勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 / Knives Out

2020年02月22日 | 洋画(アメリカ系)
007は、引退後に探偵を始めたようです(笑)

ジェームズ・ボンド役で有名なダニエル・クレイグが名探偵を演じた作品。

最初の雰囲気的には、20世紀初頭の話かとも思ったのですが、現代の話の様です。ダニエル・クレイグ演じるブノワ・ブランの登場の仕方が、なんともニクイ(笑)。それにしても、イギリスの話の筈なのに、なぜだかフランス風の名前だし、アメリカ映画だし。なんだかな(笑)

コメディの要素もたっぷり含まれています。思わず笑わずにはいられません。

とはいえ、事件が単純化と言うと、そんなことはありません。意外や意外、コメディタッチながらも、最後の最後にどんでん返しがあって、ミステリー好きも思わずうなってしまう様な捻りが効いています。

捻りが効いていると言えば、ラストシーン。マルタが屋敷のバルコニーに立ち、スロンビー家の面々が見下ろされてリル様な描写は、なんとも皮肉です。

面白いですね。

タイトル ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 / 原題 Knives Out

日本公開年 2020年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 ライアン・ジョンソン
時間 131分
出演 ダニエル・クレイグ(ブノワ・ブラン)、アナ・デ・アルマス(マルタ・カブレラ/看護師)、クリス・エヴァンス(ランサム・ドライズデール/リンダの息子)、ジェイミー・リー・カーティス(リンダ・ドライズデール/ハーランの長女)、ドン・ジョンソン(リチャード・ドライズデール/リンダの夫)、マイケル・シャノン(ウォルター・“ウォルト”・スロンビー/ハーランの次男)、リキ・リンドホーム(ドナ・スロンビー/ウォルトの妻)、キャサリン・ラングフォード(ジェイコブ・スロンビー/ウォルトとドナの娘)、ジェイデン・マーテル(ジェイコブ・スロンビー/ウォルトとドナの息子)、トニ・コレット(ジョニ・スロンビー/ハーランの亡き長男の妻)、 エディ・パターソン(フラン/ハーランの家政婦。ハーランの遺体を発見。)、ラキース・スタンフィールド(エリオット警部補)、ノア・セガン(ワグナー巡査)、クリストファー・プラマー(ハーラン・スロンビー/ミステリー作家。85歳の誕生パーティの翌朝に遺体で発見される)

バッドボーイズ フォー・ライフ / Bad Boys for Life

2020年02月01日 | 洋画(アメリカ系)
マイアミ市警の敏腕刑事コンビの活躍を描いた作品。

本作で、シリーズ3作目になる訳ですが、実はここまでの2作品は見た事が無いかも。見よう見ようと思って、チャンスを逃していたと思います。

まぁ、ぶっちゃけ、ストーリーは予想できますし、派手にぶっ放す物語だと思っていましたが、その予想は外れませんでした。途中、古株のマイクと、ハイテクエリート部隊のAMMOのメンバー間でひと悶着ありかける訳ですが、それもいつの間にか、わかり合っていたりしていました。もう一捻りあっても良かったんじゃ無いかとも思いますが、まぁ、こんなもんですかね。

タイトル バッドボーイズ フォー・ライフ / 原題 Bad Boys for Life

日本公開年 2020年
製作年/製作国 2020年/アメリカ
監督 アディル・エル・アルビ、ビラル・ファラー
時間 124分
出演 ウィル・スミス(マイク・ラーリー)、マーティン・ローレンス(マーカス・バーネット)、パオラ・ヌニェス(リタ/マイクの元恋人、警部補、AMMOのリーダー)、アレクサンダー・ルドウィグ(ドーン/AMMOのメンバー)、ヴァネッサ・ハジェンズ(ケリー/AMMOのメンバー)、チャールズ・メルトン(レイフ/AMMOのメンバー)、ジョー・パントリアーノ(コンラッド・ハワード/警部、マイクとマーカスの上司)、テレサ・ランドル(テレサ・バーネット/マーカスの妻)、ケイト・デル・カスティーリョ(イザベル・アレタス)、ジェイコブ・スキピオ(アルマンド/イザベルの息子)

ジョジョ・ラビット / Jojo Rabbit

2020年01月18日 | 洋画(アメリカ系)
第二次大戦末期のドイツで生きる10歳の少年の姿を描いた作品。

コメディなのか、マジなのか。ぶっちゃけ、ふざけているのかと思う程ナチスを茶化している訳ですが、実は、茶化すことでナチスの愚かさを示しているというような気がします。特に、作品の取っ掛かりは、完全にナチスをバカにしています。

