かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

宴のあと、木の実のふくらむころ

2023-06-19 19:13:11 | 日記

入梅の雨模様が続いたこともあって、青葉の森の観察は1週間ほどご無沙汰した。

その間に、開花と満開を楽しみにしていた落葉低木のヤブムラサキの花はおおむね終わりを迎えていた。

花をつぼみの頃から包んでいた産毛のような毛がたくさん生えたやわらかなガクだけが美しい花びらのように残っていた。

受精したものは黒い核のような芯を携えていたが、縁薄く受精しなかった純白のガク片は少し触れただけで地上に雪のように落ちて行った。雨が続いて、ハチたちが余りやってこなかったのだろうか。

ヤブムラサキの隣に生えているエゴノキは五月晴れが続いた頃に受精したのだろうか、たくさんの白いしずくのような実を膨らませていた。木の実の候補生とでも表現したらいいのだろうか。このしずくのような木の実の候補生たちは、秋の頃にはまんまるな白い実となって野鳥たちを喜ばせるはずだ。

彼らのほかにも、森にはオトコヨウゾメ、キブシ、ヒメコウゾ、ガマズミたちがそれぞれの神様がくれた個性で木の実の候補生を膨らませ始めている。

木の花たちの宴のような短い季節を楽しんだ後に、木の実を観察することは、なにか無事に生まれた子供の成長を見守るようで楽しい。彼らの誰かがまた、種となって、苗となって、命をリレーしていくのだろうから、大げさな言い方だが、木の花と実や種を観察することは永遠を望むような安らぎを感じる。

今日も盛んにキビタキくんがさえずっていてくれたが、姿を認めず。オオルリくん、サンコウチョウくんは声さえ届かず。

野鳥観察には、早朝や夕方の方がいいのだろうが、今日は山道の真ん中におそらくクマだろう、大きなフンを見つけた。フンは消化されない木の実のタネがいっぱいだった。

昨日の早朝、県北の加美町で野鳥観察の青年がクマに襲われたとの報道。朝夕の観察はやめとこう。

 

   

ヤブムラサキの花の終わるころ

 

 

   

ヤブムラサキの産毛のようながく片だろうか

 

   

オトコヨウゾメ

   

オトコヨウゾメ 真っ赤な実になるという

   

整然として美しいヒメコウゾの実の候補生たち

 

   

ブドウの房のようにたわわな、あの早春のキブシ

 

   

ガマズミもまんまる真っ赤な実になるはずだ

 

   

エゴノキの実の候補生はツルのクチバシのようだ

 

   

やや白さを帯びてきたエゴノキのこどもたち

 

   

ヤブムラサキの仲間のムラサキシキブ(なんと高貴なお名前)の花はこれからで楽しみだ

 

   

アジサイの仲間ノリウツギだろうか 

   

白い花は装飾花で人寄せパンダの役割  真ん中の両性花たちの開花はこれからか

 

   

地上では、シソ科のミヤマタムラソウだろうか、薄い紫を帯びた白が美しい

別名ケナツノタムラソウというそうだ

その名のとおり可愛いオケケが生えているよ

 

    

    クロヒカゲの裏翅と触覚のオレンジ色が素敵だ 

    食草のササにとまっているから♀に違いない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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