3日目はお宿かげやま周辺の散歩からスタート。
じっとこっちを見ているエゾシカ。
群生しているルピナス。
私が知っているルピナスとはサイズ感が違って、すごくたくましい。
かげやまさんによると、厳しい冬の寒さを耐えて咲くからか、他の植物も大きく育つことが多いとのこと。
うつむき加減に咲いているオダマキ。
散歩から戻ろうとしたところ、夫がエゾリスを発見。
双眼鏡でしばしそのユニークな行動を観察してから宿に戻りました。
朝食のテーブルには小さなお花が。
野菜もパンもコーヒーもおいしかったです。
かげやまさんとお別れした後は、川湯方面へ。
川湯温泉駅
ホームからの眺めも緑いっぱいで瑞々しい。
駅前のPANAPANAで昼食用のパンを買ってから、午後のSOMOKUYAのツアーまでのんびり過ごすことに。
アトサヌプリ(硫黄山)も緑。
エゾイソツツジの群生地として知られています。道路からちらっと見える白い花がそうです。
エゾイソツツジを見るのが一番の目的だったので、少し見ただけでテンション上がりました。
毎回何度も訪れる、川湯ビジターセンター。
センターの裏手にあるアカエゾマツの森を少しだけ散策。
この時期にしか見られない、ゴゼンタチバナが咲いていました。
センター内には様々な展示があります。
これはエゾマツやトドマツの実をエゾリスが食べた後のもの。みなさんエビフライと呼んでいるそうです。
時間があるので屈斜路湖周辺をドライブ。
23区がすっぽり入る大きさの屈斜路湖。見るポイントによって雰囲気が変わるのも魅力の一つです。
久しぶりに和琴半島へ。
風が強くて飛ばされそうな勢い。12-13℃しか気温がなかったため、一気に体が冷えました。
散策路が通行止めになっていたため途中まで歩こうと進みましたが、とにかく風が凄くて寒い!
湖を少しだけ眺めてから戻りました。
戻る途中に咲いていたガマズミの花。
半島の反対側は風がほぼなく、釣り人も多くいました。
PANAPANAのパンで腹ごしらえを済ませた後は、待ち合わせ場所の砂湯へ向かいました。
白鳥たちがいない砂湯。変わりに白鳥ボートが活躍しているようです。
SOMOKUYA土田さんと合流して、トレッキングツアー開始。
まずはポンポン山へ向かいます。以前雪の時期にスノーシューで歩いて以来、2回目です。
(この後の写真の中には動物や動物の骨が写っているものがあります。苦手な方はご注意ください)
緑の屋根があるような感じ。
木の根本に落ちている木の実には小さな穴が空いています。これはネズミが食べた特徴だそうです。
道東特有のジリという濃い霧で服が濡れるような天候でしたが、大きく育った木が守ってくれているような感覚でした。
足元にはつやつやしたフッキソウ。
鳥が食べられた跡。羽を見るとキジバトではないかとのこと。
ピントが合っていませんが、真っ二つに割れたくるみは、エゾリスが食べた特徴だそうです。
前日に六花の森で見たテンナンショウと、森の中でみるテンナンショウは雰囲気が違って見えます。
エゾアカガエルには数匹出会いました。地面と完全に同化しているので、土田さんに教えてもらわないと分からなかったです。
カラマツソウの花
エゾシカの骨。
辺りに点在していました。
フタリシズカ
名前と姿がようやく一致しました。
ヤマブドウの実は成長中。
ポンポン山山頂が近づいてくると、苔が増えてきます。
山頂付近は地熱が高く、冬でも雪が積もりません。湯気が出ているのも目視できます。
暖かいため、一年中コオロギの仲間「マダラスズ」がたくさんいます。真ん中の黒っぽいのがそうです。
山の上に立って地面を強く踏むと、ポンポンと音が共鳴することから名前が着いたそう。飛ぶと、内部が空洞になっているように感じます。
下山時は、今私たちが一番会ってみたい鳥、クマゲラを探しながら歩きました。
大きく空いた穴はクマゲラが突いた跡。
夫の手と比べると少しは大きさが分かるでしょうか?
同じ木の裏側にもたくさん穴が空いていました。
木の根本には木屑が散らばっていました。かなりの量です。
こちらはヒグマの爪痕。今年は目撃情報が多いそうです。
途中でいつものコーヒータイム。
特注の紙コップのような形の木のコップは、軽くて口当たり良く、コーヒーのおいしさを引き立ててくれるます。
マツの幼木。
マタタビの花。初めてみましたが、小さくてかわいかったです。
今回は残念ながらクマゲラに会えませんでしたが、ポンポン山にはよくいるようなので、次回以降の楽しみに。
最後に緑の屋根を見納めてから、次の目的地に移動。
ツアー後半はエゾイソツツジを見ながらアトサヌプリ(硫黄山)まで、つつじヶ原探勝路を散策。
川湯ビジターセンター近くの遊歩道から歩き始めました。
本州では標高の高いところで見られるチシマザサ・クマイザサ・ミヤコザサが、北海道では標高が低くても見られます。この辺りで見られるのはミヤコザサ。
ギンリョウソウ(銀竜草・別名ユウレイソウ)。意外とファンが多いらしい。
アトサヌプリは噴気活動を続けており、硫黄の影響で近付くに連れて植生が変化するそうです。
歩き始めてしばらくすると、ビジターセンターの辺りにはなかったハイマツが多くなってきました。
そしてお目当てのエゾイソツツジも登場。
土田さんから葉を触った後嗅いでみてくださいと言われたのでそうすると、個性的な爽やかな香りが。アイヌの人たちはこの葉をお茶として飲んでいたそうです。土田さんは普段から飲んでいるそう。
小さな花が100個上のものあるそうです。まん丸なのがとってもかわいい。
足元はしっかり整備されているので、普通の靴でも歩きやすいと思います。
ジリ(濃い霧)に濡れた花もきれい。
シラカバ越しのエゾイソツツジ。
実際は写真以上に白い絨毯のように見えました。
遠くに山を眺めながら歩くのは心地良い。
途中からエゾイソツツジの足元にハナゴケを見かけるようになりました。
オレンジ色が胞子の部分。エゾイソツツジとは、共存と競争のバランスをとりながら生育し合っているようです。
ガンコウラン。雪解けの頃に真っ先に花を付け、秋には紫色の実を付ける。ヒグマも食べに来るそうです。
段々ハイマツの方が多くなってきました。
寿命が長いハイマツもいつかは枯れる。バクテリアが少ない土壌のため、いつまでもそのまま枝が分解されずに残り、独特の風景が広がります。
エゾイソツツジは一層丸く大きなものが目立つようになりました。
アトサヌプリが近付いてきます。
ハナゴケはより鮮やかなものが増えてきました。
ほぼハイマツの風景に。
アトサヌプリとハイマツ。
探勝路もいよいよ終わり。
15000歩ほどのトレッキングツアーを終えるとさすがに足が疲れ、お腹が空きました。
夕食はすずめ食堂。
エスニック料理が好きな方には特におすすめです。
地元のじゃがいもを使ったフライドポテトは、切り方が絶妙。ほんのりスパイスが感じられて、おいしかったです。
アサリとアスパラはいろんなスパイスの味が効いてて、見た目とギャップのあるおいしさ。
フォーは優しいお味でした。