かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

青葉の森の友達登録

2023-06-09 12:16:10 | 日記

 

      

10日ほど前から青葉の森のエゴノキの近くで気になっていた落葉低木があった。

柔らかな毛の生えた葉の下に、これも柔らかな毛に包まれた球形の木の実のような連なりをみせている木。

この球が実際花が終わったあとの実なのか、はたまた花が咲く前のつぼみなのか分からないので、図鑑をみても検討がつかず、オイラにとっては名無しの不明な木のままであった。

 

それが、きのう青葉の森のいつもの下り坂で、気づかぬうちに通り過ぎそうな小さな小さな赤紫の花をつけていた木があったので、立ち止まって枝をとらえて、その花をよく観察したら、あの名無しの不明な木と同じものであって、毛の生えた球が割れて、そこから可愛らしい花をほころばせていた。

何枚か写真を撮って、家に帰って同じような花をつけている木があるか図鑑で調べたら、宮城県以南四国、九州までの明るい林内に生える落葉低木でシソ科(クマツヅラ科とある図鑑も)ヤブムラサキ(藪紫)という木であることが分かった。あのムラサキシキブと同じ仲間であるが、葉に毛があるかどうか容易に識別がつくという。

図鑑にはムラサキシキブと同列に挙げられあの赤紫の実や花などがちゃんと掲載されていたが、花を開かせるまえの球形のつぼみの写真を載せている図鑑が無かったことから、図鑑をめくっても知らぬ間に通り過ぎていた。

もっと葉の形や枝の付き方を調べれ場分かったかもしれないが、やはり花が咲くと識別しやすくなり、名前が分かってモヤモヤが晴れて、この木と仲良くなれた気がしてきた。

そう、名前を知ることは友達になれること。もう、数日後の満開の花と10月~11月頃だとされる赤紫の木の実の頃が待ち遠しくなった。

     

いつもの尾根筋に生えているツツジ科のネジキの花咲く頃が気になっていた。

いくつもの白い釣鐘状の小さな花を一列に吊り下げた花は、図鑑では目にしていたが、現物を見た経験がなかった。昨日はこの木の前を通り過ぎる時、立ち止まって観察をしていたら、目立たぬところの数枝にその白い一センチにも満たない小さな一列の花を見つけた。

写真というものは、オイラのもそうだが実寸大の絵ではないためネジキの花がこんなにも小さいのかと思わなかった。ちょっとピントがずれた写真になったが、青葉の森にはネジキがところどころ生えているので、こんどはじっくり撮ってその可愛らしさを享受しよう。

そういえば、青葉の森のどこいら変化で、同じ釣鐘状の隊列でも赤い花をつけたナツハゼも眼にしたことがある。あまりに小さな花たちで知らずにに通り過ぎそうであるが、写真に収めておきたい。

森は鬱蒼として林床の花を見つけることが難しくなったが、落葉低木の花たちは人知れず盛期を迎えているようだ。

 

 

     

 

 

 

     

ナラの葉の上で休んでいた虫がいたので、誰かなと姿を表から見たくて枝をもって葉を近づけようとしたら、飛んで行ってしまった。

 

 

     

小さめの褐色のチョウが翅を広げていた。表翅を見せてくれれば、図鑑で同定することが容易だ。ジャノメの数と紋様からタテハチョウ科のヒメウラナミジャノメ♂と分かる。シジミチョウの仲間かと思われるほど小さいので「ヒメ」という名がついたと思われる。

むつかしいのは、下のような翅を閉じた姿で裏翅をみせてとまっているチョウ。

この黄を帯びた美しい紋様のタテハチョウは、サトキマダラヒカゲかヤマキマダラヒカゲか判別がむつかしい。斑点の具合から、「ヤマ」かなと思うが自信がない。図鑑だと宮城県には沿岸部が「サト」、山沿いが「ヤマ」の生息地と表示されているが、青葉の森はその中間地帯なので分かりずらい。♂♀の区別も自信がないが、オメメが可愛いので一応♀ということにしておこう。(いい加減)

 

     

 

帰り際、オオルリでもない、キビタキでもない、クロツグミでもない聴きなれない野鳥の声を聞いた。カメラの動画で録音したので、鳴き声を再現してナツメ社の鳴き声がダウンロードできる図鑑で確認したい。

 

青葉の森に息づく生きものたちの名前をひとつひとつ覚えては、「友達登録」してゆこう。

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