物語にシリアスさ?が加わってくるのは、物語中盤から。それでも、どこかコメディタッチで話の深刻さを緩和している様な気がします。

実は、物凄く深刻で、悲しい話を描いているはずなのですが、物語のタッチで救われている気がします。

タイトル ジョジョ・ラビット / 原題 Jojo Rabbit

日本公開年 2020年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 タイカ・ワイティティ
時間 109分
出演 ローマン・グリフィン・デイヴィス(ジョジョ・“ラビット”・ベッツラー)、トーマシン・マッケンジー(エルサ・コール/隠れていたユダヤ人少女)、タイカ・ワイティティ(アドルフ・ヒトラー/ジョジョの空想上の友達)、レベル・ウィルソン(フロイライン・ラーム)、サム・ロックウェル(クレンツェンドルフ大尉)、アルフィー・アレン(フィンケル准尉/クレンツェンドルフの部下)、スティーブン・マーチャント(ディエルツ大尉/ゲシュタポ))、スカーレット・ヨハンソン(ロージー・ベッツラー/ジョジョの母)、アーチー・イェーツ(ヨーキー/ジョジョの親友)

リチャード・ジュエル / Richard Jewell

2020年01月18日 | 洋画(アメリカ系)
1996年のアトランタ五輪で発生した爆発事件で、爆発物を発見して、多くの人々を救ったのにも関わらず、容疑者として捜査された実在の警備員リチャード・ジュエルを描いた作品。

アトランタオリンピックでの爆発事件、覚えています。ただ、その後、こんな騒動になっていたとは知りませんでした。典型的な不必要なメディアの報道による、善良な人に対する被害ですね。

日本でも少なからず、これと同じ出来事はありますね。記憶にあるのは、松本サリン事件。これも、第一通報者が疑われ、メディア被害と捜査機関による人権蹂躙を受けた出来事でした。全く同じです。

1996年は、SNSなどがあまり発達していなかった時代ですが、今はSNSが(必要以上に)発達してメディアのみならず、SNSによる被害が発生する時代になってしまいました。いま発生したら、これ以上に酷い事になりそうですね。

タイトル リチャード・ジュエル / 原題 Richard Jewell

日本公開年 2020年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 クリント・イーストウッド
時間 131分
出演 ポール・ウォルター・ハウザー(リチャード・ジュエル)、サム・ロックウェル(ワトソン・ブライアント/弁護士)、キャシー・ベイツ(バーバラ・"ボビ"・ジュエル/リチャードの母)、オリヴィア・ワイルド(キャシー・スクラッグス/新聞記者)、ジョン・ハム(トム・ショウFBI捜査官)、イアン・ゴメス(ダン・ベネットFBI捜査官)、ディラン・カスマン(ブルース・ヒューズFBI捜査官)、ウェイン・デュヴァル(ポリグラフの検査官)

フォードvsフェラーリ / Ford v. Ferrari

2020年01月13日 | 洋画(アメリカ系)
1966年のル・マン24時間レースで、フォードが1位、2位、3位を独占するまでの物語を描いた作品。

タイトルが「フォードvsフェラーリ」となっていますが、(他の人も言っていますが)レースの現場vs会社の管理職と言うのが正しい戦いの場では無いでしょうかね?あの経営層の様子を見ていると、その後、フォードが苦境に陥っていくのも理解できます。

劇中、キャロルとケンの理解者?として、リー・アイアコッカが出ていますが、彼はその後、フォードの社長になった後にヘンリー・フォード2世によって解雇されと思ったら、クライスラーで会長を務めたその人物ですね。ここで彼が出てくるとは思いませんでした。

この作品の魅力は、何と言ってもキャロルとケンでしょうね。どちらも、破天荒ともいえるような人物。こういう、いっちゃぁ何ですが、ねじが一本跳んでいる様な人間でないと、あれほどの事は成し遂げなかったのではないかと思います。

レースシーンも、中々凄い。それもそのはず、可能な限り、実際に車を走らせて撮影したという。そうじゃないと、あそこまでの迫力は出ないですよね。2時間半を超える作品ですが、あっという間でした。

