掃除機
を
かけている
と
ソファ
の
下から
なにやら
光るモノ
が
ペアストラップ
の
片割れ
ムスコ
の
小さな恋のメロディ
の
忘れ形見
抜けた歯
みたい
に
意図的
に
放り込んだ
のか
はたまた
瘡蓋
みたい
に
自然
と
剥がれ落ちた
のか
聴くだけ
野暮な気がして
そっと
サイドテーブル
へ
置いておくコト
に
した
恋
は
恋
に
バトンタッチ
する
に
限る。
なんて
男のコ
にも
通用する
常套句
なのかしらん
子の恋
親知らぬ(フリ)
ぐらいが
ちょうどいい
よね
次なる
恋
は
いつかしらん
その時
は
刹那い
メロディ
の
鼻唄
とか
聴けるのかな
必ず
居るから
ペアグッズ
も
ステキだけれど
あなた
の
片割れ
が
ね
同じ空
を
眺めていたい
と
想える
ヒト
互い
に
胸
を
痛めたり
肩
抱き合って
悦び
を
分かち合ったり
したい
ヒト
ハート型
の
ジグソーパズル
は
たった
2ピース
で
出来ている
からさ
きっと
ね
壁
に
飾られた
花
を
眺めている
ドライフラワー
なんて
柄にもない
けれど
大切なヒト
から
いただいたから
捨てられなくて
幼かった頃
の
自身
の
姿
に
其れ
を
重ねる
壁の花
の
まま
朽ちていく
なんて
哀しい
そう
想いながら
も
諦めてきた
想い
は
いくつ
あった
だろう
見送った
恋
は
昇華された
の
だろう
か
いま
眺めている
wall flower
其れ
は
あの頃
とは
すこし
違う
意味合い
に
想える
二本の足
で
然り
と
立つ
には
すこし
辛い時
は
壁
に
身
を
預けてみる
のも
いいかな
なんて
離れてみて
見えてくる
モノ
近づいてみて
噛みしめる
モノ
心地よい距離
なんて
測ってみない
と
解りはしない
モノ
恋
とは
もう
ヒトリ
の
自身
に
出逢う
旅
なのかも
しれない
恋するカレン 〜 大滝詠一 〜
キャンドルを暗くして
スローな曲がかかると
君が彼の背中に手をまわし
踊るのを壁で見ていたよ
振られるとわかるまで
何秒かかっただろう
誰か話しかけても
ぼくの眼は上の空
君に釘づけさ
Oh! KAREN
浜辺の濡れた砂の上で
抱きあう幻を笑え
Oh KAREN
淋しい片想いだけが
今も淋しい
この胸を責めるよ
ふと眼があうたび
せつない色の
まぶたを伏せて
頬は彼の肩の上
かたちのない優しさ
それよりも
見せかけの魅力を選んだ
OH! KAREN
誰より君を愛していた
心と知りながら
捨てる
OH! KAREN
振られたぼくより哀しい
そうさ
哀しい女だね
君は