海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.415 拓本 山頭火「こんなにうまい…」

2014-05-11 | その他


この拓本はちょっと手間暇かかっています。
 
まず、これは本物の石碑から採った拓本ではありません。

本物の石碑は、山口県の防府市にあります。
すなわち、山頭火の生まれ故郷に沢山ある石碑の一つです。
防府で山頭火の石碑巡りをした時に、目にとまった石碑です。
「こんなにうまい水があふれている 山頭火」
山頭火の自筆を刻したもので、風格があります。
(その時の内容はまたどこかで記します。)

その場で拓本を採りたいところですが、
所有者の許可なく、そんなことは出来ませんね。
時間がたっぷりあって、管理者の許可を事前に取っていない限り
拓本を採るものとしてはマナーを守らなければなりません。

そこで、写真を撮ります。
そして、乾拓(石碑の文字の彫ってある所に紙をあてて上から
4Bの鉛筆で擦り、凸凹を写しとったもの)といっても、
大きさがわかるようにざっと採ります。
あくまでも、採拓ではなく、原寸確認の作業です。

その写真と簡単乾拓を元に、
原寸大で木の板に模刻し、拓本にしました。
本当は石に刻したいところですが、今回は木の板です。
(石に刻するのはまた後の楽しみとしてとっておきます。)

もちろん、それを裏打ちして紙表装の掛軸としました。
(半紙大)