勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け / Arbitrage

2013年03月31日 | 洋画(アメリカ系)
マンハッタンでの株取引を描いた作品としては、『ウォール街』、そしてその続編の『ウォール・ストリート』があるが、これは株取引ではなく、ヘッジ・ファンドを巡るやり取り。

リチャード・ギア、文句の付けようがないくらいダンディーですね~。まぁ、それは言わずもがなですけどね。ヘッジ・ファンドを切り盛りするやり手のビジネスマンという風格を醸し出しています。

物語で判るのが、ニューヨークですら(いやニューヨークだから)、大金持ちが優遇され、底辺で必死に生きようとする人(ジミー)が色ネガネで見られてしまうこと。ミラーは、大金持ちだということだけで、警察の動きも鈍りますが、ジミーに対しては汚い手を使ってまで追い込もうとしますからねぇ。

原題の『Arbitrage』とは、裁定取引の事。ロバートの行ったことは、まさに裁定取引だと言う事なんでしょうね。

って言うか、ああ言う結末なの?この後は、視聴者のご想像にお任せしますと言うことなんでしょうか?私的には、もっとキッパリと結末を付けて欲しかった。中々見せる映画だったんですが、そこだけが残念。

PG12に指定されていますが、どの辺りがPG12に抵触したんでしょうね?特にエログロは無かった様な気がするんですが?

タイトル キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け / 原題 Arbitrage
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2013年/アメリカ
監督 ニコラス・ジャレッキー
出演 リチャード・ギア(ロバート・ミラー)、スーザン・サランドン(エレン・ミラー)、ティム・ロス(ブライヤー刑事)、ブリット・マーリング(ブルック・ミラー)、レティシア・カスタ(ジュリー)、ネイト・パーカー(ジミー)

[2013/03/31]鑑賞・投稿

相棒シリーズ X DAY

2013年03月24日 | 邦画
相棒シリーズからのスピンオフ映画作品第二弾。

今回は、伊丹刑事が大活躍します。相棒のはじめの頃は、伊丹始め捜査一課の「トリオ・ザ・捜一」の面々って、右京を目の敵にしていましたが、時代が進み、みんな丸くなったのか、あるいは、作品の構成上仕方が無いのか(失礼)不明ですが、憎まれ口を叩きながらも、何となく捜査一課の面々は右京と上手くやっているような気がしますが、どうでしょうか?(TVレギュラー放送は、時々しか見ないもので・・・)

そんな捜査一課の熱血漢伊丹刑事と、今回、行きがかり上“相棒”になってしまうのは、サイバー犯罪対策課専門捜査官岩月。劇中のセリフにそれを思わせるものがあるんですが、元SEで、会社をリストラに遭ってサイバー犯罪対策課専門捜査官に転身した経歴を持つようです。そんな岩月を演じるのは、田中圭。少しノンビリした印象を持っていたんですが、この作品では、伊丹と接することで徐々に熱くなっていく専門捜査官を演じています。

TVのレギュラー放送でも時々は出てきますが、映画になると、片山雛子はじめ政界のドロドロした描写がより強くなるようですね。今回もそう。って言うか、そのあたりよりも、気になった所が・・・。片山雛子と戸張他が会食するシーン。4人いるのに、何故かテーブルの長手の所に二人座り、その反対側の長手には誰も座らないという、あたかも家族ゲームのような撮影手法。ちょっと不自然でした。

突っ込みどころを記してしまったので、もう少しツッコミを(笑)。ラストに近い、伊丹と岩月が朽木を追うシーン。あれは無いんじゃないかなぁ。朽木が車の上を登りながら逃げたからといって警官が同じ事をしては・・・。

X DAYに関する描写、X DAYのシミュレーションを行う集団の描写が、少し甘いかな。その為か、物語自体の詰めが甘く感じてしまいました。残念。もう少し緻密に描ければ、もっと良い作品になっていたと思います。右京がロンドン出張中と言う設定であったので、右京登場シーンが殆ど無いことが、物語の詰めが甘い結果につながったのかも。

