枇杷(バラ科)花言葉は、温和;秘かな自由.常緑高木。温暖な土地に適している。葉は長い楕円形で厚く堅く、裏面は褐色の毛が蜜生している。花は11月ごろ咲き、小さな青い実が冬を越す。6月ごろ実は熟して、淡いオレンジ色となる。表面に薄いうぶ毛があり、うるんだ色に見える。果実を割ると光沢のある茶色の大きな種子が、2,3個抱き合うように入っている。自生のものは形も小さく果肉も薄いが、栽培品種の中では、長崎県の茂木枇杷、千葉県の田中枇杷、四国の楠枇杷が優れている。枇杷の木は、海に面した丘陵などに多く植えられているから、青い空や海を背景にして、枇杷をもぐ情景は、初夏の明るい風物詩である。「柔らかき紙につつまれ枇杷のあり 篠原 梵」「枇杷の実に日の照りかげり風の中 森 澄雄」「灯や明し独り湯後の枇杷剥けば 石塚友二」「山の枇杷熟れぬ鴉に知れぬよう 殿村莬絲子」「船室の明るきに枇杷の種こぼす 横山白虹」。(枇杷、熟れて 鴉を払う 網長し ケイスケ)