綱淵 謙錠 著 「斬」を読みました。
“首斬り浅右衛門(あさえむ)”の異名で天下に鳴り響き、罪人の首を斬り続けた山田家二百五十年の末路は、
明治の維新体制に落伍しただけでなく、人の胆をとっては薬として売り、死体を斬り刻んできた閉鎖的な家門内に蠢く、暗い血の噴出であった。
もはや斬首が廃止された世の中で、山田家の人間はどう生きればいいというのか・・・。
題名の「斬」とは罪人の首を切るということ。
世襲の試刀師であり処刑人でもあった山田浅右衛門一族の物語です。
江戸時代の元禄ごろから明治14年の廃刑になるまでの間、死罪における斬首の刑を執行した山田家。
死罪になるような罪を犯した者といっても必ずしも凶悪な犯罪人ばかりではありませんでした。
幕末には体制に反抗した国事犯として吉田松陰、橋本佐内などが、さらに明治政府の転覆を目論んだ人物として雲井龍雄なども浅右衛門の手にかかり斬首されました。
仕事とはいえ人を切る生臭さ、周囲の目、技術の鍛錬、さらに家族間のいざこざや継母に対する恋慕など山田一家に生まれたが故の精神的・身体的な悩みも描かれいます。
やがて日本の西洋化が進み死刑の手段が絞首や銃殺へとって変わり、山田家が崩壊していく様は運命の皮肉としかいいようがありません。
第67回(昭和47年度上半期) 直木賞受賞作
この小説の満足度:☆☆☆☆
かなり前になりますが東京・お台場の「ダイバーシティ東京プラザ」でガンダム像を観ました。
高さ18メートルの像で実物大だそうです。
やっぱり間近かで観ると大きいですね~!
さて、場所が変わってこちらはJR新宿駅の東口です。
東口駅前へ出ると目の前にはご存じスタジオ「アルタ」が・・・。
30年以上続いていたフジテレビ系の「笑っていいとも!」もついに3月一杯で終了ですね。
タモリさん、本当にお疲れ様でした!
そんな事を考えながら・・・、ひょいと東口広場のイベントスペースに目を転じると・・・
なんじゃこりゃ~!! 巨大なピンク色のお供え餅が!?
正面から見ると・・・
お~! これは巨大なマツコ・デラックスだ!!
ガンダム像にも負けない大きさですね~!!
いや、それはオーバーでした・・・。
高さでは多少負けていますが、何でも実物の8倍サイズの大きさだとか!!
もともと大きな身体がさらに巨大に!!
その肩に乗っているのは女優の戸田恵梨香さんの像です。
こちらは等身大だそうですがスリムな身体が尚更スリムに見えますね~。
マツコ像の手のひらに乗って記念写真を撮る事ができます。
これはマツコ大仏か!? とても、ご利益が有りそうには思えませんが・・・。
それにしても、顔も体形も本物と全く同じです!!(と云いながら、実際に本物は観た事はありませんが・・・)
この像は3Dプリンターで製作されたそうです。
凄い技術ですね~!!
この巨大オブジェは新生活を応援するプロモーションとして、3月16日まで限定公開されています。
一昨晩は学生時代の部活の先輩と二人で渋谷でプチOB会を開催しました。
実はHさんの勤務先と先輩の会社の渋谷支店が同じビルの中にあります。
今回はその先輩が所用で渋谷支店まで来るとの事で、仕事が終わったら飲みに行こうと云う事になりました。
向った先は渋谷警察署の裏手にある居酒屋「赤頭巾」です。
このお店はHさんが仕事仲間と良く行く店で、何と、その先輩も昔に一度仕事仲間と来た事があるそうです。
店内はご覧の通り。 創業45年と云う、こじんまりとした昔ながらの佇まいの居酒屋さんです。
仕事帰りのサラリーマンでいつも賑わっています
このお店のママさんの娘さんは美人女子プロゴルファーの小池リサさんです。
そんなお店で二人でイザ!プチOB会開始!!
酒の肴は焼き鳥に刺身盛り合わせ、生カキから鰯の丸干しなどなど・・・
サッカーやゴルフの話から今年のOB会の話、そして仕事の話まで、呑むほどに、酔うほどに、話は尽きません。
このお店の名前が入った焼酎が進みます。
色々食べて、呑んで、語り明かして・・・。
〆はこのお店のサービスメニューの素麺入りのお味噌汁です。
これが、出汁が効いていて旨いんだな~!! 飲んだ後の味噌汁は格別です!!
こうして、すっかりお店のママさんとも打ち解けた先輩からある提案が・・・
”よし! 今度、東京近郊にいる若手にも声を掛けて、この店を借り切って暑気払いをやろう!! ”
と云う事で、ママさんに頼んで土曜日の早めの時間からお店を貸切りにして貰う事になりました。
まだ3月だと云うのに早くも8月初旬の暑気払いの予定が決まったHさんです!!
