美術館に到着。
予約制になってから美術館に来るのは初めて。
『動物の絵』展最終日。
もっと早く知っておけば何回か観に行きたかった!と思うほど魅力的な作品がたくさん。
なかなかないセンス。一度観たら忘れられない。
下側の、徳川家光『鳳凰図』=通称「ピヨピヨ鳳凰」は印刷物になっても秀逸。見れば見るほど引き込まれます。
読み物としても魅力的な内容。
あちこちで紅葉が見られる季節。
山梨県の竜門峡に行ってきました。
7時過ぎに第二駐車場に到着。気温は3℃。
日川沿いの遊歩道を進みます。
水力発電所がありました。
例年よりも紅葉の進みは早かったようで、足元には落ち葉がたくさん。ふかふかの感触が心地よく、木々の香りも楽しめました。
炭焼窯跡。
少しずつ川に近づいていきます。
天鼓林。
地盤が固い奥秩父の山中特有の現象で、足を強く踏み鳴らすと地中からポンポンと鼓の音に似た共鳴音が還ってくる場所だそうです。
自分でジャンプした時はよく分からなかったのですが、夫がジャンプすると確かに音が響いていてびっくりしました。
鍼灸治療に興味はあるけれど、なんとなく敷居が高い印象を持っている方が少なくないと思います。
どの治療院がいいかじっくり調べてた上で鍼灸院を予約したとしても、多くの方が最初は緊張して当日を迎えるのではないでしょうか。せっかく勇気を出して鍼灸治療を受けることを決めたのだから、できればリラックスして治療を受けていただきたいところです。
そこで今回は、私が考える上手な鍼灸治療の受け方について書きます。
1.症状がいつから発生してどのくらいの頻度で起きているかを明確にすること。
いざ問診票に記入をしたり、鍼灸師に質問された時に、あれ?いつだっけ?となる方は意外と多いです。問診がスムーズに進むとその分施術を丁寧に行うことができますので、来院前にメモを取っておくのもお勧めです。
2.鍼灸師から質問されることになるべく素直に答えること。
東洋医学に基づいた診察において、食事や睡眠などの生活習慣について細かく伺う場合があります。中には答えづらいものもあるかもしれませんが、できる限りありのままを教えて頂けると、より良い施術が可能となります。実際とは異なる回答の場合、施術方針を間違ってしまいかねません。
3.施術を受けている間に感じたことを我慢せず鍼灸師に伝えること。
診察することで、患者さんが敏感がどうか等ある程度は把握できますが完全にとはいきません。治療中にちょっとした痛みや違和感が出た場合、すぐに教えて頂けると対応しやすくなります。鍼が刺さっていると少しも動かない方がいいかな?と気にされる方も少なくないと思われますので、手足を動かしたい時など、遠慮なくひと声かけて頂けたらと思います。
なお、当院の場合は症状によってかなり細かく質問することがあります。また、症状を少しでも早く改善するために、生活習慣の改善点などをアドバイスすることがとても多いです。
鍼灸師ができるのは、患者さん自身の回復力を高めるお手伝いをすること。どんなにたくさん治療を受けたとしても、患者さんご自身が良くしていこうという意識を持たなければ、症状はなかなか変化しづらいです。
(人からいろいろ言われたくない方・気が向いた時に気軽に治療を受けたい方には、当院は向いてないと思います。)
私は日々の鍼灸治療で、丁寧さときめ細やかさを大切に、責任を持って患者さんと向き合い、信頼関係を築けるよう努めています。
このブログで書いた3点について、少しでも患者さんが話しやすいように工夫しているつもりですが、至らぬ点もあると思います。
直接話しづらい場合はメールでも構いませんので、どうぞお知らせください。
久しぶりに小説を読む休日。
小川糸さんの『ライオンのおやつ』を完読しました。
最近は小説を読むことがなく、少し前にテレビドラマで同作を見たのがきっかけで読みたいと思い手に取りました。
余命宣告を受けた主人公が、最後の日々を過ごす場所として瀬戸内の島にあるホスピスを選び、本当にしたかったことを考え実行する様子が描かれています。
生まれていた以上、「死」は誰にも訪れること。
そのことを私たちは知っているけれど、日々の暮らしの中で意識し続けることはありません。
大切な人がなくなったり、病気になったり、身近に死を意識せざるを得なくなった時に真剣に向き合うようになるものなのかもしれません。
この小説は「人生の最後をどう生きるか」をテーマに、ホスピスで毎日出される「おやつ」を通して話が進んでいきます。
どのおやつもとてもおいしそうで、読むだけで暖かな気持ちになります。それぞれのおやつには入所している1人1人の人生のエピソードがあり、どの人生も尊いのだと改めて気付かせてくれます。
主人公が自分に起きたことを受け入れていく過程も、受け入れた後に最期の日を迎えるまでの日々も、とにかく丁寧に表現されていると感じました。実際に主人公のような経験がない私にも、疑似体験をしているような生々しさも感じました。
誰にもいつか訪れる「死」をいきなり突きつけられるような鋭さは全くなく、読み進めるに連れて「死」にじんわりと親しんでいけるような感覚。
今生きている人は皆「死」を体験していないし、体験した人は「死」を語ることはできません。それでもこの小説を読むと、言葉にはし難い大切な何かに気付かされるような気がしました。
ドラマを先に見て原作を読んだ感想としては、小説の雰囲気をしっかりと味わえるキャスティングだったのではないかと思いました。
生きるということ、そのことがシンプルに淡々と描かれているように感じられるので、個人的には原作の方がより好きです。
小説の舞台となった瀬戸内の島は、愛媛県大三島なのだそうです。
松山市に住んでいた私は小学校の行事と、10年ほど前に帰省した際に来島海峡大橋を渡るついでに少し立ち寄ったのと、2回行ったことがありますが、落ち着いて大三島を観光したことはありません。
松山市は海へアクセスしやすいので瀬戸内海には親しんで育ちましたが、島から眺める瀬戸内海はより一層穏やかな感じがします。
この小説を読んでいる間、その穏やかさが常に感じられました。
冒頭の写真は数年前に帰省した時に、着陸前の機内から撮影したもの。
いつか、ゆっくり大三島を訪れてみたいです。