先日,背後に鬱蒼とした木々が生えている空き地で,キク科の雑草たちの楽園に出会いました.
ちょうど崖地に向かって背の高い集団が佇み,立ち話をしているかのような風景です.
写真だとわかりづらいですが,草丈はやまめの背丈を軽く超え,2mはありそう・・・
白くて大きな花が咲いていると思って近づくと,何と真っ白なものはタンポポみたいなタネでした.
雨上がりの静かで薄暗い空間に浮かび上がるようなきれいな白・・・
初めて名前を知りました.
ダンドボロギク
キク科タケダグサ属
学名:
Erechtites hieracifolia
1934年に愛知県段戸山で初記録されたとのことで,原産地は北アメリカ.半日陰の場所にも適応し,伐採跡地や法面,耕作放棄地などの他,火事の跡地に生えるパイオニア植物で,英名はfire weed.
近くにはこのダンドボロギクとよく似た筒状花だけのオレンジの花も咲いていました.
ベニバナボロギク
キク科ベニバナボロギク属
学名:
Crassocephalum crepidioides (Benth.)S.
こちらは,ダンドボロギクより背が低く,0.7m以下くらい.
1947年または1950年に九州で発見されたパイオニア植物ですが,アフリカ原産で,春菊に似た香りがあり,食用とされたり,鶏のエサになっているようです.
更に背の低い筒状花の植物発見.
よく見るとかわいいのですが,パッと草地全体を見渡すと,見つけることが困難です.
その原因は,この線の細いフォルム.
ウスベニニガナ
キク科ウスベニニガナ属
学名:
Emilia sonchifolia (L.)DC.
主に熱帯~亜熱帯に分布している植物で,沖縄では良く見られるそうですが,このあたりで見かけると言うことは,温暖化が進んでいるということなのでしょう・・・
開花前のものは,野菜として扱われるそうです.
おいしいのかな?
英名がかわいい.
Cupid's shaving brush・・・天使のひげ剃りブラシ.
天使にひげ,ありましたっけ