渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

なぜコーナリング中にイン側の脚を開くか

2025年02月11日 | open
 

高速度旋回でイン側の膝
を開くのは無理
な姿勢を
避けるバランスのためであ
り、
膝を路面に擦るのが目
的ではない。
 
バンク角がどんどん深くなる
と、膝は
むしろ閉じるように
なる。
それでも、嫌でも外膝ふくら
はぎと路面
は擦りついてしま
うのだ。


驚異的なバンク角で旋回速度
の高いマル
ケスも、フルバン
クでは可能な限り膝を
閉じよ
うとしている。


しかし、低い姿勢のために、
膝ではなく肘
を路面に擦っ
てしまうフォームになる。
これらは、サーキットでの
超高速度走行
において使わ
れる技術だ。
膝をインに開く重心移動の
ハングフォームの技法は、
1960年初頭から世界グラン
プリで行われ始めた。
まだお椀ヘルメットの頃か
ら。
 
では一般公道レベルの速度
40km/h-120km/h
程という
低速度域において、
旋回
行動で
イン側の膝を開く
意味がある
のか。
答えは「ある」だ。
物理現象は、現象面で数値
化させた数値
に差異はあれ、
出ている現象は同じだか
らだ。
公道では、低速領域である
ので重心をイン
に移動させ
なくともまあ旋回もできま
すよ
というのが真相だ。現
象としては高速度
走行と同
じ事が起きている。
深いバンク角を以って旋回
走行する際に
イン側の脚を
開くことは、それにはそれ
意味がいくつもある。
勿論、開かなくとも公道は
走れる。
 
「ニーグリップ」とは、膝
に力を入れて
タンクを挟み
込むことではない。
添えるように沿わせて密着
させることだ。
そして、旋回走行において
は、イン側の
膝をタンクに
強度に密着させる物理的、
身体機能的な意味は殆ど存
在しない。
旋回の物理法則は、直線走
行時とは別な
要素が多重に
絡んでくる。
直線とは態様が異なるので
あるから、直線
と同じフォ
ームで旋回することはあり
得な
いのである。
 
あと、直線では、脚部では
なく足部での
マシンの締め
込み=ホールドはかなり

要になってくる。
特に内側のくるぶしの下あ
たりが大きな
働きをする。
 
そして、ステップだ。
ステップは「足載せ」では
ない。
旋回中は両足でステップバ
ーに荷重を掛け
るが、ブレ
ーキ時も加速時もステップ
加重させる。足裏で掴む
ようにして。
ステップをどのように操作
するかが二輪車
の操作では
キモになってくるのである。
 
概論的には、オートバイと
いうものは、
上半身ではな
く下半身で乗る乗り物と

うことだ。
そして、二輪車は車体を傾
けないと走行
時には曲がら
ないという変わった乗り
物でもある

車体バンクによって生じ
る前輪の舵角で二輪車は
曲がる。
人が与える舵角ではない。
バンクさせる旋回におい
て人力でハンドルをイン
に切ってはならない。そ
れだと二輪車は物理的に
曲がらない。舵角は二輪
車自体が自ら得て行く。
そういう構造と仕組みに
なっているのが二輪車だ。
これは自転車も。
というか、自転車がその
原理を初めて地球上で現
出させた。

 
 

 

 

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