勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

サウンド・オブ・サンダー(2005年)

2006年03月31日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル サウンド・オブ・サンダー

---感想---
時は2055年。人類は、タイムトラベル技術をついに手に入れ、時間を超えた観光旅行を楽しんでいる時代の話。しかし、そのタイムトラベルは、人類滅亡への旅でもあったと言うのが設定。まぁ、タイムマシンで過去の時空を歪めると、現在も無くなってしまうと言う設定は良くありますが、正にそれです。

ただ、現在の消失の仕方が新鮮。既に存在している時代に”時間の波”が来て、それにより、過去との違いを埋める”進化”が生じていくと言うもの。その”時間の波”が、諸歌時空のゆがみを補正する役割を担っていると言う説明の様です。しかし、その”時間の波”による”進化”によって、この場合は、人類の滅亡に繋がっていってしまうんですけどね。

背景には、CGではなく、なぜか”絵”を多用しています。レイ・ブラッドベリの小説を下敷きにしているのですが、その世界を体現したと言う事なのでしょうか? 画面がパンするシーンがいくつかあるんですが、ちょっと気持ち悪くなりました。

ドイツ・チェコ・UK・アメリカの合作の様です。最後のエンドスクロールに見慣れない文字が沢山あったので、なんだろうと思ったんですよね。

英語版HP:A Sound of Thunder from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2005年/アメリカ
監督 ピーター・ハイアムズ
原作 レイ・ブラッドベリ
出演 エドワード・バーンズ、キャサリン・マコーマック、ベン・キングズレー、ジェミマ・ルーパー、デヴィッド・オイェロウォ

[2006/03/31]鑑賞・投稿

シムソンズ(2006年)

2006年03月20日 | 邦画
タイトル シムソンズ

---感想---
北海道常呂町から2002年ソルトレークオリンピックのカーリング競技を目指した四人の女の子の話。最後のエンドロールに四人の名前がクレジットされています。”シムソンズ”が”SIMSONS”であって、それは、”SIMPSONS”の間違いであったと言うのは、中々天然でいいです。四人の女の子の内二人(小野寺歩さん、林弓枝さん)は、2006年トリノオリンピックにも出場しています。って言うか、映画中の誰が小野寺さんで、誰が林さんだったんでしょうね?

さて、トリノオリンピックでの日本女子チームの活躍に伴い、この映画も人気が出て、公開延長や公開館が増えました。思わぬところでのオリンピック効果ですね。帰国後の日本選手権大会で、代表チームが常呂中チームに破れたというのはご愛嬌。もっとも、決勝トーナメントでは雪辱を果たし、優勝していますけどね。

良いです。”青春!”って感じですね。「ウォーター・ボーイズ」「スイング・ガールズ」とこの手の青春映画はいろいろあり、何れも良かったですが、これも良いです。比べるのもなんですが、先ごろ公開されたディズニー版「南極物語」より感動しました。

その他この映画の良いところは、ルールの解説がさりげなくあり、カーリングの基本をきちんと追う事が可能なところ。カーリングは一般的にルールなどが知られていないので、こう言う細かい配慮は良いですね。

加藤ローサが良いです。天真爛漫な女子高生を見事に演じています。それから大泉洋。彼は芸達者ですねぇ。おちゃらけた演技から、シリアスな演技まで、見事に演じています。彼は最近、東京にも進出していますが、あくまでもベースは北海道。地方にこう言う役者がいると言うのは驚きです。

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2006年/日本
監督 佐藤祐市
出演 加藤ローサ、藤井美菜、高橋真唯、星井七瀬、大泉洋、高田延彦、夏八木勲、森下愛子、宇梶剛士

[2006/03/20]鑑賞・投稿

100本達成!

2006年03月18日 | Weblog
この「勝手に映画評」も、
ディズニー版「南極物語」で100本目の評論を達成しました。
パチパチパチ・・・。
あ、いや、だからどうしたと言う訳では無いですが。
これからもドンドン書いていきますので、よろしくお願いします。

・・・って、誰に言ってんだか(苦笑)

南極物語(2006年)

2006年03月18日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル 南極物語

---感想---
1983年に公開され、つい先ごろまで日本における興行収入記録を「もののけ姫」に抜かれるまで(ちなみに、現在、日本における歴代一位の興行収入は「千と千尋の神隠し」)保っていた「南極物語」のリメイク。最初に「実話にインスパイアされた」とクレジットされていますし、最後のエンドロールには「南極物語を参考にした」と言うクレジットがされます。

