専門学校で担当している授業に『文章表現』という科目があります。
文書の良い点は、何度でも読み返せるところ。
ただし、人によって受け取り方が異なるような文では、内容が正確に伝わりません。
「書く」より「打つ」機会が増えたとはいえ、電話の伝言メモなど手書きで残すことも多く、
読みやすい文字で、簡潔な中にも礼儀正しく、何より正確にというのが授業の目標。
その後はビジネス文書の初級クラス へと進みますが、
毎回、授業の最後の5分間ほどを私の朗読に充てています
「目を閉じて情景を思い浮かべましょう」と言うと、そのまま眠ってしまう学生がいるのはご愛嬌
要は、アニメや動画のように、映像が先に目に入って想像の余地のない状況に慣れている彼らに、
耳から入る情報だけを頼りにあれこれ空想してもらうのが、朗読の目的です。
わずかな時間ですから、どんな名作も一場面しか読めませんが、それでもよいと考えます。
「その続きを知りたいから、本を読んでみよう」と思ってくれたら何よりなのですがね。
図書館の本と区別するために、自分の本には包装紙でカバーをつけます。
想像力や読解力を養い、漢字や語彙が自然と身につく良いこと尽くめの読書ですが、
「6割の人が1カ月に1冊も本を読まない」という調査結果が公表されました。
「2023年度 文化庁 国語世論調査」(毎日新聞より)
読書離れが著しいとされる若い世代も や の記事は読んでいるそうですが、
多くの人の や を経て発行された と比べるのもどうかと思うのですけれどね。
とはいえ、年齢が上がるにつれて「視力低下など健康問題」が占める割合が増えるのも事実。
友人たちからは「疲れると文字が見えにくくなる」「 の掛け外しが煩わしい」という声も。
読み始めると時間の経つのも忘れてしまう私も、年齢的に気をつけなくては。
と言いながら、先月もたくさん読みました
『谷から来た女』(2024年 著:桜木 紫乃)
タイトルの「谷」とは、アイヌの人々が多く暮らす北海道南部の「二風谷(にぶたに)」
表紙のデザインは、本書のモデルとなった女性による『二風谷の夕焼け』
北海道で育ちながら、私が見聞きしていたのは一部であったと思い知る作品でした。
読書をするときの小さなソファー
お読みくださいまして、ありがとうございます
ハスカップ 北の散歩道 と ファーム富田のラベンダー に、
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