51年7月11日生まれ・現在61歳。
名古屋出身。
13年度初の通常連載は、にっぽん男優列伝からいきます。
そのトップバッターは、斎藤洋介(さいとう ようすけ)さん。
それはそれはもう、そーとーな面長で。
面長に過ぎて、出てくるだけで笑ってしまう・・・というひとも居るようですが、本人もそのことに(もちろん?)自覚的で、しかしだからといってコミカルなキャラクターをメインにするわけではなく、どちらかというとシリアスな内容のドラマで悪いヤツを演じることのほうが多いです。
面長という見た目の効果もあって、イヤな感じが「より」イヤに見えてくるっていう。
そこまで意図しているかどうかは分かりませんが・・・
身体的特徴というものを、ここまで巧く扱っている俳優さんも珍しいのかもしれません。
TBSのドラマ『人間・失格』(94)で知名度アップ、「いきなり出てきた」と思っているひとも多いようですが、いやいや、キャリアはけっこう長く、いろんなドラマ・映画で斎藤さんの面長っぷり(いいかげん、自分もしつこい)を拝むことが出来ます。
※この映画でも、イヤな同僚役でした
<経歴>
明治大学在学中に落語研究会に所属、そこで三宅裕司らと出会い、卒業後に劇団SETを立ち上げる。
SETとはスーパー・エキセントリック・シアターの略で、じつは斎藤さんが名付け親だそうです。
79年のNHKドラマ『男たちの旅路』で俳優デビュー、
その翌年の80年、『ヒポクラテスたち』で映画初出演を果たす。
眩しい青春映画といったらいいのか、『ヒポクラテスたち』は、ときどき観返したくなる作品です。
大森一樹の才気走った演出もいいのですが、古尾谷雅人、柄本明、小倉一郎、阿藤海、内藤剛志、伊藤蘭、そして斎藤さんそれぞれのキャラクターが、ほんとうにきらきらと輝いているのですね、彼ら彼女らの演技に触れているだけで、なんだか気持ちよくなるのです。
『セーラー服と機関銃』(81)、アイドルと女優の分岐点だったころの斉藤由貴が可愛い『「さよなら」の女たち』(87)、あどけなかったころの高岡早紀を拝める『CFガール』(89)など、『ヒポクラテスたち』を除く80年代のキャリアは、斎藤さんの個性を活かせていない作品が多いです。
だからといって嶋田久作と面長対決を繰り広げた『帝都大戦』(89)が、成功したとはいい難く・・・というか、共演しただけで対決なんかしていないし、、、。
90年代は『人間・失格』の影響もあってオファーが増え、良作への出演が続きます。
『天河伝説殺人事件』(91)を経た93年、『眠らない街 新宿鮫』に出演。
一匹狼の刑事・鮫島(真田広之)に突っかかる同僚を「イヤな感じ」で好演しました。
『家なき子』(94)、銀河鉄道の車掌を演じ、異彩を放った『わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語』(96)、
そして98年、個人的には代表作と位置づけている『絆 ―きずな―』に出演。
役所広司の親友にして同じ組のヤクザを演じ、しかし愛する妻(麻生祐未)が役所広司のことを好いていることを、ほんとうは知っている―という、ちょっと切ないキャラクターでした。
2000年代より安定期に入り、
『ハッシュ!』(2001)、『手紙』(2002)、『半落ち』(2003)、『待合室』(2005)、『純喫茶磯辺』(2008)、『うさぎドロップ』(2011)、『アントキノイノチ』(2011)などの話題作に連続出演。
最新作は、去年公開の『るろうに剣心』。
ほんとうは、こういうひとを主演にした映画を創らないといけないと思うのですけれどね。
すっごい面白いのが出来上がる、、、ような気がする―のは、自分だけ??
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(179)堺雅人』
名古屋出身。
13年度初の通常連載は、にっぽん男優列伝からいきます。
そのトップバッターは、斎藤洋介(さいとう ようすけ)さん。
それはそれはもう、そーとーな面長で。
面長に過ぎて、出てくるだけで笑ってしまう・・・というひとも居るようですが、本人もそのことに(もちろん?)自覚的で、しかしだからといってコミカルなキャラクターをメインにするわけではなく、どちらかというとシリアスな内容のドラマで悪いヤツを演じることのほうが多いです。
面長という見た目の効果もあって、イヤな感じが「より」イヤに見えてくるっていう。
そこまで意図しているかどうかは分かりませんが・・・
身体的特徴というものを、ここまで巧く扱っている俳優さんも珍しいのかもしれません。
TBSのドラマ『人間・失格』(94)で知名度アップ、「いきなり出てきた」と思っているひとも多いようですが、いやいや、キャリアはけっこう長く、いろんなドラマ・映画で斎藤さんの面長っぷり(いいかげん、自分もしつこい)を拝むことが出来ます。
※この映画でも、イヤな同僚役でした
<経歴>
明治大学在学中に落語研究会に所属、そこで三宅裕司らと出会い、卒業後に劇団SETを立ち上げる。
SETとはスーパー・エキセントリック・シアターの略で、じつは斎藤さんが名付け親だそうです。
79年のNHKドラマ『男たちの旅路』で俳優デビュー、
その翌年の80年、『ヒポクラテスたち』で映画初出演を果たす。
眩しい青春映画といったらいいのか、『ヒポクラテスたち』は、ときどき観返したくなる作品です。
大森一樹の才気走った演出もいいのですが、古尾谷雅人、柄本明、小倉一郎、阿藤海、内藤剛志、伊藤蘭、そして斎藤さんそれぞれのキャラクターが、ほんとうにきらきらと輝いているのですね、彼ら彼女らの演技に触れているだけで、なんだか気持ちよくなるのです。
『セーラー服と機関銃』(81)、アイドルと女優の分岐点だったころの斉藤由貴が可愛い『「さよなら」の女たち』(87)、あどけなかったころの高岡早紀を拝める『CFガール』(89)など、『ヒポクラテスたち』を除く80年代のキャリアは、斎藤さんの個性を活かせていない作品が多いです。
だからといって嶋田久作と面長対決を繰り広げた『帝都大戦』(89)が、成功したとはいい難く・・・というか、共演しただけで対決なんかしていないし、、、。
90年代は『人間・失格』の影響もあってオファーが増え、良作への出演が続きます。
『天河伝説殺人事件』(91)を経た93年、『眠らない街 新宿鮫』に出演。
一匹狼の刑事・鮫島(真田広之)に突っかかる同僚を「イヤな感じ」で好演しました。
『家なき子』(94)、銀河鉄道の車掌を演じ、異彩を放った『わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語』(96)、
そして98年、個人的には代表作と位置づけている『絆 ―きずな―』に出演。
役所広司の親友にして同じ組のヤクザを演じ、しかし愛する妻(麻生祐未)が役所広司のことを好いていることを、ほんとうは知っている―という、ちょっと切ないキャラクターでした。
2000年代より安定期に入り、
『ハッシュ!』(2001)、『手紙』(2002)、『半落ち』(2003)、『待合室』(2005)、『純喫茶磯辺』(2008)、『うさぎドロップ』(2011)、『アントキノイノチ』(2011)などの話題作に連続出演。
最新作は、去年公開の『るろうに剣心』。
ほんとうは、こういうひとを主演にした映画を創らないといけないと思うのですけれどね。
すっごい面白いのが出来上がる、、、ような気がする―のは、自分だけ??
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(179)堺雅人』