
って、落語かよっ
。
・・・いや、すみません、タイトルがね、なんかね(笑)。
皆さん、ここまで読んでいただいて、「写真、色々大変だなー」とか「めんどいなー」とか思われてませんか?大丈夫ですか
?
写真に限らず、音楽でもお料理でも、何でもそうかも知れませんが、ある程度やっていると、「なんでだろう?」「何が違うんだろう?」ってことが必ず出てくるんですよね。で、色々勉強してみたり、さらには、それを「学問」として、専門学校や大学にまで学びに行っちゃったりね。
勿論、知らなくたって絵は書ける。写真も撮れるし、ピアノだって弾ける。「声楽法」や「楽典」なんか知らなくても、誰だって歌を歌える。
ただ、「好き」が「大好き」になってくると、単純にもっと「相手」を知りたくなる(恋愛なんかもそうかな?・・・なんつって
)。
そして、知ると、発見があったり、驚きがあったりして、・・・まぁ時には壁にぶつかる時もあるものですけど
、でも理屈とか原理とか、その成り立ちの歴史なんかを知る事で、思いもしなかった頭のトビラが突然開いちゃったり、見えなかったものが見えちゃったりして。そんでもって基礎なんかをちょっと勉強した分、その応用も容易になっていったりもして、そうなると、自分で色々とアイデアも湧くようになって、どんどん面白くなって、もっともっと好きになって
。
なので、やっぱり「知る事」は面白い。大げさかもですが、こういうことの積み重ねで、人生が豊かになるんじゃないのかなって気がするんですよね。
まー、ほんと大げさですみません
。
でも、そんなこと言っておいて、・・・でもなー、勉強って大変だなぁ、面倒だなぁ、もっと楽に知れないかなぁ、なんて、これまた思うんですけれどね(←基本、楽したがりなもので
(笑))。
とうわけで、簡単に、楽ちんに(笑)、今日もいってみよっ
。
では、まずこちらからー。

なんとなく、微妙なアタマの形なのは、ひらべったいクマ氏のアタマに、僕がキャンディーを適当に詰めたからです。すみません。ごめんクマ
。
これ、日の丸構図ですよね。もう皆さん、すぐにお分かりになったと思います。で、これに動きを付けたい場合、もう色々と分かってきたので、例えばこんな風に撮るかもしれません。

これ、今日覚えていただくポイントからしますと、いい写真なんです
。三分割法から見ても、悪くないものです(ただ、説明の為に撮った写真なので、背景が無地の壁で、その点は退屈になってしまっていて、つまらないですけれどね)。
はい、三つ目のポイントはですね、「被写体の向いている向きと、その前方の空間の取り方」なんです。
この写真では、クマ氏の目線の先が広く空いていますね。これがまた一つのセオリーでして、「向きのあるもの、動きのあるものの前方に空間を広く取りましょう」というものなんです。
こうすることによって、「未来のある写真になる」と言えるのですね。このクマ氏には未来があるぞ!というね
。
はい、もうどんどん実例で見て行きましょう。百聞は一見にしかなんとやらです(それだけ省略すんな)。
はい(笑)、では、こちらはどうでしょう
?

クマ氏の後ろが広く空いていて、目線の先には、もう空間がありません。なんかね
「もう終りだクマー」
な感じに見えませんか?
もっと見て行きましょう。

「ほらほら、これから飛んでいくクマー!ビューン!」
な感じ。目線の先にたくさんの空間(未来)があるからね
。
そして、

「うわー!さよならだクマー!」
な感じね。まあ、これはこれで可愛いんですけれど(笑)、少なくとも、この写真には未来を感じさせる要素がまるで無いわけですよ
。
もうひとつ、見てみましょうか(これは、ライブの時には無かった写真です)。

「さーて、何しよっかなー」
壁を背にして、目線の先を広く取りました。なんとなく、これからのクマに期待が持てますね
。
これから歩き出して、前宙でもしそう。
しないか。
一方、

