言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

礼をするということ

2012-05-19 07:35:17 | 接客
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

朝からよく晴れています。
昨日はつかみにくい天候でした。
朝薄く晴れていたのに、出かける頃には黒い雲が西から張り出してきて、すぐに雷と大粒の雨。
私の奥さんはついさっき干した洗濯物を、また慌てて取り込みにいきました。
しばらく降ると止み、すぐに青空が戻ってきました。
今日はそういうこともないようですね。


先日いつもとは違ったスーパーへ、私の奥さんと買物に行った時に目にしたことです。

ある女性のパートさんらしい店員の方、多分まだ入って間がないんでしょうか、バックヤードに戻る際に扉の前で売場に向けてきちんと礼をしていました。
そして声を出して「ありがとうございます」とも言っていました。
私はそれを見て「あ、この人はまだここに入って間がないな」と感じました。

これは、どのスーパーでももちろん百貨店でもそうですが、店員が売場に入る時には、ドアを開けた後売り場の前で礼をして、「いらっしゃいませ」と言いながら持ち場に行き、持ち場からまた事務所やバックヤードに戻る時には、きちんと扉の前で売場に向かって(本当にそこにいるお客様に向かって)「ありがとうございました(ます)」と言いながら礼をしてから中に入っていくということになっています。
必ず基本ととして教えられます。

これはどのスーパーを見ても、やっていることです。

しかし、だんだん仕事に慣れるに従ってそれがおざなりになり、いつか、ちょっと頭を下げるのはいい方で、礼さえしないで、ほんのちょっと、自分ではやったんだよと言い聞かせるぐらい首を曲げるといった、お客様の方には全然分からないような仕草にまでなってしまっている、というようなこともまれではありません。
特にスーパーでバックヤードの傍で見ているとよく分かります。

女性はまだ頭ぐらいは下げる方もいますが、男の方はそこに勤務している年が長いと思われる人ほど、どうもおざなりにおやっているようです。
横を向きながら、「あ、思い出した」とでもいうように、斜めになりながら仕方なしにやっていると思われるような人も中にはいますね。
呆れるより前に、思わずニヤッと笑ってしまいます。

これが現実なんですね。

二礼二拍手一礼
これは神社にお参りするときや神棚に向かうときの儀式の数を表しています。

まず誓文を述べる前に2回礼をしてから、2回拍手(かしわで)を打って神様を呼び出し、誓文を述べます。
その後もう一度礼をするというものですね。
神社の拝殿の片隅には、そのように書かれているところもあります。

そこまでやれとは言わないですが、やはり売場では、入るとき、出る時にきちんと礼をして「いらっしゃいません」「ありがとうございます」を言うべきではないでしょうか。

これは何も商いの場ばかりで見かけることではありません。

サッカーや野球の試合をよく見ていると見られる光景ですが、選手が交代の時に、自身の仕事場である競技場や球場内に向かってきちんと礼をする選手がいます。

“番長”と呼ばれた清原選手も、現役のときは、ベンチから球場内に足を踏み入れる際には、きちんと帽子を脱いで礼をしていました。
もちろんベンチに下がるときもベンチの前で、ダイヤモンド内に向かって礼をする選手もいます。

試合が終わって、ベンチからロッカーへ引き上げるところを中継している場面もたまに映し出されることがありますが、そこでもたいていの選手は球場に向かって帽子を脱ぎ、礼をしています。
自分の仕事にプライドを持っている一流選手ほどそうしたことをやります。

スーパーでも、百貨店でもそれは同じです。
お客様と自分の仕事場に対する感謝を表しているわけですね。

もう一度そうした基本的なことを見直してみませんか?
それをきちんとこなすことによって、今とは違ったいい未来が広がっていくように思います。

もちろんこれは販売や、観客を喜ばせるプロスポーツの場に限ったことではありません。
建設現場であれ、工場内であれ、同じことです。

「礼をする」ということは、いったいなんでしょうか。
それはひと言で言えば『感謝』ですね。
何に対する感謝かと問われれば、それぐらいは自分でよお~く考えろと言いたいところです。

考えなければならないということはまだまだその人の人生修行、社会修行とでも言い換えてもいいと思いますが、それができていないということでもあります。

しかしこれだけは言っておきましょう。
「礼をされて怒る人はいない」ということ。
「ありがとう」を言われて怒る人がいないのと同じですね。



さあ今日もがんばろう!

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