かねうりきちじの横浜・喫茶店めぐり

珈琲歴四十年の中の人が、珈琲豆荷揚げ量日本一を誇る横浜港のある町の喫茶店でタンザニア産コーヒーを飲み歩きます

被災された人々の心を癒やすお薬師さま~南相馬・薬師堂石仏へ行ってきました

2013年12月20日 | 旧ブログ記事(文化財関係)
発掘調査が行われていたのは観音堂石仏だけでしたが、同時に薬師堂石仏の説明もしていただきました。



こちらの覆堂は健在。

堂内に入り、引き戸を越えると・・・・・



目の前にお仏様が。

かなりの迫力です。

臼杵磨崖仏は見たことがないのですが、今まで見たことのある磨崖仏、大谷磨崖仏、



富山は上市町の日石寺や、



奈良は室生寺近くの大野寺磨崖仏に比べて、かなり間近で拝むことができます。

実はこの仏様、厳密にはどんな尊格は不明と言うしかないようですが、言い伝えで『薬師堂』と言われているので、薬師如来としてよいのでしょう。

説明されていた方も、そのようにおっしゃっていました。

造られた時期は、これも不明ですが、首が太く、肩も張っていて、量感が豊かなことから、いわゆる貞観仏に近いものがあるようです。

世紀でいえば9世紀中頃から後半にかけてでしょうか。

観音堂石仏に少し先行するのかもしれませんが、差はそれほど大きくないようです。



本尊の他に・・・

 こちらは本尊に向かってすぐ右側の浮彫の像

浮彫の像が五体、線刻の像が四体。

観音堂石仏にも彩色が残っていましたが、薬師堂石仏のはそれよりさらによい保存状態でした。

こんな間近で見られる磨崖仏は貴重です。

避難指示が解除されて、自由に見学できる日が一日も早く訪れますように、心から祈っています。