赤いやつ

ロッジの敷地の林を歩く。

少し湿った場所があったので、しばらく探してみた。あまり見たことのないフウセンタケや、ドクツルタケ、ヤマイグチ、イタチタケ、ドクベニタケなんかが点在していたけど、どれも干からび加減でいまひとつ。被写体にはならなかった。

またしばらく歩いていると開けたとこに出た。ずいぶん歩いたつもりだったけど、コテージが見えるのでここもロッジの敷地内のようだ。朝日が出てきた。木々の合間から漏れる日の光がまぶしい。

歩いてる分にはとても気持ちがいいのだけど、開けた場所にはキノコはまったく見当たらない。朝ごはんを食べてから、出直すことにした。

素泊まりなので、昨日スーパーで買っておいた弁当をかきこむ。キノコ以外のすべてを切り捨て御免の旅なので、旅情もクソもない(苦笑)

今度は車道の反対側を探してみよう。あっちもここの敷地だ。



いきなりあったー！ベニテングタケ！

これを見ずしてなんのキノコマニアでしょう！これを撮らずしてなんのキノコ写真家でしょう！はーーー、これでもはや思い残すことなんてありはしない！

周囲に誰もいないのをいいことに、よくわかんないことを口走りつつ撮影するのであった。