カンシロギク;寒白菊(キク科)秋に開花期を迎えるふつうの菊にたいして,年末ごろのす遅頃の遅咲き種をかんぎくと称し称する。秋咲き種は5~6月頃にさし挿芽して栽培スタートしますが、寒菊は差芽が7~8月ごろ、ひかえめな花がほといんどで、色も黄色か白です。とえ真冬の冷気のなか、凛とした寒菊の姿は格別のおもむきがあります。「心あてに折らばや折らむはつ霜のおきまだわせる白菊の花」(古今集)。平安時代初期に中国から渡来したと推定される。当時は藥用だった。菊に宿る露を菊の露といってこれを飲むと長寿を保っとされたり、菊の上に綿を置いて露を含ませ香を移して身を拭くと病気をしない”きせわた”の菊といわれたり、菊を浮かべた菊酒をくみかわすと長寿を保つといわれたり、干した菊花を枕に詰めたものを菊枕といって頭痛を治したりするこれらの風習は中国のいわれにもとずくもので、菊は観賞するものではなく、薬と考えていたことが明らかである。それが江戸時代になって、やがて観賞となり、百菊といわれるようになって多くの品種が生まれ、菊花展が開かれ、菊作りが盛んになった。「白菊の目にたてて見る塵もなし 松尾芭蕉」歩をうつす千輪咲きの名なくもがな 服部嵐雪」「歩をうつす千輪咲きの菊の前 軽部烏頭子」「菊の香の闇ふかければ眠るなり 稲垣きくの」「下駄に乗る踵小さし菊日和 鈴木真砂女」「菊冷える夜更けは珠のわが時間 福永みち子」。(好晴や白菊日和に蜂多し ケイスケ)。