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セピア色の本 少年少女世界の名作文学-22 小学館

2012年12月11日 05時48分36秒 | 創作・本の紹介

表紙は、ルノワールの絵「舟遊びの人たちの昼食」の一部分。

奥付には、昭和39年12月20日発行とある。
新潟の実家の家屋を解体する時、探し出して秋田に持って来た本。

自分の根っこはここにあると思っている。
なにしろ、何百回読んだかわからない。
母の実家の本棚にあって、譲ってもらった本だったと思う。


家なき子も、ボードレールも、昆虫記も、面白かった。


でも、いちばん繰り返し読んだのは、「家なき娘」。
1978年に「ペリーヌ物語」としてアニメ化されている。
父と母を亡くしても、たくましく生きる姿がたまらなく好きだった。

津田穣訳・おのちゅうこう文。
今は亡きおのちゅうこうさんは、児童文芸家協会の大先輩。


主人公のペリーヌは、葦で靴底を編んだり、わずかな給金で布を買って自分でシュミーズを作る。
フライパンはなくても、池の小鴨の卵を焚き火の灰で半熟卵にして料理する。
一番印象に残っているのは、こんなサバイバル生活の様子。

最後はお金持ちの祖父が、ペリーヌは孫だと知ってめでたしめでたし。

子どもの自分に戻って、セピア色の本からたちあがる空気の中に身を置いてみた。
物語のわくわくもすてきだったけれど、私が何度も何度も読んだのは、細部。
読みながら自分がペリーヌになって、布を値切ったり、半熟卵を作ったりしていた。
それがすんなりやれたのは、すうっと自然に理解できる描写があったから。

saffiさまの「坊ちゃん」も、原作をよりわかりやすく子どもに届きやすく書かれたもの。
津田穣さんの原訳も見つけたけれど、文学的ではあるけれど子どもには伝わりにくい文章だったし。

自分にも、何十年後にもこうしてだれかが懐かしむ本が書けるかな。
書けるといいな。

毎日小学生新聞の編集者さまから、原稿料執筆者登録票がファックスで届いた。
1月22日からの連載になる模様。
まもなく、全回ぶんのゲラが届くとのこと。
わくわくだなぁ。
今日は秋田市小児科医会の忘年会。
今日もびよよよ~~ん (*^ __ ^*)

コメント (4)
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