タイトル 相棒シリーズ X DAY
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2013年/日本
監督 橋本一
出演 川原和久(伊丹憲一)、田中圭(岩月彬)、国仲涼子(麻生美奈)、戸次重幸(中山雄吾)、田口トモロヲ(朽木貞義)、別所哲也(戸張弘成)、木村佳乃(片山雛子)、大谷亮介(三浦信輔)、山中崇史(芹沢慶二)、六角精児(米沢守)、山西惇(角田六郎)、原田龍二(陣川公平)、神保悟志(大河内春樹)、宇津井健(金子文郎)、片桐竜次(内村完爾)、小野了(中園照生)、関めぐみ(小田切亜紀)、鈴木杏樹(月本幸子)、及川光博(神戸尊)、水谷豊(杉下右京)

[2013/03/24]鑑賞・投稿

プラチナデータ

2013年03月16日 | 邦画
東野圭吾の同名の小説が原作。元々、原作の小説は映画化を前提に作られており、今回、そのそもそもの目的が達成されたことになる。

原作は読んでいたんですが、結構前なので実はストーリーはうろ覚え。“プラチナデータ”の意味だけは覚えていましたが。うろ覚えでも、今回の映画とは、かなり違う筋だった様な気がはします。映像作品としては、今回の方が良いんですかね?

二宮和也が主演である為か、若い女の子が多いです。で、その二宮和也ですが、やっぱり芸達者。『硫黄島からの手紙』でクリント・イーストウッドに“天才”と言わしめただけのことはあります。日本でも、倉本聰お気に入りですからね。バラエティの時の雰囲気とは、全然違います。

それと芸達者ぶりをあらためて示したもう一人は、杏。元々モデルの人って、梨花を筆頭に、バラエティの時とショーの時で雰囲気が一変する人が多いですが、彼女もそう言う人ですね。そして、バラエティ、ショーの他、、そのレパートリー(?)に演技も加わっています。今回も、中々素晴らしかったです。

そして全体を締めるのが、トヨエツこと豊川悦司。渋いねぇ。ただ今回は、その渋さは必ずしも活かされていないかも。

それにしても、こんなDNA捜査がまかり通ったら、警察国家 or ビッグブラザーもいいところですよね。そういう意味では、この作品は、そう言う警察国家 or への警鐘なのかも。

タイトル プラチナデータ
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2012年/日本
監督 大友啓史
原作 東野圭吾
出演 二宮和也(神楽龍平)、豊川悦司(浅間玲司)、鈴木保奈美(水上江利子)、生瀬勝久(志賀孝志)、杏(白鳥里沙)、水原希子(蓼科早樹)

[2013/03/16]鑑賞・投稿

フライト / Flight

2013年03月03日 | 洋画(アメリカ系)
デンゼル・ワシントンと言えば、どちらかと言うと、良い人側の役が多いと思います。ですが、『アメリカン・ギャングスター』あたりから悪役を演じ始め、『デンジャラス・ラン』では、より危険な人物を演じていました。この作品では、善人という訳ではないですが、悪人と言うのも言い過ぎなので、自堕落な人物というところでしょうか。

基本的には、アメリカのパイロットはFAAの規則により乗務の一定時間前から飲酒を禁じられているはずですが、日本よりも飛行機に乗るのが一般的になっているので、こんな自堕落なパイロットが居ないとも限らないですよねぇ。ちょっと、違う所に興味をもって、怖くなってしまいました。

それにしても、自己保身の為、ドンドンと取り返しの付かない方向に物語は進んでいくんですが、果たして最後までそのまま進んでいくのか・・・と言う所ですね。私は、「なるほど、そう来たか」と思ってしまいました。

いやぁ、でもなぁ、民間航空機で背面飛行なんて出来るんですかね?

2013年の第85回アカデミー賞で、主演男優賞(デンゼル・ワシントン)と脚本賞にノミネートされましたが、残念ながら受賞は逃しました。

タイトル フライト / 原題 Flight
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2012年/アメリカ
監督 ロバート・ゼメキス
出演 デンゼル・ワシントン(ウィップ・ウィトカー)、ドン・チードル(ヒュー・ラング)、ケリー・ライリー(ニコール・マッゲン)、ブルース・グリーンウッド(チャーリー・アンダーソン)、ジョン・グッドマン(ハーリン・メイズ)、メリッサ・レオ(エレン・ブロック/NTSB調査班チーフ)、ブライアン・ジェラティ(ケン・エヴァンス/副操縦士)、タマラ・チュニー(マーガレット・トマソン/CA)、ナディーン・ヴェラスケス(カテリーナ・マルケス/CA)、ジェームズ・バッジ・デール(男性患者)、ガーセル・ボヴェイ(ディアナ/ウィップの元妻)

[2013/03/03]鑑賞・投稿