昨日、宮城に行ったのはとある発掘現場を見学するためでした。
お昼まで見学させていただいて、その後、「仏のかたち 人のすがた」展を見に仙台市博物館に。
博物館に寄託されているもの以外、基本的に仏像はお寺で見ることにしているkaneurikichiji ですが、仙台市太白区の十八夜観世音堂の本尊が出展されるということで、興味がわいたわけです。
十八夜観世音堂といっても地元の方以外ではあまり知られていないと思いますが、実はこのお堂の本尊である菩薩立像(ぼさつりゅうぞう)、東北最古の木彫像ということが最近(4年前に)分かったのです。
それを見たくて行ったのですが、その他に展示されている仏像も興味深いものばかり。
というか仏像だけではありません。
通常、仏像の展示では、仏像の種類、おおまかな時代と所蔵先、そして特徴をごく短くが説明されているだけです。
がしかし、「仏のかたち 人のすがた」展では、その仏像がどんな来歴をたどって現在の寺(や神社)に安置されているのか、その過程まで丁寧に説明してありました。
実はこれはとても大切なことだとkaneurikichiji は思っています。
美術品として鑑賞することを否定はしませんが、やはり発願する人の思いが仏像の形や安置する場所に表れていると思うので、本来の場所で鑑賞するのが一番だと思っています。
「基本的に仏像はお寺で見ていることにしている」と記したのはそういうわけです。
それに気付いたのは、昨年、西明寺の三重塔の中で大日如来を拝観してから。
この大日如来坐像、国宝でも重要文化財でもありません。
けれども、そうした予備知識なしに三重塔の中で対面したとき、その妖艶さに背筋がゾクゾクした覚えがあります。
その後、アメリカのオークションクリスティーズで日本円に換算して12億円にて落札された運慶作の大日如来坐像を東京国立博物館で見る機会がありましたが、そんな感覚には襲われませんでした。
もちろん、運慶の大日如来坐像もしかるべき安置場所ではまた違ったように見えるでしょう。
それはたぶん、仏像は宗教的な目的で作られるのだから、それにふさわしい場で見るべきだからなのでしょう。
「仏のかたち 人のすがた」展では、なるべく仏像の来歴を詳しく説明されています。
ですので、本来いるべき場所の雰囲気を想像しながらお仏様と向き合うことができ、仏像を発願した人や守り続けてきた人の思いにも触れられるような気がします。
そんな感覚を持って博物館で仏像を見ることができたのは初めてです。
よい展示だと思いますので、お近くの方はぜひ足をお運び下さい。
個人的に興味を持ったのは、展示番号16・17の聖観音菩薩立像。
本来は三尊像の脇侍として一緒に祀られていたようですが、今は別々の寺に安置されています。
来歴が違えば、姿も違ってくるということでとても面白かったです。
展示は12月11日(日)ですので、是非。
仙台市博物館。仙台城跡にあります。
建物の前にはこんなオブジェが。これもここでないとしっくりこないのでしょう。
お昼まで見学させていただいて、その後、「仏のかたち 人のすがた」展を見に仙台市博物館に。
博物館に寄託されているもの以外、基本的に仏像はお寺で見ることにしているkaneurikichiji ですが、仙台市太白区の十八夜観世音堂の本尊が出展されるということで、興味がわいたわけです。
十八夜観世音堂といっても地元の方以外ではあまり知られていないと思いますが、実はこのお堂の本尊である菩薩立像(ぼさつりゅうぞう)、東北最古の木彫像ということが最近(4年前に)分かったのです。
それを見たくて行ったのですが、その他に展示されている仏像も興味深いものばかり。
というか仏像だけではありません。
通常、仏像の展示では、仏像の種類、おおまかな時代と所蔵先、そして特徴をごく短くが説明されているだけです。
がしかし、「仏のかたち 人のすがた」展では、その仏像がどんな来歴をたどって現在の寺(や神社)に安置されているのか、その過程まで丁寧に説明してありました。
実はこれはとても大切なことだとkaneurikichiji は思っています。
美術品として鑑賞することを否定はしませんが、やはり発願する人の思いが仏像の形や安置する場所に表れていると思うので、本来の場所で鑑賞するのが一番だと思っています。
「基本的に仏像はお寺で見ていることにしている」と記したのはそういうわけです。
それに気付いたのは、昨年、西明寺の三重塔の中で大日如来を拝観してから。
この大日如来坐像、国宝でも重要文化財でもありません。
けれども、そうした予備知識なしに三重塔の中で対面したとき、その妖艶さに背筋がゾクゾクした覚えがあります。
その後、アメリカのオークションクリスティーズで日本円に換算して12億円にて落札された運慶作の大日如来坐像を東京国立博物館で見る機会がありましたが、そんな感覚には襲われませんでした。
もちろん、運慶の大日如来坐像もしかるべき安置場所ではまた違ったように見えるでしょう。
それはたぶん、仏像は宗教的な目的で作られるのだから、それにふさわしい場で見るべきだからなのでしょう。
「仏のかたち 人のすがた」展では、なるべく仏像の来歴を詳しく説明されています。
ですので、本来いるべき場所の雰囲気を想像しながらお仏様と向き合うことができ、仏像を発願した人や守り続けてきた人の思いにも触れられるような気がします。
そんな感覚を持って博物館で仏像を見ることができたのは初めてです。
よい展示だと思いますので、お近くの方はぜひ足をお運び下さい。
個人的に興味を持ったのは、展示番号16・17の聖観音菩薩立像。
本来は三尊像の脇侍として一緒に祀られていたようですが、今は別々の寺に安置されています。
来歴が違えば、姿も違ってくるということでとても面白かったです。
展示は12月11日(日)ですので、是非。

