川天使空間

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「今」を生きている母

2013年02月10日 05時41分20秒 | 家族
母が玄関で、デイサービスお迎えの車を待っていた。
また「櫛もあったわ櫛もあったわ」を繰り返しながら。
でも、母は、「櫛もあったわ」と確認しながら、「今」だけを生きているのだ。

忙しいとついヒトは、「早くしなくちゃ」と焦ってしまう。
「焦る」って、「今」を生きていないということ。

認知症の母には、うんと古い記憶はあるけれど、昨日も明日もない。
今が春なのか秋なのか冬なのかも関係ない。
でも、「今この瞬間」を生きている。

私なんか焦っちゃうと、「遅れちゃうどうしよう」と意識は完全に未来に飛んでしまう。
体は当然「今」を生きているのに、意識は遙か彼方で、まさに「心ここにあらず」状態。
だから車をぶつけたり、失敗してしまう。

でも母は、食事はゆっくり「おいしい」としつこく繰り返しながら食べる。
お風呂に入る時も、「櫛もあったわパンツもあったわ」と何度も確認して、髪を何度もとかして、それから入る。
でも、シャンプーしてあげると「きもちいいわ」と。
シャワーが強いときは「息できねわ」と笑う。
繰り言が極端に多いけれど、それは「今」の自分を確認しているから。

そう考えたら、母の繰り言が気にならなくなってきたから不思議。
そうか、母には今、櫛のことしか頭にないんだ、と思って、リンを抱いてもらった。

リンは母の胸が落ちつくのか、ゆったり抱かれている。
母も、赤んぼうを見るようなまなざしで。
繰り言は、しばし、消えた。
スキンシップは、言葉のない会話だから。

リンが居て、ほんとに良かったと思うひととき。

筋トレとかプールとか、体ばかり動かして創作は少々だった。
今日もびよよよ~~ん (*^ __ ^*)
コメント (6)
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