「うぅ・・・もうダメぽ」
ええ、これはかなり「ダメぽ」です。なんかかわいそうになりますね
。
目線の先に、未来(空間)がないからなんですね。
前に、知り合いのミュージシャンに子供の写真を見せてもらった時です。「ケン坊、写真やる人の目から見て、こーいうのはどうなの?」って聞かれたんです。そこには、公園で走って遊ぶNさんの子ども。そしてその走る子ども目線の先は、見事に狭く、背中側が広く空いていたんです。
「Nさん、いやー、可愛いですねー。もちろん可愛いけれど、これじゃ・・・。もっと子どもに未来を作りませんか?せっかく残る成長記録写真ですからー」と、少々入っていたお酒も手伝って(笑)、僕はここで先ほどから書いているようなことを、Nさんに語ったわけです。
そしたら、「おお、ケン坊!感動したよ!ラーメン奢るよ!これから子どもに未来を作るよ!」ってね、本当にラーメンをご馳走してくれたんです(笑)
。
これはね、子どもに限らず、木や花なんかでも、向きが分かるものには同じ事が言えます。分かりやすい例で言えば、ひまわりの写真なんかを思い浮かべていただければと思うんですが、花の先にはやっぱり青い空をどーんと入れたいですよね
。逆に、フレームの端っこにあって、ひまわりが外を向いていたら、なんか寂しい感じ・・・ですよね。後は、クルマや自転車などの動きのあるものを撮るときも同じです。
今日のトップの写真もね、ボールが飛んでくるであろう方面を空けておく、ということで、未来を待っている写真になるんじゃないかな、と。ただ、近所の家の手作りのバスケットゴールを撮っただけのものですけれどね、そういう説明もできてしまう、という感じで
(笑)。
このように、写真の中に被写体を置く位置で、過去と未来を表現できるんですね
。
あと、これもライブの時は時間の都合でお話できませんでしたが、

これは、ちょっと上から撮ったものです。
ちょこんとして、かわいらしい感じですよね
。
そして、こちらが、

同じクマ氏を下から撮ったものです。
こちらは一転、かなり凛々しく、逞しく見えますよね
。
上から撮るか、下から撮るか。これも表現には有効です。こうして、色々と視点を変えて撮ってみて下さいね。
これね、人はもちろん(・・・ってか、人にはこのクマ氏と違ってちゃんと目線があるのでもっと有効です)、花や草木でも、人形や、ちょっとしたアイテムを撮るときも、色々有効です。
はい、ではこのポイント、復習しておきましょう。
例えば子どもを、可愛らしく撮りたかったら、上から。
例えば友達を、強そうに、偉そうに、撮りたかったら、下から。
・・・はい、おわかりですね
。このセオリーは、自分が撮られるときなどにも・・・うまーく、応用してくださいね
(笑)。
変身して登場したばかりの、期待を背負いまくりのウルトラマンなどは、下から撮られていますでしょ
。
そして、こちらを見上げてる生まれて間もない子ニャンコなんかの、なんとも可愛いこと
。
はい、そんな感じでここ三日間で見てまいりましたポイントを、今一度まとめて振り返ってみましょうね。

ですです
。
あと、携帯のレンズは汚れやすいので撮る前には拭きましょう(笑)、って事もお忘れなくです。
さてさて、○○○○講座は以上です。いかがでしたでしょうか
?
まだまだ、知ってると便利な事や、覚えたら面白い事は沢山あります。ポピュラーな構図も他にも色々ありますし、光や影について(←これを知ると、説明書には書いてない「フラッシュの上手な使い方」みたいなことも分かります)など、ご興味もある方は、本や、今の時代ならネットにも、これでもか!って位沢山情報が溢れてますから、お調べになっていただけたらと思います

。
もっともっと世界が広がると思います。僕も、まだまだ知らない事だらけ、知っていても全然実践できないことだらけですが、こういうのを読んでると「面白いなぁ」、と思います。そして、試してみたくなります。
でも、「いやー、別にそこまでは」という方にも、「ただ写真って言っても、何かしらセオリーってのがあるんだなぁ」って知っていただけただけでも、有意義だったのではないかと思います
。ただ無意識に触ってるのと比べて、「ん、まてよ?」って、撮る前に一瞬だけ考えるだけで、知らず知らずに、写真が変わっていると思うんです
。
あと、写真に限らず、構図はバランスですから、絵画でも同じですし、これからテレビや映画の画面を見ていただけたらきっとお分かりになると思いますが、どんな画面でも水平がきっちり出ていますし
、それに、「お、これ、三分割構図だ
」と気付かれることも多いでしょう(ただし、テレビは性質上、説明的な部分が多いメディアなので、日の丸構図もとっても多いですけれども)。
そんなところをちょっと気にかけながら観るだけでも、随分と勉強になるものですし、自分の好みの構図なども分かってくると思います。そしてそんなのが、自分のカメラで上手く撮れちゃった日には、もうね、
・・・ご飯が美味しいわけです


。
それは、いつもか(笑)
僕も、偶然にそこそこのものが撮れる事はあっても、100%思い通りに撮れることなんて、ほとんど無いです
。でも、それも面白いので

、こうして、皆さんに見ていただいたりしながら、楽しんで勉強していけたらなー、と思っています。
そして、昨日も書きましたが、基本は基本。それは上に何かを組み上げるための土台です。どっしりしているとありがたいものですが、だからといって、それだけではつまらなくなるかもしれません。
そして、セオリーもセオリーに過ぎません。しばらく基本どおりにやってみたら、あとは一旦全部忘れちゃうくらいの気持ちで、自由に色々やってみるのが大切かと思っています
。
長々と読んでくださってありがとうございました。じゃ、またー
。
ではー。