川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

昭和9年の室戸台風

2012-09-16 11:18:19 | ふるさと 土佐・室戸

9月15日(日)晴れ

 第二室戸台風が室戸岬に上陸し、関西地方に大被害をもたらしたのが1961年9月15日です。今朝のラジオで知りました。

僕は4月に東京教育大学に入学し、世田谷に下宿していました。だから何も知りません。

子どものときから「昭和9年の台風」のことは折に触れて耳にしていました。1934年(昭和9年)9月21日に室戸岬に上陸した台風が関西地方に大被害をもたらし、「室戸台風」と名づけられました。

 毎朝毎夕通る、道端にこんな碑が立っています。「海嘯」は「かいしょう」と読むそうです。室戸台風のときの高潮がここまで来たというしるしです。こんな碑が町のあちこちにたっています。父の生家はこの碑の近くです。それでも「怖かっただろうな」とかの実感をもって眺めたことはないような気がします。

(室戸岬港旧港)

僕がこの町で過ごしたのは小学校を終えるまでです。台風の怖さを身にしみて感じたのは一度だけです。猛烈な風で家が根こそぎにされそうです。そんな恐怖の時間を覚えています。いつの何台風だったのか?

珍しく父が家にいて雨戸を釘付けにしたりしていました。不安でも家族がそろってアットホームな感じがうれしかったような気がします。

あんな台風が来たら今の我が家などは紙切れのようなものでしょう。間違いなく跡形もなく吹き飛ばされます。

どういうわけか、川越に住んで40余年。こんなバラックでも補修を重ねながら住み続けられたのですからありがたいことです。

「天災は忘れた頃にやって来る」 寺田寅彦の言葉だといいます。寅彦は高知の人で室戸岬に先祖の墓というものがあります。そんなこともあるのか、子どものときからこの言葉は覚えています。しかし、それだけです。

去年の3・11からまだ1年半ですから忘れ去ったわけではありませんが我が家では地震対策らしきものは何もやっていません。家そのものが補強の対象にならないといわれています。耐震建築に建てかえるしかないのですが先立つものがありません。老夫婦二人きりになったからまあいいかなと考えないようにしています。

寺田寅彦には室戸台風にかかわって書いた文章があることを知りました。今朝読んだばかりです。

颱風雑俎 

● http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/4670_13511.html

 


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