勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

マイ・プレシャス・リスト / Carrie Pilby

2018年10月20日 | 洋画(アメリカ系)
IQ185のハーバード大学を飛び級で卒業したコミュ障の天才少女が、セラピストから課せられた“課題”をこなしていきながら成長していく過程を描いた作品。

アメリカでの公開は、2016年ですが、日本での公開は2018年と2年のディレイ。なんでですかね?それほど注目を浴びなかったから?

確かに、一人の天才少女の成長物語=自分探しなので、アクションも無く、物語的には盛り上がりに欠けるところもあるかもしれません。でも、作品中で明らかになる過去の(意外な)経験で他人を信じて愛する事に臆病なこの天才少女が、徐々に外の人に心を開いて行って、これからの長い人生を謳歌できるようになっていくのは、中々面白いです。応援もしたくなります(笑)

決してすべてのエピソードが心温まるものな訳では無く、人は弱く、汚い一面を見ることもありますが、それでも多くの場合は、人は頼れて、信じて良い存在なんだと感じさせると言う事がわかる作品です。

タイトル マイ・プレシャス・リスト / 原題 Carrie Pilby

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2016年/アメリカ
監督 スーザン・ジョンソン
出演 ベル・パウリー(キャリー・ピルビー)、ガブリエル・バーン(キャリーの父親)、ネイサン・レイン(ペトロフ医師)、バネッサ・ベイヤー(タラ)、コリン・オドナヒュー(ハリソン教授)、ジェイソン・リッター(マット)、ウィリアム・モーズリー(サイ)

クレイジー・リッチ! / Crazy Rich Asians

2018年10月14日 | 洋画(アメリカ系)
シンガポールの不動産王の御曹司と、NYU経済学教授のアラサー女性の恋を描くラブコメディ。

面白いです。ラブコメの基本が抑えられていますね。登場人物的には、大富豪の御曹司と、その事実を知らない彼女。そして、御曹司の厳しい母親、無責任な親戚、変な親戚、協力的な親戚。そして、御曹司に群がる女たち。彼女側には、力付けてくれる親友。ストーリー的にも、思いがけないプロポーズ。プロポーズを諦めざるを得ない出来事、白馬に乗って来たかのような御曹司の登場。

何といってもこの作品は、ミシェル・ヨーかな。自身も、夫との結婚を反対されたという過去を持つがゆえに、息子の嫁候補にもきつく当たると言う事なんでしょうかね?彼女が居た事で、ただの大金持ちのバカ騒ぎになりかねなかったこの物語に、ピリリとした緊張感を持たせています。

それと、物語後半、色々と出来事が起きて物語は緊張感を高めていくんですが、最後の最後、御曹司が白馬に乗って来たかのように登場したシーンには、なんかウルっとしかねない感じも。お約束のシーンなんですけどね。

でも結局この映画を見て一番思ったのは、「英語が出来ないと、話にならんな」と言う事でした。

タイトル クレイジー・リッチ! / 原題 Crazy Rich Asians

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2018年/アメリカ
監督 ジョン・M・チュウ
出演 コンスタンス・ウー(レイチェル・チュウ)、ヘンリー・ゴールディング(ニック・ヤン)、ジェンマ・チャン(アストリッド・ヤン・テオ/ニックの従姉)、リサ・ルー(アー・マー)、オークワフィナ(ペク・リン・ゴウ/レイチェルの親友)、ハリー・シャム・Jr.(チャーリー・ウー)、ケン・チョン(ウェイ・ムン・ゴウ)、ミシェル・ヨー(エレノア・ヤン/ニックの母)、ソノヤ・ミズノ(アラミンタ・リー)

バッド・ジーニアス 危険な天才たち / Bad Genius

2018年10月13日 | アジア映画
中国で実際に起きたカンニング事件をモチーフに作成された作品。天才少女を中心とした高校生が達が、大学統一入試「STIC」攻略をしようと画策する。

試験でカンニングをする映画と言えば、海外では『Les Sous-doués Passent le Bac(英題:The Under-Gifted、邦題:ザ・カンニング IQ=0)』や、邦画の『That's カンニング! 史上最大の作戦?』がありますが、この作品は、そう言うドタバタする内容ではなく、緻密に、どうやって試験でカンニングしていくかと言う所を描いているところが素晴らしいです。

それと、カンニングに関与する、二人の天才、リンとバングの描写が良いです。特にバング。なんとも悲しいですね。変わってしまった天才君。その所が、この作品に、単なるカンニング映画と言う事以上の物語を付け加えています。

いやぁ面白い!単に、カンニングをする物語と思ったら、きちんと物語が作りこまれていて、紆余曲折があるところが素晴らしいです。論評に“高校生版『オーシャンズ11』”と言う声もあるようですが、それはちょっと違うかな。確かに『オーシャンズ11』と同様に、緻密に作戦を作り上げていくわけですが、結末がね。『オーシャンズ11』は爽快に終わるのですが、こちらは必ずしもそう言う訳でも無いので。

タイトル バッド・ジーニアス 危険な天才たち / 原題 Bad Genius

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2017年/タイ
監督 ナタウット・プーンピリヤ
出演 チュティモン・ジョンジャルーンスックジン(リン)、チャーノン・サンティナトーンクン(バンク)、ティーラドン・スパパンピンヨー(パット)、イッサヤー・ホースワン(グレース)、タネート・ワラークンヌクロ(リンの父)