シルバーウィーク真っ只中、皆さん、イカくコ:彡がお過ごしでしょうかー。
神奈川ケン東部は、お天気最高。いえい。
ではでは、昨日の続きをね。いってみよっ。
さて、三分割法に続きまして、今日は、こちら。これも、ココを意識するとしないとでは写真の印象が随分違うんですよー、というポイントを。
まず、一枚見ていただきましょう。どうぞ。
鹿児島にてのスナップです。さてこの写真、実はあまりよろしくない写真なんですが、どこがよろしくないかお分かりになりますでしょうか?
・・・ライブ会場でも、ちょっと「どこ?」な空気でしたね。えー、被写体である人が何となくよろしくない、というような個人的は話ではなくてですね(笑)、あくまで写真として、なんですが、いかがでしょう?
すぐお分かりになられた方は、なかなか鋭い。意識していないと、意外に気付かないものなんです。
・・・では、正解といいますか、「うん、これならいいんじゃない。」という写真を載せますので、見比べてみてくださいね。
ちょっと間違い探しみたいですが、いかがでしょう。この二枚の違い、お気づきになりましたでしょうか?
きっと、もうお分かりになりましたね。
はい、そうです。水平線に注目してください。最初の写真は、水平線が右下がりになってしまっているんですね。
こういう写真を、・・・これは写真や測量なんかで使う言葉なんですが、「水平が出ていない」「取れてない」などと言います。そして、二枚目の写真を、「水平が出ている」「取れている」写真、と言うんですよ。
このように、写真を撮る時にカメラが傾いてしまっていることは、よくあるんです。言ってみれば、よっぽど気をつけないと、なかなか水平がちゃんと取れていないことの方が多い位です。一般的にカメラはシャッターが右側にありますしね。これだけの理由でも結構、右下がりになってることが多いんです。
でも、僕たち人間は、重力の関係で地球に真っ直ぐ立っています。基本的に地表に対して90度なんですね(多少の姿勢や身体のバランスの違いはあれ)。
なので、普段何気なく水平線や地平線を見ても、自然にまっすぐ(水平)に見ている(感じている)ものなんですね。
ですから、写真(特に風景など)が左右どちらかに傾いていると、ちょっと違和感を感じているはずなんです。だって、目で見たものとは違うわけですから。
でも、水平の出ていない写真だけ見ていても、ちょっと気付かなかったりもします。でも、「なんか変だな」と、実は身体が自然に感じているものなんですね。水平の出ている写真と見比べると「あぁ、確かに」と分かっていただけるかと思います。水平が取れているほうが、なんだか安心しませんか?
う・・・真面目に語った(笑)。
また、もう少し例を見て行きましょうね。
さて、この写真は、いかがでしょうか。
この一枚、僕は「太陽にほえろクマ」とファイル名付けていました(笑)。なんか、刑事モノのドラマなんかで、夕暮れの中、犯人のクルマのボンネットに必死に捕まってるように見えまして。
で、これも実は水平は出ていないんです。でも水平線も地平線も写っていません。後ろは空で、アングルもナナメからだから、なんかよくわからない・・・。では、どこで判断するのか。
それは・・・、口で説明する前に、もう水平の出ている写真を見ていただいちゃいましょう。
はい、どん。
いかがでしょう?はい、見比べていただければ一目瞭然。お分かりになりましたねー。
そう、ポイントは電柱、なんですね。電柱は、地面に対して垂直に立っています(違うのもありますけれど、基本的ね)。
いかがでしょう、お好みはあるかもしれませんが、バランス的に何となく落ち着いた写真になったのがお分かりいただけますでしょうか?あえて首を傾げて見ていない限り、僕たちは、肉眼ではこの二枚目のように見ているはずだから、なんですね。
では、参考までに昨日の日の丸構図の説明で使いました一枚も、もう一度見ていただきましょう。
これは、背景のマンションの「縦線」で水平を確認して撮りました。
このように、水平線などの横線だけでなくて、「地球(地面)に対して真っ直ぐなもの」を基準にすると、不自然な傾きのない、自然な写真になるんですね。
ちなみに、今日のトップの写真はさらにちょっと発展形、というか難しかった例なんですが、こういうアングルの場合は、右手前の電柱や、左側のビルの側面は、遠近法の関係で水平(垂直)の基準にならないんですね。なので、僕は中央付近のアンテナ(と街灯)を基準にしました。
こちらは逆に、水平が出ていない例です。右が下がってしまっています。って、・・・もうめちゃめちゃ微妙ですよね(笑)。角度にして2度も違わないでしょう。でも、たしかに微妙なんですが、でも、言われて見れば・・・という感じではないでしょうか。ご参考までに。
では、もう一例。
うまそー。・・・肉生姜定食。食べたいなー、お腹減ったなー。
はい、あと少し。頑張ります。頑張りましょう(笑)。
ではこれはどこで判断しますでしょうか。一見、何も判断基準になるものが・・・。
では、さっそく、また正解を見ていただきましょう。
うーん、おいs・・・じゃなくて(笑)。はい、これですね、ちょっと難しいんですが、
・・・コップの水なんです。そう、こうした水などの液体は、やはり重力の関係で、水面がいつも水平なんですね。時にはこうしたものも基準になるんですね(プロが水平を出すの使う水平器というものも、液体と、中に浮く気泡を利用しています)。
昨日の「画面を三分割にして考える」、そして今日の「水平に気をつけて真っ直ぐ撮ってみる」。
「そんなの気にした事ないなー」、という方も多いのではないでしょうか。是非試してみていただいて、見比べたりしながら、ご自分でどうお感じになるか試して見てくださいね。
勿論ね、常に水平が出てなければだめだよ、なんてことでは全然ないんです。これは、そうすると落ち着く感じになるんですよ、というもので、世の中には、幾らでも傾けて撮った写真はあります。
躍動感を出すためや、不安定な感じを表現したいため、面白みを出すため、などの理由で、あえてカメラを傾けて撮ることもあります(その場合はもっと極端に傾けることが多いですけれど)。そういう写真ばかりを好んで撮っている人もいます。「かっちり水平が出てる写真なんて、つまんないよ」と思う人だって、沢山いるわけですし、あなたがもしそう思っても、それも正解なのです。
ですから、昨日の三分割方もそうですが、「あくまで、構図を決める時の基本の一つとして、なんですよ」、という感じで覚えておいて頂ければと思います。何事もそうですが、基本を逆手にとる、ということで物事が面白くなる例はいくらでもあるわけです。
うーん、また結構長くなりましたね。
ですので、今日もこの辺までとしますね。お腹が減ったからではないですよ。・・・いや、わかりませんが(笑)。
そんなわけで、あと一つのポイントは、また次回にーん。
ではー。