前回は、カルシウムサプリが認知症を加速させる事を紹介しました。骨粗鬆症により骨からカルシウムが血中に溶け出し、”石灰化”を促すんですが、これと同じ現象がカルシウムサプリでも発生するんです。ホント余計なお石灰なんですが(笑)。
認知症を食い止める食材としては、都市伝説が多く出回ってる様な気がしますが。
そこで今回は、”認知症STOP”の一番手であるコーヒーの紹介です。
アルツハイマー型認知症の患者の脳には、”アミロイドβ”や”タウ”と呼ばれるタンパク質の蓄積や凝集が観察される。勿論、アミロイドβやタウは健康な人の脳にもあるが、何らかの原因で蓄積されると、繊維状になって神経細胞の働きを妨げるという。
コーヒー☕とアルツハイマー
そこで、カナダのトロント大学の研究チームは、この”アミロイドβ”や”タウ”のタンパク質の蓄積に、コーヒーが与える影響について調べた。コーヒーが認知症予防に有効とされる都市伝説に、ついに理屈のメスが入った。
結果、焙煎(ロースト)の違いよりもコーヒーの濃さこそが、認知症予防に関係する事が認められた。
焙煎時間の短い”ライト”、長い”ダーク”、カフェインを含まない”デカフェ”の3種類の焙煎方法のコーヒー全てに、”アミロイドβ”の凝集を妨げる効果がある事が分かった。その上、コーヒーの濃度が高くなる程、その効果は高い事が確認できた。また、ダークローストの方がライトローストよりも効果が高い事も分かった。
これに対し、”タウ”タンパク質の凝集を妨げる効果を調べると、どの焙煎のコーヒーでも濃度が高い場合にのみ、予防効果があるという。
次にこの研究チームは、コーヒーに含まれる6つの成分について、タンパク質の凝集に与える影響を調べた。
結果、カフェインにはアミロイドβやタウの凝集を妨げる効果は確認できなかったと。これに対し、”フェニリンダン”という成分は、タンパク質の凝集を妨げる効果がある事が分かった。
この”フェニリンダン”は、ライトローストよりもダークローストに多く含まれる。濃いコーヒーやダークローストがタンパク質の凝集を妨げるのは、この成分を多く含む事も一因だとされる。
という事でコーヒーが認知症予防に繫がる事は、都市伝説じゃなかったんですな。でも覚醒作用の強いコーヒーの飲み過ぎには注意ですね。
オレンジジュース🍊と認知症
次に、認知症予防の2番手であるオレンジジュース。これは理屈ではなく実験データによる紹介です。
米ハーバード大学のチームがこの研究を行った。男だけではあるが、2万8000人弱を対象に20年近くにわたり調査した。
結果、”軽くコップ1杯のオレンジジュースを毎日飲み続ければ、認知症のリスクが50%下がる”という驚きの研究結果が。
野菜と果物、果物100%ジュースの摂取が、脳の認知機能にどれ程影響するかを、20年に渡り調べたんですが。
思考能力と記憶能力テストを定期的に行った結果、野菜や果物100%ジュースを多く摂った人程、認知機能が衰えにくい事が分かったと。緑黄色野菜が認知症予防に効くとは、都市伝説じゃなかったんですね。
ミシシッピワニが栄養価の低い草を食い、ビタミン不足になり、腹上死したニュースを聞いた時、ビタミン不足が脳に与える悪影響を知ってはいたんですが。噂は本当だった。
面白いのは、野菜に関しては、最も多く食べた方は最も少なかった方と比べ、思考能力が衰えるリスクが34%も低かったが。果物に関しては、差異は殆ど見られなかった。
オレンジジュースを毎日飲む人は、月に1杯以下の人と比べ、思考能力の衰える可能性が47%も低かったと。
詳しい事は分かってないが。野菜や果物は抗酸化物質を含むビタミンや栄養素が豊富で、脳を守る可能性があると。つまり、不要な分子の蓄積から脳を守り、脳への健康的な血流を維持する。
ただ、オレンジジュースは果糖が多く含まれ、高カロリーな為に、1日の摂取量は4〜6オンス(118〜177ml)に留めとく様にとの事だ。
濃い目のコーヒーと朝一杯のオレンジジュースが認知症予防になるのなら、これほど安上がりはないですね。
この話、信じるか信じないかは貴方次第。
が、私は、認知症は、遺伝的な要因も絡むのではないかと思っています。
私の血族で認知症になった人は今までのところいませんから、私も、たぶん免れるのではないかと変な自信を持っています。(笑)
そういう私は、空間認識が全くでよく物忘れします。でも骨粗鬆症が認知症に繋ってるとは知りませんでした。
朝一杯のオレンジジュースはとても美味しいです。それに焼酎で割っても美味しいですかね。