丸谷才一と山崎正和の談論風発、20世紀を語り明かした本である。各章ごとに本が
取り上げられ、それをベースに話が進んでいく。ここには自由な議論がある。お互
いの刺激によって話が発展していくおもしろさが味わえる。
第一次世界大戦においてウィルソン米国大統領は「民族自決」を提唱、オーストリ
ア・ハンガリー帝国などからいくつかの国が生まれた。(ここまでは世界史の「教
科書」レベルか。)丸谷と山崎は(ウィルソンは)よけいなことを言う必要などな
かったのでは、と意気投合している。(本書p76)(米国は昔からオセッカイであ
る(笑))。
ちなみに民族自決はインド、インドシナなど英仏の植民地には適用されず、限定的
であった。その後、ヒトラーは「民族自決」を悪用して「侵略」したのであった。
参考までに本書で取り上げられた本を列挙する。→は各章のテーマ
・ビッキー・ゴールドバーグ『美しき「ライフ」の伝説 写真家マーガレット・バ
ーク-ホワイト』 →カメラとアメリカ
・塚本哲也『エリザベート ハプスブルク家最後の皇女』 →ハプスブルク家の姫
君
・フィル・ビリングズリー『匪賊 近代中国の辺境と中央』
・高島俊男『中国の大盗賊』 →匪賊と華僑
・寺内大吉『化城の昭和史』 →近代日本と日蓮主義
・ビル・ビュフォード『フーリガン戦記』 →サッカーは英国の血を荒らす
・ミルチア・エリアーデ『エリアーデ回想 1907-1937年の回想』、『エリアーデ
日記 旅と思索と人』 →辺境生れの大知識人
姉妹編として、『日本史を読む』があり、これもおもしろい。
取り上げられ、それをベースに話が進んでいく。ここには自由な議論がある。お互
いの刺激によって話が発展していくおもしろさが味わえる。
第一次世界大戦においてウィルソン米国大統領は「民族自決」を提唱、オーストリ
ア・ハンガリー帝国などからいくつかの国が生まれた。(ここまでは世界史の「教
科書」レベルか。)丸谷と山崎は(ウィルソンは)よけいなことを言う必要などな
かったのでは、と意気投合している。(本書p76)(米国は昔からオセッカイであ
る(笑))。
ちなみに民族自決はインド、インドシナなど英仏の植民地には適用されず、限定的
であった。その後、ヒトラーは「民族自決」を悪用して「侵略」したのであった。
参考までに本書で取り上げられた本を列挙する。→は各章のテーマ
・ビッキー・ゴールドバーグ『美しき「ライフ」の伝説 写真家マーガレット・バ
ーク-ホワイト』 →カメラとアメリカ
・塚本哲也『エリザベート ハプスブルク家最後の皇女』 →ハプスブルク家の姫
君
・フィル・ビリングズリー『匪賊 近代中国の辺境と中央』
・高島俊男『中国の大盗賊』 →匪賊と華僑
・寺内大吉『化城の昭和史』 →近代日本と日蓮主義
・ビル・ビュフォード『フーリガン戦記』 →サッカーは英国の血を荒らす
・ミルチア・エリアーデ『エリアーデ回想 1907-1937年の回想』、『エリアーデ
日記 旅と思索と人』 →辺境生れの大知識人
姉妹編として、『日本史を読む』があり、これもおもしろい。
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