勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

阪急電車 片道15分の奇跡

2011年04月29日 | 邦画
有川浩のベストセラー『阪急電車』の映画化。映画化に際しては、阪急阪神ホールディンググループ全面バックアップ。関西地方では、全国公開に先駆け4/23から先行公開された。

概ね、原作のまま、映像化されたように思いました。もっとも、上映開始直後は、登場人物それぞれの背景説明で、「冗長だなぁ」と思いましたが。でも、本と違って、一瞬で流れていく映像作品なので、ああ言う背景説明が無いとその後のストーリーの理解が不能ですね。

自然な関西弁を話す戸田恵梨香を見て、「そう言えば、戸田恵梨香って兵庫出身だったよなぁ。」と思い、他の出演者の出身地を眺めてみると、他にも居ました(笑)、関西出身者。南果歩(兵庫)、谷村美月(大阪)、相武紗季(兵庫)、有村架純(兵庫)、芦田愛菜(兵庫)、玉山鉄二(京都)などなど。って言うか、多分、狙ったんですよね。

実は・・・、有村架純と本仮屋ユイカの区別が付きません(爆)。最初、スクリーン上で有村架純が出てきたのを見たとき、「あ、彼女(=本仮屋ユイカだと思っている)、まだ高校生役やるんだ。」と思ったんですが、何か、少し違う気も。後で調べたら、本仮屋ユイカではありませんでした(*_*)。有村架純のプロフィール写真見ると、全然、本仮屋ユイカと違うんですけどね・・・orz。

実は、3.11以降、妙に涙もろくなってしまっているのですが、だからなのか、思わずホロリと言うシーンもあります。って言うか、登場人物はそれぞれ、結婚間近の恋人に裏切られるとか、彼氏がDV男だとかの背景を抱えていて、冷静に考えてみると、みんな結構波乱万丈な生活を送っていると思いますが、それをそうとは感じさせない様な、ホッとした雰囲気の作品に仕上がっています。3.11以降の、ドンヨリとした雰囲気のある今の日本には、いい作品だと思います。

タイトル 阪急電車 片道15分の奇跡
日本公開年 2011年
製作年/製作国 2011年/日本
原作 有川浩『阪急電車』
監督 三宅喜重
出演 中谷美紀(高瀬翔子)、戸田恵梨香(森岡ミサ)、宮本信子(萩原時江)、南果歩(伊藤康江)、玉山鉄二(遠山竜太)、勝地涼(小坂圭一)、谷村美月(権田原美帆)、有村架純(門田悦子)、芦田愛菜(萩原亜美)、小柳友(カツヤ)、相武紗季(マユミ)、鈴木亮平(羽田健介)、安めぐみ(小峰比奈子)、大杉漣(披露宴会場の係員)、高橋努(健吾)

[2011/04/29]鑑賞・投稿

ザ・ファイター / The Fighter

2011年04月02日 | 洋画(アメリカ系)
実話に基づく物語。第83回アカデミー賞と第68回ゴールデングルーブ賞で、どちらにおいても助演男優賞(クリスチャン・ベール)・助演女優賞(メリッサ・レオ)受賞。

実は、観に行く直前まで、この話が実話だとは知りませんでした。ミッキーがチャンピオンになったのが、WBUと言う、日本には加盟しているジムの存在しない(って言うか、日本ではWBAかWBC以外は、基本的にJBCから認められていないみたい)ボクシングの世界ではマイナーな統括団体だったのも、その理由でしょうか?

この作品は何と言っても、アカデミー賞にも輝いたクリスチャン・ベールでしょうね。ジャンキーの役作りに徹したその姿は必見。いやぁ、本当に彼はジャンキーなのではないかと、思ってしまうほどでした。ちなみに、エンドロールの際にディッキー本人が出るんですが、姿かたちは異なるものの、その喋り方などは、完コピでしたね。

他方、制作兼主演のマーク・ウォールバーグ。実は、このミッキー・ディッキー兄弟の家から30分くらいのところに住んでいたそうで、何時か映画化しようと着々と(3年半もの間)準備を進めていたそうです。その準備には、世界チャンピオンを目指すボクサーの体つくりも含まれていて、見事にスクリーン上でその努力の結果が披露されていました。

こう言う事を言うとちょっとアレですが、典型的なアメリカの田舎町のダメ家族の物語に成りかけていたところを、ミッキーがチャンピオンを勝ちとり、何とか、感動の物語になったかなと言う、ぶっちゃけ、皮肉な味方をしてしまいました。すいません。

それにしても、ボクシング映画って、名作が多いですね。『ロッキー』と言い、『ミリオンダラー・ベイビー』と言い。しかもそれらって、ボクシングその自体というより、ボクシングをやる人物の人間物語を描いているという共通点があったりしますが、これも、そう言って良いと思います。

タイトル ザ・ファイター / 原題 The Fighter
日本公開年 2011年
製作年/製作国 2010年/アメリカ
監督 デヴィッド・O・ラッセル
制作 マーク・ウォールバーグ
出演 マーク・ウォールバーグ(ミッキー・ウォード)、クリスチャン・ベール(ディッキー・エクランド)、エイミー・アダムス(シャーリーン・フレミング)、メリッサ・レオ(アリス・ウォード)、ジャック・マクギー(ジョージ・ウォード)

[2011/04/02]鑑賞・投稿