かねうりきちじの横浜・喫茶店めぐり

珈琲歴四十年の中の人が、珈琲豆荷揚げ量日本一を誇る横浜港のある町の喫茶店でタンザニア産コーヒーを飲み歩きます

ドリンカーに求められているもの~ホップ工場見学記4

2014年08月30日 | 旧ブログ記事(岩手・盛岡関係)
乾燥したホップは、メーカーに引き渡されます。

ビールメーカーから生産者にお金が支払われるのは、乾燥重量ベース。

同じ容器に、別々の生産者の毬花を入れないのは、このためです。

さて、ここからはビールメーカーのお仕事。

見学前になんとなく抱いていたイメージだと、摘果からビールメーカーが手がけてると思っていたのですが、乾燥までは生産者協同組合のお仕事のようです。

もちろん、ビールメーカーも手伝うようですが、あくまでも主体は生産者なんだとか。

ビールメーカーが買い取った、乾燥毬花は、まず粉々に粉砕されます。

その時、気を使うのは品質の劣化。

常に窒素を注入して、酸化を防いでいるようです。

粉砕された毬花はペレットにされて、真空パックして、0度を保って工場まで運ばれます。

ホップをペレットにするのは、品質管理がしやすいこと、運搬効率がよいこと、ビールを生産する時に使いやすいからのようです。

ちなみに、粉砕された毬花はそのまま何も加えられず、圧縮してペレットになります。

お菓子の落雁のようなものと思っていただければ、近いのかなと思います。

ホップのペレットを手に取りましたが、乾燥前と変わらない爽やかな香りでした。

ホップと一口に言っても、生産から加工まで、ビール工場に届けられるまで、たくさんの手間暇がかけられているんだなと実感しました。

岩手県はホップの生産量日本第1位ですが、生産農家、生産量ともに年々減っているようです。

できれば、秋だけでなく、通年国産ホップのビールを飲めるようになるといいのですが...

軽米産ホップを使用したクラシックとアルト

ベアレンでも岩手県産のホップを使用したビールはまだごく一部

ベアレンビールに限らず、地ビールと言っても、実は原料は地物でないことが多いのが現状。

いつかの日か、麦・ホップが岩手県産のベアレンビールを一年中飲みたいものです。

それには品質とそれに見合った対価を払うこと、そしてそのファンであり続けることが私たち消費者に求められているような気がします。

とても有意義な大人の工場見学でした。

関係者の皆様、どうもありがとうございましたm(_ _)m
コメント
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