城郭探訪

yamaziro

弥高寺城 近江国(伊吹)

2011年11月24日 | 山城

平安時代三修上人によって建てられた伊吹山寺の一寺院。往時は60坊があり、京極氏の城郭の役割も果たしました。

探訪 史跡京極氏遺跡をゆく 20111123

所在地:米原市(旧・坂田郡伊吹町)弥高  map:

区 分::山城・城郭寺院

現 状:山林

築城期:室町期

築城者:亰極氏・・京極正経・高清

遺 構:土塁・堀・石積み・碑

標高:700m 比高差:上平寺城から300m

訪城日:2011.11.23

お城の概要

 弥高寺は伊吹山の南山腹、標高700m付近に築かれていた。最高所にあるのが本坊跡で南側に土塁が巡り、門跡の開口部がある。開口部からは直線的に南山麓へと参道が延びているが、その両脇に無数の坊跡が残されている。この参道の一番下に枡形の虎口があり、周囲には石積があり、外側には横堀が残されている。

 本坊は幅70m近くの広い敷地で、南・東・西の土塁が巡り、麓より本坊に続く道の大門から本坊までの両サイドに坊跡(郭跡)が続きます。大門は大きな桝形門で、外側に堀が巡り、一部石積みも見られ、まさに城郭の虎口です。本坊背後の尾根先端には管制塔のような郭があり、背後に大堀切があります

 伊吹山へ向かう北の尾根に堀切や竪堀なども残されている。

弥高寺への登山道は弥高集落の奥にある悉地院の先から道がある。お寺の先に採石場があるが、その奥へ林道を進んで行けば大門跡へ繋がる。

弥高寺へは上平寺城からも行くことができる。

お城の歴史

仁寿年間(851年~854年)に僧三修によって設けられた山岳寺院と伝えられる。

寺の創建は奈良・平安時代。城郭寺院として城塞化されたのは上平寺城築城前の明応年間(1492~1500年)に京極正経・高清の時代と考えられるようです。現在の遺構は、京極氏よりは上平寺城同様に浅井氏の改修も考えられます。上平寺城が廃城になった元亀元年(1570年)頃にここも廃寺となったようです。

伊吹山寺の中心をなした寺院と推測され、地元では弥高百坊と呼ばれている。隣接する京極氏の上平寺城との関連性があり、この弥高寺も支城の一つとして城郭化された。

この弥高寺は、眺望が抜群で、東は関が原方面、遠くに名古屋のツインタワーまで見え、西は琵琶湖・彦根方面が一望でき大パノラマです。

弥高寺城祉へ

大土塁

弥高寺跡で、参加者の集合写真!

 参考資料:滋賀県中世城郭分布調査、近江の城郭、淡海の城、

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