晴れたので、1日青葉の森を彷徨ったが、声は耳にすれどもオオルリ君には逢えず、キビタキ君の姿を一瞬目にしたが姿が見えない梢でさえずっていた。たしかにすでに渡って来ているらしい。ヒメギフチョウさんたちには、この春もこの森ではお目にかかることはないのだろうか。
が、決して失意しているわけではない。彼ら彼女らが、この森のどこかで静かに愛を奏でているものと想像しながら心弾ませながら歩き続けよう。
少し大きくなりかけたが、ウコギ科コシアブラ、ハリギリ、キク科ヨモギ、ハルジオン、シソ科カキドオシ、リョウブ科リョウブ、ミカン科サンショウなどをすこし青葉の森からいただいてきて、ハルジオンとヨモギは粉焼きに、サンショウはサンショウ味噌に、コシアブラ、ハルジオン、リョウブ、カキドオシは湯がいて刻んで、サンショウは生のまま刻んでソーメンの具とする。
すべていただける。野生の薬味はこゆい。なかでも生のサンショウはお気に入り。
粉焼きは少し味噌を入れすぎ味を濃くしたため、ヨモギはともかくハルジョンの個性を味わえず、再挑戦するか。野生のシュンギクだとか。また、いただいてこよう。