便秘で死にかけた？〜便秘ほど辛く厄介なものはない〜

　私は男のくせに慢性の便秘である。精神バランスを崩すと､すぐに弱点の腸に負担が掛かる。1日も出ないと鬱になる。2日出なかったら､寝込んでしまう。

　若い頃､酒をバンバン呑んでた頃は､便秘とは無縁だったが。35過ぎた辺りから再び便秘になった。国内外のありとあらゆる乳酸菌(バクテリア)を試したが､全く歯が立たない。

　運動不足も考えたが､運動した所で便秘が改善した試しがない。水溶性食物繊維も試したが､最初はいいが､途中から全く効かなくなる。一時大流行した｢腸内革命｣なる本を読むも､解決には程遠かった。
　結局､市販の便秘薬に舞い戻るという最悪のパターンになる。

　便秘薬も､普通の量(3錠)を飲むと下痢一直線だから､最小の量(1錠)を服用するようにしてる。

　最近便秘薬を変えた所､一時は調子が良くなった。しかしここ数日､再び便秘に悩まされてた。2日出ないのは当たり前で､3日出ないので､流石に心配になり､下痢覚悟で2錠に増やした。

 

便秘との闘い､その1

　お陰で昨晩はずっとトイレに籠もったままだった。直腸と肛門の間で､石の様な便塊が立ちはだかり､力む程に肛門に激痛が走る。
　出そうで出ない便塊にとうとう心が折れた(悲)。安倍晋三の気持が今理解出来た(笑)。

　ケツの穴を拭くにも激痛が走る。1cm程出かけた便塊が邪魔になり､パンツを履く事も出来ない。ウォシュレットでケツの穴を洗うも便意を催す。しかし､石のように硬い便塊が出る筈もない。

　ああ無情！このままトイレの中で死んでしまうのか？オレは便秘と共に神に召されるのか？オレに便秘という試練をい与えたまま､死を受け入れろっていうのか？
　まるで､スタインベックの｢怒りの葡萄｣の主人公みたいな気分になった。

　”便死”という言葉を思い出した。そう便秘で人は死ぬのだ。このまま死んだら､メディアは大騒ぎするだろうか？
　”50代の男性､便秘で死亡。肛門からは多量の出血が”

　ああ厭だ嫌だ！便秘で死ぬのだけは絶対にイヤだ。死ぬならブロンドに巻かれて死にたい。死ぬ時くらいは選択肢を与えてくれ〜。

　そこで私は考えた。トイレの棚箱の中に大人用紙オムツがあった筈だ。お袋が寝たきりの時に買い込んでたのを思い出した。

　肛門を刺激しないよう軽く拭き､少し汚れは残ってたが､そのまま紙オムツを履いた。女性用のMサイズだったが､丁度よかった。
　血便でもなく肛門からの出血もなかったのは､不幸中の幸いだった。

　ただ､砲丸みたいな便の塊が肛門の周りにヘバリ付いてる。こんな経験は初めてだ。
　頑固な便秘とはいっても､直腸型であれば力めば一発で出た。浣腸を使ったのは､50年を超える人生でも2回ほどだ。

　私めの便秘は痙攣型だが､直腸型で苦しんだのは幼稚園の頃以来か。因みに､痙攣性便秘とはストレスや自律神経のバランスが崩れ､腸が上手く動かない事が原因と。

　紙オムツを履いて､重たい直腸を引き摺りながら､2階へ行き､痛みに耐えた肛門を庇うかの様に眠りについた。
　1時間ほど熟睡すると､体力が少し復活した。腸がやや元気になり､便意を催した。まだ肛門は痛くて仕方がなかったが､少しでもいいから排出したかった。

　何度かトイレを行き来する内に､テニスボールよりやや小の大きさの便塊が､激痛を伴い排出できた。最悪の事態は避けられた。
　”ステージ5”クリアとするか。

　こうなったら何でもいい方向に考えよう。プラス思考と楽観主義者は､逆境には不可欠なのだ。

 

便秘との闘い､その2

　便が余りにも硬すぎるので､浣腸を考えた。しかし早朝の5時に､薬局は空いてる筈もない。コンビニに電話し､イチジク浣腸の在庫を確認したが､”わからん”の一言(悲)。
　ああこれだから､田舎のコンビニは全くアテにならん💢

　仕方なく､便秘薬を1錠だけ口にした。1日2回服用するのはタブーだが。便秘に腹は変えられない(笑)。
　
　再び一時間ほど眠りに付く。起きたら少し便意を催したが､下痢だった。直腸にこびり付いた便塊ではなく､便水がドバっと排出しただけだ。
　しかし､お陰でパンパンに貼ってた下腹部が多少はヘコみ､止まってた尿が出る様になった。全てはいい方向に考えよう。

