海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.993 頭の体操 その4(解答)

2017-09-05 | 




おもしろ印 頭の体操第四弾の解答です。

これは、万葉集の中から、柿本人麻呂の歌でした。

万葉集は、現存する最古の歌集です。7~8世紀にかけて作られたものです。

万葉仮名というもので書かれています。この時代、まだ仮名は出来ていません。漢字を崩して書いた、いまで言うと行書と草書の様な字です。

読みは、漢字の音を用います。

当て字です。「い」と読める漢字、井、胃、異、意、伊、…、は全部「い」なのです。

つまり仮名の出発点なのですが、ほぼ漢字です。しかもややこしいのは、訓読みが混じります。

今まで、学校教育の中で万葉集が出てきても、ちゃんと平仮名と漢字を使って表記してありますから、読むことができたと思いますが、実は本物は、現代人には簡単には読まないものなのです。

そんなわけで、この当て字の方法を活用させてもらったのが、この頭の体操ということですね。

さて、柿本人麻呂の歌

元の形では
「天海丹雲之波立月船星之林丹榜隠所見」

で、読み方は
「あめのうみに くものなみたち つきのふね ほしのはやしに こぎかくるみゆ」

で、漢字を交えて分かりやすくすると
「天の海に雲の波立ち月の船星の林に榜ぎ隠る見ゆ」

これに、柿本人麻呂と入れたのが、頭の体操その4の答えです。

意味は、
「天空の海に雲の波が立ち、月の舟が星の林に漕ぎ隠れていくのが見える。」ということです。

頭の体操としては、ちょっといろいろな意味で難しかったですね。

ところで、書の方は、半紙に書いた、ただのメモです。作品ではありませんよ。


No.992 消しゴム印いっぱい その3

2017-09-05 | おもしろ印


おもしろ印 消しゴム印いっぱい その3

消しゴム印、気づけばこんなに増殖していました。

最初に入れ始めたお菓子の箱に収まりきれずに、二箱になりました。

数は、なんと、204個。

かなりのハイペースで刻してきましたが、消しゴムの買い置きがなくなったので、これを機会にちょっとひと休みです。

まだまだ紹介していないものもありますが、なにぶん小さくて、単純なものが多いので、この前から、文の形で、「頭の体操」としてUpしているところです。

しかし、消しゴム印ばかりが続いても面白くないので、まあ、ボチボチ出していくことにします。

それにしても、小さな印で、細かな作業が続きました。眼がまだ見えるということの証明であります。(ちょっと疲れましたが…。)

何とかルーペ、とか使っていませんよ。肉眼です!