「鬼手 世田谷駐在刑事・小林健」を読みました。
日本有数の高級住宅地にある学園前駐在所を守るのは、山手西警察署の小林健だ。
彼が全国に名を馳せる暴力団捜査のエキスパート“鬼コバ”であることは、まだあまり知られていない―
持ち前の機動力と情報力で、芸能人やIT長者と暴力団の繋がりを摘発した小林が遂に挑んだのは、未解決の「一家殺人事件」だった。
交番の警察官が、実は捜査のスペシャリストという設定です。
2012年にTBS系で哀川翔が主演でドラマシリーズ化されました。
交番の話とあって本筋は担当地域内で起こった単発の事件や近所の住人とのエピソードなどが1章ごとに書かれています。
その中で、一見単純に思える事件の陰に隠された真実を”鬼コバ”が鋭く暴いてゆく・・・。
この辺の設定がドラマ化された由縁かもしれませんね。
さらに、著者が警視庁OBと云う事で随所に警察組織の事が詳しく書かれています。
しかし、逆に物語の本筋を楽しもうとすると、この辺の詳しすぎる記述がちょっとウザイ感じがしました。
この小説の満足度:☆☆☆
彼女は存在しない」を読みました。
平凡だが幸せな生活を謳歌していた香奈子の日常は、恋人・貴治がある日突然、何者かに殺されたのを契機に狂い始める…。
同じ頃妹の度重なる異常行動を目撃し、多重人格の疑いを強めていた根本。
次々と発生する凄惨な事件が香奈子と根本を結びつけていく。
その出会いが意味したものは…。
帯に書かれていた "ミステリーファンが声を合わせて『傑作』と唸る驚愕作!゛の文字につられて読んでみました。
「多重人格」をテーマに、二つの話が並行して進みます。
内容はかなりグロくて読んでいて不快感満載です!
文章は読みやすくスラスラ読めますが、あまりにも内容に現実味がない・・・。
こんな事したらすぐに捕まるだろう!的な・・・。
一応、最後まで読みましたが、完全に帯に騙されました!!
この小説の満足度:☆☆
「クロニクル」
製作:2012年
出演:デイン・デハーン, アレックス・ラッセル, マイケル・B・ジョーダン
平凡で退屈な日常生活を送る3人の高校生のアンドリュー、マット、スティーブは、ある日特殊な能力(チカラ)を手に入れる。
手を触れずに女の子のスカートをめくったり、雲の上でアメフトをしたり。
3人の退屈な日常は刺激的な日々へと一変する。
しかし、そんなある時、後ろから煽ってきた車に苛立ったアンドリューが能力を使って事故に合わせたことから、3人は次第に自らの能力に翻弄され始め、事態は予期せぬ方向へと向かう……。
ビデオカメラ視点の擬似ドキュメンタリーのスタイルで語られる学園青春SF映画です。
いじめられっ子の主人公、その従兄弟と生徒会長候補の三人が偶然洞窟の中にあった光る石に触れてしまったことで超能力を身につけてしまいます。
最初は面白半分で悪戯程度にその能力を使っていましたが、次第にエスカレートしてきて・・・。
中盤までは単にアメリカの高校生の日常生活をハンディカメラを使って写しているだけのようでまったくつまらない。
主人公が暴走し始めてからの映像も空を飛ぶシーンなどはロープで吊られているのが丸判りでまったく陳腐でした。
青春映画としてもSF映画としてもB級でした。
この映画の満足度:☆☆
マリアビートル」を読みました。
幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。
優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。
闇社会の大物から密命を受けた、腕利き二人組「蜜柑」と「檸檬」。
とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。
疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。
伊坂作品を読むのは久々です。
新幹線の中という限られた空間の中で、様々な事情を抱えた殺し屋たちが合いまみえる・・・。
そこには丁々発止の駆け引きが・・・。
と思いきや、殆んどコミック的なノリで、当初の予想を完全に裏切られた・・・。
特に機関車トーマスの話は読んでいてもチンプンカンプンでどこが面白いのか判らない・・・。
何よりも、登場キャラ全員にまったく魅力を感じない!
かなりの長編ですが、正直、大外れでした!!
この作品の満足度:☆☆
3月になりましたが、なかなか暖かくなりませんね~。
先々週末はゴルフを予定していたHさんですが、コースに雪がまだ残っているとの事で残念ながら中止にしてしまいました。
しかし! 寒いからといって休みの日に家に閉じこもってばかりいてもメタボが増すばかり・・・。
と云う事で、昨日は久々に練習場へ行ってきました。
こちらはHさんが良く利用する河川敷のゴルフ練習場です。
2月の大雪のなごりでしょうか。 所々に水溜りがあります。
ここで、趣向を変えて、デッサンモードで撮ってみました。
今どきは携帯電話のカメラでもいろいろなモードで撮る事ができます。 時代は進んでいるな~!
こちらは練習場の脇にあった梅の木です。
花が3分咲きでした。
ゆっくりですが確実に春が近づいてきているのが判りますね~!
ゴルフシーズンの幕開けも近い!!
山田 悠介 著 「その時までサヨナラ」を読みました。
別居中の妻子が、旅先で列車事故に遭遇した。
仕事のことしか頭にない悟は、奇跡的に生還した息子を義理の両親に引き取らせようとする。
ところが、亡き妻の親友という謎の女の登場で、事態は思いもかけない展開を見せ始めた。
はたして彼女は何者なのか。
そして事故現場から見つかった結婚指輪に、妻が託した想いとは?
家庭を省みない仕事人間の主人公が、不慮の事故でそれまで不仲だった妻を亡くし
残された一人息子と一緒に生活する事になるが、どう接して良いのかも判らない。
そんな時に謎の女性が現れて、主人公が徐々に家庭の大切さに目覚めてゆくストーリーです。
果たしてこの謎の女性は誰なのか?
よくある話である程度結末が予想ができる展開でしたが、それでも改めて家族の大切さ、夫婦の絆について考えさせられました。
たまにこんな本もいいか!
この小説の満足度:☆☆☆☆