タイトル フォードvsフェラーリ / 原題 Ford v. Ferrari

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 ジェームズ・マンゴールド
時間 153分
出演 マット・デイモン(キャロル・シェルビー)、クリスチャン・ベール(ケン・マイルズ)、ジョン・バーンサル(リー・アイアコッカ/フォード社・マーケティング責任者)、カトリーナ・バルフ(モリー・マイルズ/ケンの妻)、トレイシー・レッツ(ヘンリー・フォード2世)、ジョシュ・ルーカス(レオ・ビーブ/フォード・モーター副社長、モータースポーツ部門責任者)、ノア・ジュープ(ピーター・マイルズ/ケンの息子)、レモ・ジローネ(エンツォ・フェラーリ)

ターミネーター ニュー・フェイト / Terminator: Dark Fate

2019年11月17日 | 洋画(アメリカ系)
ネタバレアリです。

「ターミネーター2」の〝正当な続編”。「ターミネーター3」「ターミネーター4」「ターミネーター:新起動/ジェニシス」は、無かった事にされてしまいました。

「ターミネーター2」の〝正当な続編”って、「ターミネーター2」以来リンダ・ハミルトンが思いっきり出ているからかなぁと漠然と思っていたんですが、ジョン・コナーのその後の運命とも関係するんですね。「ターミネーター3」「ターミネーター4」では、ジョン・コナーの物語になっていたりもして、彼が居ないとそれらの話は成立しないんですが、ジョン・コナーが居なくなっていれば、それらの話は成立しませんからね。

でも、やっぱり、この作品は、リンダ・ハミルトンに尽きますね。若い頃の彼女のアクションも凄いですが、還暦を過ぎた彼女の演技は、凄みを増して、重厚です。イイ!

他方、シュワちゃんですが、寄る年波には勝てないのかなぁ・・・。アクションはあるにはあるんですが、あれは、誰が演じているんでしょ?

今回、「ターミネーター2」で出てきたT-1000の様な能力を持つREV-9と言うターミネーターがでてくるのですが、それはさておき(さて置くんか!(笑))、〝現代の”サラ・コナーとも言うべきグレイスを演じる、マッケンジー・デイビスが、美しくて、強いですね。彼女は、人間ではあるんですが、強化された人間と言う事らしいので、サイボーグでは無いか?とも思うんですが、どうなんしょね?

話的には、オリジナルのターミネーターとほぼ同じ感じ。まぁ、このシリーズ、結局は、そう言う話に帰着してしまうんですかね。リンダ・ハミルトンを見られたので良かったですが、話の広がりと言う意味では・・・。そういう意味では、話が広がっていった、「ターミネーター3」「ターミネーター4」「ターミネーター:新起動/ジェニシス」の方が、物語としての広がりはあると思いました。面白いかどうかは別として。

タイトル ターミネーター ニュー・フェイト / 原題 Terminator: Dark Fate

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 ティム・ミラー
出演 リンダ・ハミルトン(サラ・コナー)、アーノルド・シュワルツェネッガー(T-800)、マッケンジー・デイビス(グレース)、ナタリア・レイエス(ダニー・ラモス)、ガブリエル・ルナ(REV-9)、ディエゴ・ボニータ(ディエゴ・ラモス)、エドワード・ファーロング(ジョン・コナー)

ジェミニマン / Gemini Man

2019年10月27日 | 洋画(アメリカ系)
史上最強とうたわれるスナイパーが、自分のクローンから命を狙われる。その背後にある、巨大な陰謀を描いた作品。

ウィル・スミスが、“今”と“若い頃”の二人の自分を演じる訳ですが、もちろん、そのままでは“若い頃”の自分にはなりません。CG処理で、若返らせているそうです。ウィル・スミスの息子は使わなかったんだな。

終盤の激しい攻防で、若干の驚きがあります。そうか、そうくるか、と。まぁ、“ジュニア”を既に実現させているので、予想できる範疇ではあります。

でも、そもそもクローンって、先天的に得られるもの、例えば見た目は同じだけど、例えば、この作品の大きな要素の暗殺技術とか後天的に得られるものは引き継がれないはずなんだけどな。だから、いくらヘンリーのクローンを作って、そのクローンも天才的なスナイパーになるとは限らないんだが。

アクション、アクション、アクション・・・。ストーリーは、大体予想できる通りなので、驚きはありません。この作品は、アクションを楽しむ作品ですね。

タイトル ジェミニマン / 原題 Gemini Man

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 アン・リー
出演 ウィル・スミス(ヘンリー・ブローガン)、メアリー・エリザベス・ウィンステッド(ダニー・ザカウスキー)、クライブ・オーウェン(クレイ・ヴェリス)、ベネディクト・ウォン(バロン)

