言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「時代においていかれたテーラーの復活」(その5)

2012-05-23 10:50:01 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「時代においていかれたテーラーの復活」(その5)


「ちょ、ちょっと待ってください。何もそうすぐにやめるなんて」

「わたしは今大岡さんができることで、すぐにでも、少ないですが、お金が入ってくるようにという思いで考えました。はっきり言ってもし大岡さんがもっと若ければ、ほかのことも考えたでしょうが、今の大岡さんの現状を考えた場合の最適な方法を提案したんです。それを、起こってしまったら、取りつく島もないじゃないですか」

「わたしもね、ほんとはわかってるんですよ。言われなくってもね。でもやはり自分の思っていることをずばっと他人から言われることほど、情けないことはないじゃないですか」

「………」

「わかってますよ。一度ぐらい意地を張らせてくださいよ。お客さんにはこんなこと言えないし、できないんですから」

「はいーーー」

「わかりました。今の自分の技術を活かすとなったら、そういうことですよね」

「大岡さんわたしが提案するのは、単なるサイズの変更とかの直しをするというのではなく、もちろんそれが主となるでしょうが、もうひとつ大事な仕事があるんです。それは大岡さんならではの技術がものをいうんです」

「どんなこと?」

「着物なんかはいろいろなものに作り直しできますよね。お母さんが着ていたものを娘さんにあげる場合、ちょっとサイズを直したりします。着物はそういったことが可能な作りになっています。さらには着物の糸を抜くと、また元の反物になり、それが布団のカバーに変身させたりできます」

「ええ………」

「洋服だって、着ていた人がすごい思い入れがあるものがあるはずなんです。お母さんがその生地を使って子供の服に仕立て直したりすることもあるんです。それですよ、それ。タンスの中に眠っている宝物をもう一度活かしませんかという問いかけで始めるんです。いわば今流行のリサイクルですね。リサイクルに対して抵抗のない時代がきているんです。みんな抵抗がなくなってきています、リサイクルに対して。
でも単なるリサイクルじゃつまらないから、大岡さんのところでは、宝物を新しい宝物に変身させるというリサイクルですから、楽しい、嬉しいリサイクルということもできます。想い出を親子で共有しようというような感じで訴えていこうということなんですね、わたしは大岡さんに提案したかったリフォームとは。
もちろん中心ほとんどいわゆるお直しだと思いますが、それさえ、今の時代に貢献しているんだという意識でやれば、大岡さんのモチベーションだって違うと思うんです」

「そうかリサイクル、ねえ」

「ものを大事にしようという風潮もあります。これは大岡さんなどの技術を持っている人にとっては朗報ですよ。昭和後半の大量消費時代じゃないんです、今は。こんな時代だからこそ、今持てる技術を活かせる時じゃないですか」

「わかったよ、本田さん。怒って悪かった。教えてくれ、これからどうすればいいか。本気でやってみるよ、洋服のリフォーム」

「大岡さん。何もわたしはテーラーを捨てろとは言ってません。このわたしがこれから具体的なことを提案していきますが、こうして今までとは違ったお客様が増えてくると、そういった中から、新しいテーラーの仕事も出てくると思うんです。それもあっての、今回の提案なんです。とにかく、大岡というテーラーがここにあるということ、その存在を今までとは違ったお客様に提示することで、名前も新しく知られてくるということもあります。それも狙いなんです。がんばりましょうよ」

「ああ、ありがとう。がんばってみるよ」



それから本田は、今回の骨子を大岡に提案していった。

本当に本田の意図通りになるかどうかは、それは一にも二にも、当の大岡本人にかかっていることだ。

もちろん軌道に乗るまでのバックアップも、本田の仕事ではあるが。





                                    この項おわり



(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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商いの振り子構造を培おう

2012-05-23 09:34:05 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

今朝は朝からよく晴れています。
昨日一日降り続いた雨は、まさに幻のようです。
その痕跡は道路端の水たまりに残ってはいますが、道路や土のほとんどはもう乾いています。

さて昨日はまさにスカイツリーフィーバーで、ソラマチを含めると22万人の人出だったそうです。
どんなことにでも一番乗りとか、初日に行かなくちゃ価値がないという人がいますね。
テレビのニュース映像を見ていても、それらしき人がうじゃうじゃいました。

はっきり言って、商売の客にしたくない一番筆頭にあげられる人たちですね。
彼らはとにかく先物、新もの好きなので、一度それを味わってしまうと、次の“最初”を渉猟し始めます。
まあ中にはマニアがいて、そればかりに集中という御宅(オタク)が数人はいますが、最初の頃は見分けがつかないですね。

さてそのフィーバーのもと、強風で一時、上の方の天望回廊(第2展望台)のエレベーターが止められたということが、ニュースでこれまた大げさに取り上げられていました。

このスカイツリーの風や地震対策としては、五重塔に用いられている振り子構造を取り入れ、揺れを押さえる構造になっているとか。
それでもやはりかかりの人がオープンで敏感になっていたのか風速15メートルになる前にエレベーターを止めてしまったようですね。

さてその振り子構造ですが、建物の真ん中が空洞になっていて、その中に大きな振り子が上から吊られているという、簡単に言えばそういう構造で、建物が左に揺れると、振り子が右に揺れ、右に揺れると左に揺れるということで、その逆向きの揺れで、大きな揺れを小さな揺れに相殺するという自然の力を利用したものらしいです。



商売でもそういった振り子構造のようなシステムを持っていると便利ですよね。

来店客数が減ってきたら、客単価をアップできるもの。
来店客数が減ってきたら、対策として効果的な販促手段を備えている。とか。
そんな便利なものなんかあるものか!という怒声が聞こえてきそうです。

みんな(?)、そんなものないから苦しんでいるんだ! と。
いいえ“みんな”ではないでしょう?

まあ今80%以上の店は苦しんでいるでしょうが、後の20%ほどの店はちゃんと繁盛していますよね。
なぜでしょう?

それはやはりそういったシステムを自店なりに開発してきたからじゃないでしょうか。

常に商品に磨きをかけてきたから、とか、顧客を大切にしてきたからとか、いろいろその店独自の方法で培ってきたから繁盛しているんですね。

目に見えるとか、マニュアルにしているとかいうシステムではなくて、目には見えない強い思いというものですね、それは。

そうした不断の努力もおざなりにして、景気のいいときは踊りまくって、景気が悪くなるとその景気のせいにすることだけしかないから、今の体たらくがあるのではないでしょうか。

そう思います。



さあ今日もがんばろう!

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