設定が日本版とは結構異なっています。でも一番違うのは、日本版では犬には特に演技をつけず、ドキュメンタリー風に撮影していたのに対し、アメリカ版では犬にもしっかりと演技をつけているところ。アメリカ的ですね。でも、しっかりと犬が演技をしているところは凄いです。

8頭の犬が出てくるのですが、実はそれぞれ2頭の犬が演技しているので、合計16頭の犬が出ています。最後のクレジットに注目。あと、演技するときは犬1頭に付き、二人のトレーナーが付いたので、トレーナーも16人いたそうです。

お涙頂戴モノかと思っていたのですが、それほどでも無かったですね。感動するのは間違いないのですが、期待したほどではなかったです。最後も結構あっさりだし。その意味では、日本人にはちょっと物足りない可能性が・・・。でも、いい映画です。多くが吹き替え版なのは、教育に良いので、子供にも見てもらおうと言う配慮でしょうね。私は、字幕版を探して見てきました。だって、吹き替えだと雰囲気が伝わらないですからね。

英語版HP:Eight Below from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2006年/アメリカ
監督・製作総指揮 フランク・マーシャル
出演 ポール・ウォーカー、ブルース・グリーンウッド、ジェイソン・ビッグス、ムーン・ブラッドグッド、ジェラルド・プランケット

[2006/03/18]鑑賞・投稿

シリアナ(2005年)

2006年03月17日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル シリアナ

---感想---
2006年アカデミー最優秀助演男優賞受賞(ジョージ・クルーニー)、ゴールデン・グローブ賞最優秀助演男優賞受賞(ジョージ・クルーニー)受賞作品。元CIA諜報工作員ロバート・ベアの著書「CIAは何をしていた?」を下に作られた。ベアは、CIAの中東地域による作戦本部の幹部を務めており、その頃の経験を著書に描いている。

CIA、石油産業、産油国の王族達・・・、様々な要素が複雑に絡み合い、それらは全てアメリカの利益に繋がるように導かれています。言って見れば、『汚い』話です。設定は911以降であるが、911以降の世界情勢を踏まえると、非常に興味深い内容になっています。

映画自体は、特に大きな物語があるわけでもなく、上記の様な様々な要素が絡み合って複雑な様相を呈しながら、結末に向かって集約していきます。ああ言う結末とはね。

ジョージ・クルーニーは、役作りのため約13.5Kgほど体重を増量し、中年を迎えたケースオフィサーを演じている。でもねぇ、カッコいいんだよねぇ、やっぱり。

英語版HP:Syriana from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2005年/アメリカ
監督 スティーブン・ギャガン
製作総指揮 ジョージ・クルーニー 、ベン・コスグローヴ 、ジェフ・スコール 、スティーヴン・ソダーバーグ
出演 ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジェフリー・ライト、クリス・クーパー、ウィリアム・ハート、アマンダ・ピート、クリストファー・プラマー

[2006/03/17]鑑賞・投稿

クラッシュ(2005年)

2006年03月10日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル クラッシュ

---感想---
2006年アカデミー作品賞受賞作。下馬評では、「ブロークバック・マウンテン」が受賞と言う感じだったんですが、大どんでん返し。もっとも、監督賞は「ブロークバック・マウンテン」のアン・リーだったんですが。この結果は、「ブロークバック・マウンテン」は同性愛を描いていたので嫌われたが、無視できない作品だったので、監督賞を与えたと言うような都市伝説になってもいます。

白人、黒人、ヒスパニック、アジア系・・・。様々な人種が入り乱れて生活し、それぞれ依存し、対立している。アメリカの縮図そのものを描いています。また、家族同士も愛し合い、誤解し、すれ違う。様々な局面に人生の無常観を強く感じますね。物語上、特に大きな事件はおきません。淡々と、様々な人種が入り乱れて関連しているある一日が描かれています。それでも、人種間の摩擦を下とした様々な問題が引き起こります。これを見ると、1992年に起きたロス暴動は、起きて当然かなぁと言う気にもなります。

ドン・チードルが良いです。彼の哀しい表情は何とも言えないですね。『ホテル・ルワンダ』でも良かったですが、この作品でもいいです。サンドラ・ブロックは、ああ言う演技しか出来ないのかなぁ・・・。引き合いに出して悪いかもしれないですが、ドン・チードルの様な、表情で見せる演技って出来ないんですかね。

何れにしてもいい映画です。お薦めです。

英語版HP:Crash from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2005年/アメリカ
監督・脚本 ポール・ハギス
出演 サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン、ジェニファー・エスポジト、ウィリアム・フィットナー

[2006/03/10]鑑賞・投稿