空が綺麗で

今日はことあるごとに空を見上げていました。
空があんまり綺麗だったので。

しばらく雨が続くと青い空を見つけたとたん、ぼーっとして呆けたようになってしまいます。あぁ、こんな日はどこか違う場所に行ってみたいなあ。
でも現実は今日の予定が入っていて、朝から運転手。それでも行った先で珍しい小鳥の写真を見つけたり、中庭にある大きな樹は一体なんという樹なのだろうとその名前が知りたくなったり。
帰りがけには広いホームセンターで母や叔母と小さな鉢に入った花を見ながら、母の庭には一体どれが似合うだろうかとあれこれ考えを巡らしたり。

母の薬を取りに行ったときには、いつもならいらぬ物も買ってしまうのに、さっさとお店を出て駐車場でしばし空を見ていたり。
母の玄関先で三人でもらいものの太い蕗の皮をむくのにせっせと励んだり。

暑いような、風が肌寒いような。不思議な気温の日。
土手を見てきたいなと言ったら、まだ暑いから日に焼けると暗に行くのを非難され。
三人で午後のおしゃべりに興じ。その内容があまりにもばかばかしかったり。それでいてなんとも微笑ましい話ばかりで笑い転げてしまい。

夕方、土手に行き、まだまだ青い空と緑と川岸から聞こえる小鳥のかしましいさえずりと桜の枝を揺すっていく風の音にしばらく聞き惚れて。
なんだか今日がとても懐かしい。
なんだか今日はありがたい。

こんな一日を過ごせたことが嬉しくて。

大きな何かを成し遂げたわけでも、誰かのためになったわけでもなく、それでいてなんというしあわせな時間だったのだろうと土手に佇み思う。
許されるならこの日々がこのまま続きますように・・・