逃げるコト
ばかり
考えていた
ボクら
ロケットみたいな
構築物を
見つけては
どんな惑星なら
ふたりきり
おだやかに
暮らせるか
夢見がちに
話していたね
きっと
この
青い惑星より
息苦しくない
場所なんて
なくて
きっと
この街だから
出逢えたんだって
想い巡らしては
いまが、ベスト。
そんな
カードを
握りしめて
いたっけ
溺れそうなボクを
ラクにしてあげようと
ライフセイバーばりに
キミが差し出したのは
「トモダチ。になるコト」
という
カード
だった
「トモダチ。には
終わりがないでしょう?」
そう云った時の
キミの泣きそうな
笑顔を
ボクは
忘れない
キミは
いまでも
ロケットみたいな
構築物を
見上げながら
ボクを
想い出すコトが
あるのかな?
キミは
いまでも
ボクのコトを
トモダチ。と
噛みしめるように
呼んでくれるかな?
ちょうど
ボクが
そうしている
ように
もう
確かめる
術など
ないのだけれど
PENGUIN ~槇原敬之~
製鉄所のコンビナートは
赤と白の市松模様
君に見せるつもりだった
ロケットの模型と同じで
もう君にも見せることもないし
この道も二人じゃ通らない
話もしてキスもしたけど
出会わなかった二人
誰も許してくれないなら
一緒に逃げようって泣いたよね
南極なら君と僕とペンギン
悪くないねって
ちょっとだけ笑ったよね
今でも時々思い出しては
連れ出さなくてよかった事も
愛していたのも
ホントだったと笑ってる
急スピードで追い越して行った
真っ黒い車が消えてく
それはまるで海に向かって
走る真夏の子供のよう
高速道路の料金所は
いつも君に任せてたよね
膝の上大事に持っていた
僕の財布も変わったよ
誰も許してくれなかった
理由はまだ解らないけど
たぶん君と僕とじゃ
行けない場所が
二人の行かなきゃいけない場所
いたずらをして怒られても
「ごめんなさい」の一言を
誰かに言えばそれでよかった
あの頃にはもう戻れない
誰も許してくれないなら
一緒に逃げようって泣いたよね
南極なら君と僕とペンギン
悪くないねって
ちょっとだけ笑ったよね
今でも時々思い出しては
連れ出さなくてよかった事も
愛していたのも
ホントだったと笑ってる