　その後､何度かトイレに駆け込むも､小石のような便塊が便水と共に排出するだけで､これといった改善は見られない。

　朝の9時になれば､ドラッグストアが開く。リラックスする為に､本を読むも落ち着かないし､エロ動画を眺めるも何も感じない。TVはニュースだけだ。

　仕方がないので寝る事にする。目が覚めると､朝の10時近くになっていた。早速､浣腸を買いに行こうとしたら､急激に便意を催した。
　まるで集中豪雨みたいに､肛門の激痛を伴い､宿便の群れがドバっと出た。下腹が一気に軽くなった。
　これで”ステージ4”をクリアだ。そういう事にしよう。

　

便秘との闘い､その3

　ドラッグストアに行き､浣腸とチョコとヨーグルトを買う。浣腸が安かったのには驚いた。2個で150円､そんなもんか？

　軽い朝食を摂り､今日書く予定のブログを書く。書き終え投稿したら､急に眠くなった。寝ながらお腹をマッサージしてたら､一気に便意を催した。

　しかし､今度は間に合わなかった。一部は紙オムツの中に排出した。トイレでも排出したが､ジェル状のドロドロとした便だった。
　紙オムツのお陰でトイレが汚れる事も自分のお尻が汚れる事もなかった。紙オムツさまさまだ。影のMVPは紙オムツで決定ですな。

　肛門の痛みもかなり和らぎ､直腸に重りみたいにへばり付いてた便塊もかなり減った。身体が急に軽くなった。これで”ステージ3”クリアだ。そういう事にしよう。

　浣腸は様子を見てから､試す事にしよう。まだ肛門に痛みは残るし､力も十分には入らない。大事に至ったら､全ては水の泡だからね。

　急いては事を仕損じるとは､よく言ったもんだ。

　事実､私は慌てる癖がある。今回の便秘も便意が来る前に､無理して便を出そうとした結果､ここまで苦しんだ。
　気持に余裕を持ち､便意が十分に来てからトイレに駆け込んでたら､ここまで深刻になる必要もなかったのだ。

　慌て過ぎとやり過ぎは､何もしないよりもまだ悪い。反省反省

　

便秘は後天性か？先天性か？

　便秘は精神的なものが大きい様で､気にする程に酷くなると言われる。

　私は楽観的でおおらかの様で､非常に神経質な所がある。ブログだって､一度書いたものをもう一度見直し､失礼がないかを確認する癖がある。
　イラストに凝ったり､文字に色を付けたり､太字や斜め字にするのも､神経質な証拠だ。
　好き勝手に書いてる様で､結構無意識に気を使ってるのだ。

　若い頃､占いをしてもらった。”貴方は顔と腸に弱点がある”といわれた。
　それに､腎臓と自律神経が弱い傾向にあるとも。

　この占いは､生年月日と手相だけで判定されたものだから､その時はペテンに思えた。

　しかし今から思うと､この占いはピタリと当たってるのだ。便秘は幼稚園の頃から酷かったし､幼稚園に行く前､兄と大喧嘩をして額に大きな怪我を負った。お陰で､顔の怪我は不思議と多い。

　その後､腎臓結石を患ったし､中年以降は自律神経失調症気味である。

　たかが占い､されど占いではある。

　ヒトは､腸内細菌に頼る事で脳を発達させ､他の生物を圧倒する進化を遂げたとされる。腸が第二の脳ではなく､腸内細菌こそがもう一つの脳なのだ。

　という事は､私のもう一つの脳は殆ど機能してない事になる。長い間､便秘薬に頼ってきたせいか､私の殆どの腸内細菌は”下痢と共に去りぬ”であろうか。
　
　メンタルに関わるドーパミンやセロトニンも腸から作られた。神経伝達物質ニューロンも腸の産物だ。
　大腸菌の一種であるプロテオバクテリアはミトコンドリア(mtDNA)を作り､そのお陰で単細胞は､ヒトの様な複雑な生物に進化できた。
　因みに､細胞の40％はミトコンドリアが支配する。

　つまり､腸内に生息するバクテリアこそが､ヒトを創り上げたと言える。神様が存在するとすれば､それはミクロの存在であるバクテリアの事かもしれない。

　このバクテリアとの共存こそが､”ダーウィンの進化論”を覆し､ヒトゲノムの流行のきっかけとなったのだ。

　という事で､便秘とは先天性でもあり後天性でもあるし､我らが考えてる様な単純なものではないんですね。