シーナさんが、亡くなったとの報が。
わずかな回数ではありますが、知人の紹介で、お会いしたことがありました。
そのうち一度は、とある都内のロックバーで行われた、イギリス人の知人の結婚パーティーの席で、でした。
日本人がそんなに多くないパーティだったこともあって、僕は、鮎川さん、シーナさんと同じテーブルでお酒を飲むことに。
ちょうど鮎川さんが、パソコンにはまって、書籍「DOS Vブルース」を出版されたばかりのころでした。
「川村くん・・・っちゅったっけ。やっぱり、パソコンとか、やりよる?」
「そうですね、嫌いじゃないのですが、まだ音楽をパソコンでは・・・」
僕がパソコンでの音楽制作・・・いわるゆDTMに手を出したのは、1998年頃のことですから、この本が出版された2年後のこと。
実は、「あの、鮎川さんまでもがパソコンを使うのだったら。もう、そういう時代なんだな」と、後押しされた気持ちになったのは事実なのです。
話が横道にそれました。
その席で、僕もお酒に酔ったこともあって、初対面だった鮎川さんと、色々とお話をさせて頂いたのです。
鮎川さんは、ものすごいオーラをまとった、かっこよすぎるくらいかっこいい方でしたが、まったく飾らない気さくな方で、「あーそうなん!?」「っちゅうことは」と、どんどんお話をして下さいました。
そんな中で、こんな会話があったことを、僕はその後、一度も忘れたことがありません。
「鮎川さん、かっこいいから、モテるでしょうねえ」
「あー、いや」
一息、おいて、こう仰ったのです。
「僕、音楽は色々好きっちゃん。もっと面白いもんないか、もっとかっこいいもんないか、っていつも思うっちゃんよ。」
「はい」
「ばってんね、
おれ、オンナはシーナだけでよかとよ。」
続いて、こう仰いました。
・・・ちなみに、その時、シーナさんは、他の席に言っておられて、その場にはおられませんでした。
「僕は、シーナしか女を知らんっちゃ。
やけんど、もう、シーナだけでよか。シーナは、最高っちゃ。」
(博多弁が正確でないかもです。すみません。)
でも、なんといいますか、
感動もしましたが、それ以上に、何も、言葉がありませんでした。
ただ、振り向いて、あちらのテーブルにおられる、シーナさんを見て、
そして鮎川さんを見て、
「(すごいなあ)」
と思ったことを覚えています。
僕は、それまでもシナロケのファンでしたが、
あの鮎川さんの言葉を聞いて以来、本当に、心からの尊敬をしておりました。
人として、男と女として。
また、網タイツにミニスカートで、大きな頭グワングワン揺らして、最高にかっこいいロックンロールを、あちらでも。
神様も、身を乗り出して、喜ぶことでしょうね。
R.I.P.
では。