ジョーカー / Joker

2019年10月05日 | 洋画(アメリカ系)
バットマンの悪役“ジョーカー”誕生の物語。

いやぁ、悲しい話です。元ネタのDCの方で、どの様に描かれているのか知らないので、そう言う観点ではなんともコメントできないんですが、ただ一所懸命に生きようとしていただけなのに、それが悪い方に悪い方に転がってしまって・・・。いやぁ、悲しい。

と言うのが、日本人の大方の感じ方だと思うんですが、アメリカでは、軍や警察が警戒態勢に入らなければならないほど警戒されていると言う。まぁ、アメリカ人が、どういう風に考えるのかは、何となくわかりますが、それは悲しすぎるよね。マッチョな脳みそ筋肉な連中の考えることは判らんな。

作品の出来は良いです!

第79回ベネチア国際映画祭では金獅子賞を受賞した様ですが、アカデミー賞では、どうかなぁ・・・。保守的と言われるアカデミー会員に、これが、どう届くかですね。

タイトル ジョーカー / 原題 Joker

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 トッド・フィリップス
出演 ホアキン・フェニックス(アーサー・フレック)、ロバート・デ・ニーロ(マレー・フランクリン/コメディアン)、ザジー・ビーツ(ソフィー・デュモンド/アーサーと同じアパートの住民)、フランセス・コンロイ(ペニー・フレック/アーサーの母)

アド・アストラ / Ad Astra

2019年09月22日 | 洋画(アメリカ系)
16年前、地球外生命体探索に向かって行方を断った父の謎を追う息子の姿を描いた作品。

うーん、細かいセットや作り物は非常に精巧なんですが、肝心かなめの脚本が“雑じゃね?”と思わざるを得ない。残念ですが。

いやぁ、出だしは「え?なんだそれは?」と興味を引く感じで良いんですよ。でもね、物語が進んでも、話にリズムh生れなくて単調なままだし、肝心の“父の謎”を追求する姿はあまりなく、なんか、流れに任せて任務を遂行したら謎が解けたという感じ。

言ちゃぁ悪いけど、イマイチ。

タイトル アド・アストラ / 原題 Ad Astra

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 ジェームズ・グレイ
出演 ブラッド・ピット(ロイ・マクブライド)、トミー・リー・ジョーンズ(クリフォード・マクブライド/ロイの父)、ルース・ネッガ(ヘレン・ラントス/火星基地司令官)、ドナルド・サザーランド(トーマス・プルーイット)、リブ・タイラー(イブ)

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in Hollywood

2019年09月01日 | 洋画(アメリカ系)
ピークを過ぎたTV俳優リック・ダルトンと、リックに雇われた付き人兼スタントマンのクリフ・ブース。1960年代の二人の男の生き様を描いた作品。

微妙にネタバレアリ。

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの共演と言う事で、非常に興味深い作品です。二人が同じ作品に出ているのを見ると、レオナルドは思いこむような役柄があっていますし、ブラピはお気楽極楽な“お兄ちゃん”が似合っています。まぁ、それは、役作りの成果と言う事もあるんだと思いますが、元々の二人の正確に起因しているところも少なくないのではないかと思います。

1960年代の、全盛期のアメリカが画面いっぱいに描かれています。それを再現するために、当時の車を2000台集めたとか、映画などの看板を再現したのはCGではないとか、中々のスケール。流石“ハリウッド”ですね。

あらすじを見ると、『リックは再び、俳優として輝こうと、イタリアでのマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をする』とか書いてありますし、『1969年8月9日のシャロン・テート殺人事件』に関する記述もありますが、果たして???

タイトル ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / 原題 Once Upon a Time in Hollywood

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/アメリカ
監督 クエンティン・タランティーノ
出演 レオナルド・ディカプリオ(リック・ダルトン)、ブラッド・ピット(クリフ・ブース)、マーゴット・ロビー(シャロン・テート)、ラファル・ザビエルチャ(ロマン・ポランスキー)、ブルース・ダーン(ジョージ・スパーン)、アル・パチーノ(マーヴィン・シュワーズ)、ダミアン・ルイス(スティーブ・マックイーン)、マイク・モー(ブルース・リー)、デイモン・ヘリマン(チャールズ・マンソン)