Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

ヒラリー・クリントン国務長官の訪日アピールと中川財務相の辞任と・・・

2009-02-19 | 日本生活雑感
今週は、ヒラリー・クリントン米国務長官が訪日し、新政権の最初の訪問国に日本を選んだというほど日米関係の重要さをアピール。私たち日本人のオバマ政権に対する期待は、ますます大きくなる。が、対する日本側の政治の動きは、中川財務・金融相が辞任を提出するというおそまつさ。ますます麻生政権は混迷に拍車がかかる。せっかくクリントン長官が来ているというに・・・辞任のニュースがなければ、ヒラリーさんのきりりとした美しい顔が、新聞の一面を飾っていたろうに・・・

火曜日のクリントン長官のスケジュールは、8時半の明治神宮参拝から、分刻み。麻生首相との夕食会の後は、民主党小沢代表との会合まで、ほとんど休憩もなかったらしい。朝日新聞やテレビ局のインタビューなどに次々答え、東大のタウンミーティングもこなし、日本国民に直接アピールした。ヒラリーさんは、日本人にもわかるクリアではっきりとした発音で挨拶したので、好感度を持った日本人はきっと多いだろう。東大の講演では、女子大生の質問にも気さくに答えるというサービス。北朝鮮拉致被害者家族とも面会した。この点も米国が、北朝鮮核、ミサイル問題だけではなく、日本国内の北朝鮮問題にも思いやりと理解を示していることをみせてくれたので、私たち国民としては誠にうれしい。

それに比べて、中川財務相の辞任劇。CNNやBBCが日米外相共同記者会見を生中継しているとき、日本のテレビは、その辞任騒動に占拠されていたというから、せっかくのクリントン国務長官の日本国民へのアピールはかき消されてしまった。朝日新聞によると、アメリカ側にも失望が広がっているという。

世界中に広がる経済危機の中で行われたG7後の記者会見で、もうろうとした姿を世界中のメディアにさらけだしてしまった中川財務相。現在の日本の老獪な政治家では、驚くほど早いスピードで動いている世界の要人たちとは渡り合えないだろう。いつも話題になる大阪府の橋下知事のような独創的で若い人でもでてこないことには、日本の未来はない。早く若手政治家が表舞台で活躍できる時代がきてほしい。