河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

メリークリスマス

2009-12-24 | Private


我が家のクリスマスツリーはアメリカから持ち帰ったものだが、年々存在感が希薄になりつつある。
来年はもう飾らないかもしれない。
今年が見納めかも。
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First year it sleeps

2009-12-24 | Private
First year it sleeps, second year it creeps and third year it leaps.

これは英語のことわざである。
イギリスのバラ栽培に関する諺だそうだ。

庭にバラを植えると、
1年目のバラは眠っているように見える。
その土地や気候に自分を適応させているのである。
2年目になると這い始める。
環境に適応したバラは、枝を伸ばし葉を茂らせ、栄養を蓄える。
そして、3年目、バラは飛躍し見事な花を咲かせる。

この諺を、私が卒業した高校の同窓会報で初めて知った。
私の母校では毎年、卒業してりっぱな業績を上げた人を開講記念講演に招待して在校生に講演を行っているのを同窓会報に掲載してくれている。
今回は昭和34年卒の黒木俊郎という方で、現在は札幌で弁護士をしておられる方である。
最近読んだ講演の中で、最もおもしろい講演内容で、「人生の選択」というタイトルで専門の法律のことをちりばめながら、高校生である後輩たちに勇気を与えるようなお話しをされていた。

その中で紹介されていたのがこの諺なのである。

もちろんバラに例えて高校生の3年間の選択と努力のことを言っているわけだ。
人間3年あれば飛躍できると言うことである。

含蓄のある諺だが、自分に当てはめるとちょっと厳しい。
吉備国際大学に赴任してはや15年になろうとしているが、まだ、バラの2年目あたりである。
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保健科学研究科論文発表会

2009-12-24 | 研究・講演
本日は今年最後の会議が複数行われている合間に、保健科学研究科論文発表会が行われた。

10人が発表したが、そのうち4人が私の指導を受けている。
1人が修士課程2年で来春卒業予定で、後の3人は博士課程2年である。
博士課程の3人は今回とんでもない指導を受けたとしてもまだ1年あるので軌道修正は可能である。
しかし、修士2年のU君はここでとんでもない指導が入ると、困った事態に陥る。

ちょっと心配したが、4人とも致命的な指摘を受けることなく何とか発表が終わった。

今回、いろいろな先生方のコメントを聴いていて、ちょっと考えたのが博士課程2年のMさんが取り組んでいる移乗介護動作の研究である。
彼女はベットから車いすへの介護動作を解析して、歩行周期のような規則性を見いだそうとしているのだが、今回移乗介護動作が6つの動作に分割できると発表したところクレームが出た。
解析の対象としてベテランで介護動作のフォームが美しい被験者の動作を解析していたのだが、一例のデータで解釈するのはおかしいというわけだ。
当然その指摘はまっとうであり、彼女もこれまでにたくさんの被験者の動作解析を行ってきている。
しかし、理想的な介護動作を詳細に検討することがまず先決だと考えたのである。

ご本人が柔道をされる本学の佐藤講師と、後でしばらく話をした。
柔道も移乗介護動作と同じで2人の人間が組み合って運動を行うことに違いはない。
柔道は相手の重心を崩して投げる競技だが、技を仕掛けられて投げられないようにするためには相手の姿勢変化に応じて自分も姿勢を変化させて対応する。
運動学的に考察すると、2人の人間の合わせた重心の変位を小さくすることによって安定化を図っているわけである。
柔道をする人は誰でも、自分だけでなく相手と2人合わせた重心の動きを頭の中に無意識にイメージするのだそうだ。

さらに、佐藤先生が指摘するのは、体格差が大きな相手と組み合う時には同じ技をかけるのにも組み方が自然に変わり、フォームも変わるという。
すなわち小さな相手には上から引っ張り上げるような組み方をするのに対して、大きな相手に対しては下から上へ突き上げるような組み方になるのだそうだ。

体格が大きく標準から外れる人の介護動作を行った時は、たぶん組み方まで変化するので、介護者のデータも大きく変化する可能性がある。
ただ、柔道も介護も2人の人間が組み合って、その2人の合わせた重心が変位しなければ全体として動きは安定するはずなので、2人の合わせた重心の動きを見れば普遍的な原則が見つかるかもしれない。
体格差の大きな介護者と被介護者の組み合わせであっても、理想的な移乗介護動作ではその2人の合わせた重心は安定した軌跡を描くと言うことは仮説として十分成り立つと考えられる。

本学のリアルタイム3次元動作解析システムMAC3Dでは2人の重心がそれぞれ分かっていれば簡単に2人を合わせた重心も仮想マーカーとして出せるので、このような解析は可能である。

このような話をしていたら、佐藤先生もそう言った2人を合わせた重心の解析には非常に興味があるとのことだった。
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