対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

3元数の積

2017-01-23 | 4元数
3元数a+bi+cjx+yi+zjの積をみる。
(a+bi+cj)(x+yi+zj)
=(ax-by-cz)+(ay+bx)i+(az+cx)j+bzij+cyji

下線部の項によって3元数の積は3元数にはならない。ij=X+Yi+Zjと変形できるとも思えない。閉じていない。3元数は体の原則を満たしていないのである。
下線部を0とみなして、絶対値の原則と照らし合わせてみる。
(a2+b2+c2)(x2+y2+z2)=(ax-by-cz)2+(ay+bx) 2+(az+cx)2
この式は成り立っていない。左辺は右辺より(bz-cy)2だけ大きい。
すなわち、
(a2+b2+c2)(x2+y2+z2)=(ax-by-cz)2+(ay+bx) 2+(az+cx)2+(bz-cy)2
なら成り立つのである。
このbz-cyは下線部bzij+cyjiと密接に関係している。すなわち、ij=-jiと想定するとbzij+cyji=(bz-cy)ijである。
いま、3元1,i,jに加えて第4の元が見え隠れしている。ij=-ji=kとおこう。i2=-1,j2=-1を基礎にk2の値を調べてみよう。
k2=(ij)2=ijij=-i(ij)j=-iijj=-i2j2=-1
i2=j2=k2=-1である。虚数単位として整合的ではないか。
3元数a+bi+cjx+yi+zjの積は、次のようになる。
(a+bi+cj)(x+yi+zj)
=(ax-by-cz)+(ay+bx)i+(az+cx)j+(bz-cy)k

3元数の積は4元数に開いている。
次に、3元数と4元数の関係をみよう。

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