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5分で分かる米国の選挙

 昔、米国で入場料80万円のコンサートがあった。バーブラ・ストライザンドの自宅で開かれたこのコンサートはビデオ化され、ONE VOICEというタイトルで発売された。その後、絶版となり幻のビデオと呼ばれていたが、今年、DVDで再発売となっている。写真は当時のレーザーディスクのジャケット。

 1986年9月、共和党のレーガン政権下の中間選挙の年に行われたこのコンサートは、民主党候補を支援するのが目的であった。選挙の結果、上院下院とも民主党が過半数を取ることになったが、このコンサートが大きな影響を与えたといわれている。

 2006年9月、共和党のブッシュ政権下の中間選挙の年に再発売されたこの20周年記念DVDは当然民主党候補を支援するのが目的である。選挙の結果、上院下院とも民主党が過半数を取ることになった。影響については分からない。

 米国の選挙について簡単に説明する。これだけ知っていれば常識人として威張れるだろう。全国レベルの選挙は必ず2年ごとに行われ、投票日も11月の初めの火曜日と決まっている。上院、大統領、下院の任期はそれぞれ6年、4年、2年である。だから上院は2年ごとに3分の1が改選になる。大統領選挙の無い年の選挙を中間選挙と呼んでいて、現政権の信任を問う意味が大きい。レーガンもブッシュも国民の信任を得られなかったということになる。

 政党についても簡単に説明しておく。共和党は保守、大企業がキーワードで、対日政策は米英関係をモデルにし、日本重視。民主党はリベラル、知識層、ハリウッドがキーワードで、対日政策は「外圧をかけないと日本は動かない」をテーゼとしている。親中派が多い。

 これだけ理解していると、本来共和党の支持基盤である、業績悪化のはなはだしい自動車業界が民主党の躍進を歓迎しているのもうなずけようというものだ。ふむふむ、成程と一寸他人に喋ってみたくなりませんか?うざい奴と再認識される可能性大ですけれどね。

 政治的意図は別にしてもこのONE VOICEは非常に良くできている。まあ金もかかっているので良くて当たり前かとも思うが、お勧めだ。今レーザーディスクで持っているのは一寸心配なので、DVDも買おうか迷っている。次世代ブルーレイ・ディスクで発売になるのなら待とうかという気もするが、ベータマックスのように途中で撤退は無しですよ、ソニーさん。


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