8月9日は「はり・きゅう・マッサージの日」。
鍼灸マッサージを少しでも知ってもらえるようにと、平成15年11月4日に設定されました。
鍼灸治療を受けている患者さんは人口の10%に満たないそうです。
鍼は注射針のイメージが強くて、怖いという印象を持っている方も多いようです。他の療法で効果が出なかった時の最終手段として考えているという声も聞きます。
また、灸は熱くて痕が残ると思っている方がとても多いです。「お灸をすえる」という言葉でそのような印象をもたれていると思いますが、実際は灸痕を残さないお灸がほとんどですし、熱いのを我慢するお灸でもありません。ほんわかと温かくなるお灸が現在のメイン治療となっています。
私が初めて鍼灸治療を受けたのは鍼灸学校に入ってから。先輩に練習として施術してもらったのをきっかけに、勉強会や授業でのデモンストレーション治療の患者役として様々な先生から治療を受けました。また、クラスメイト同志でも練習しあうので、学生生活の間はしょっちゅう鍼灸を受ける機会がありました。
学業と仕事の両立は体力的にも精神的にもきつかったので、ありがたかったです。
私は鍼灸治療を受けると、緊張がほぐれてエネルギーが充電される感じがします。
ベテランの先生方の治療を受けると、それぞれ治療方法は違っても、身体の中の気の流れの変化をはっきりと感じられることがよくありました。
「鍼は気を動かし、灸は血を動かす」と云われますが、その言葉は概念的なものではなく確かなものとして実感できました。
鍼灸治療は、副作用の心配もなく自然な形で身体に作用するとても優しい治療方法だと思いました。
そもそも鍼灸治療がどんな症状に効くのか知らない方も多いと思います。
肩こり・腰痛・膝関節痛などの運動器系の症状だけではなく、胃痛・便秘・頭痛・風邪・不眠などにも効果があり、鍼灸は何に効くのですか?と聞かれたら、たくさんあるのでどれから説明しようかと迷うほどです。
もちろん、症状の程度や病気によっては病院に行くことを優先した方がいい場合もあります。
ただ、病院に行っても治療方法が特に見つからない場合や、いろんな方法を試したけれどいまいち楽にならない場合は、鍼灸治療を受けることも良いかもしれません。
患者さんの症状の程度やその日の体調に合わせて行う鍼灸治療。まだ受けたことのない方は、ぜひ一度お試しいただけたらと思います