去年のクリスマス前後から呑んでは喰い、喰っては呑み・・・の生活が続いていた。
1日2食という基本は変わらぬものの、食事にかける時間が長めになったし、モノ自体も(ふだんに比べれば)豪華である。
そういう喰いかたをしていると体内時計が狂う―という新聞記事が目について「やばいかな…」と思っていたのだが、
体重というテーマだけに絞ってみると、これがまた驚くべきことに、あれだけチキンを喰らったにも関わらず、痩せているんだな。
ちょっと覚悟していたのだけれどもね、ジョギングの距離を伸ばそうかとか。
まぁともかくホッとした。
若い女子でもないのに、なぜそんなに体重を気にするのかって?
そう思ったひとは、自分の過去の肥満児体験を読んでから、きょうのコラムに入ってね。
というわけで、きょうの映画セレクトは「食」。
視聴率の悪さばかり言及されたテレビドラマ、『ゴーイングマイホーム』(2012、フジテレビ)。
世間一般にとっては山口智子の復帰作だが、映画小僧にとっては是枝裕和の演出作。
ワンショットごとの丁寧な絵作りや洒落た台詞などさすがであったが、いちばんの見どころは料理のシーンだったのかもしれない。
そのすべてが、美味そうだったから。
そりゃそうだ、山口智子の職業はフードスタイリストなのだもの。
フードスタイリストとは簡単にいえば、食の小道具屋さん。
以下の10作品は、フードスタイリストの仕事という点だけで評価すれば、すべて100点満点ということなのだろう。
(1)ハンバーガー、『トゥルー・ロマンス』(93)
愛する女のヒモを射殺した主人公が食べるハンバーガーは、彼曰く「こんなに美味いハンバーガーは、生まれて初めてだ」なんだそうだ。
(2)洋菓子「ヴィーナスの乳首」、『アマデウス』(84)
ディレクターズ・カットにはマスカルポーネも登場するが、最も美味しそうなのは、栗をブランデーで漬けたこの菓子。
モーツァルト夫人が「おかわり!」する気持ちも分かる。
(3)サンドウィッチ、『デーヴ』(93)
「中身は?」
「秘密だ」
ホンモノのファーストレディに、ニセモノの大統領が作ってあげる魅惑のサンドウィッチ。
(4)ドーナツ、『ツイン・ピークス』(89~91)
映画版では目立たないが、このドラマを支えたのはブラックコーヒーとチェリーパイ、そしてドーナツなのである。
(5)漬物、『家族ゲーム』(83)
最後の晩餐や伊丹十三が好きな「ちゅーちゅー出来る目玉焼き」もいいが、冒頭に登場する漬物、あの安い感じが素晴らしい。
(6)???、『コックと泥棒、その妻と愛人』(89)
これは食欲がなくなるという意味で、逆説的な選出。
観たひとであれば、どういう意味か分かってもらえるだろう。
(7)野菜炒め?、『絆』(98)
バツイチの渡辺謙が、部下に「ササッ」と作ってあげる。
部下が「ひとりになってから、料理巧くなったんですか」みたいなことを聞くが、ここらへんがリアル。
(8)薔薇の花びらソースをかけたウズラ、『赤い薔薇ソースの伝説』(92)…トップ画像
公開当時は話題になったが、新しい映画ファンがこれ観ているのかな・・・と疑問に思って選出。
ほのかなエロスを感じて好きな作品、、、ではあるものの、この料理がどんな味なのか、ぜんぜん想像出来ないのだった。
(9)ラーメン、『極道めし』(2011)
現代の映画から、一本選出。
「すべらない話」の食バージョン、といったところか。
刑務所のなかの描写は物足りないが、そのぶん、食への言及は饒舌で楽しい。
(10)フライドポテト、『コブラ』(86)
スタローン夫人だったブリジッド・ニールセンが、ケチャップつけ過ぎでクタクタになったポテトを食べる。
でも、かなり美味そうで憧れた。
自分のファストフードへの幻想も、じつはこの映画から始まっている。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『俳優の凄みを感じたいときに観たい映画』
1日2食という基本は変わらぬものの、食事にかける時間が長めになったし、モノ自体も(ふだんに比べれば)豪華である。
そういう喰いかたをしていると体内時計が狂う―という新聞記事が目について「やばいかな…」と思っていたのだが、
体重というテーマだけに絞ってみると、これがまた驚くべきことに、あれだけチキンを喰らったにも関わらず、痩せているんだな。
ちょっと覚悟していたのだけれどもね、ジョギングの距離を伸ばそうかとか。
まぁともかくホッとした。
若い女子でもないのに、なぜそんなに体重を気にするのかって?
そう思ったひとは、自分の過去の肥満児体験を読んでから、きょうのコラムに入ってね。
というわけで、きょうの映画セレクトは「食」。
視聴率の悪さばかり言及されたテレビドラマ、『ゴーイングマイホーム』(2012、フジテレビ)。
世間一般にとっては山口智子の復帰作だが、映画小僧にとっては是枝裕和の演出作。
ワンショットごとの丁寧な絵作りや洒落た台詞などさすがであったが、いちばんの見どころは料理のシーンだったのかもしれない。
そのすべてが、美味そうだったから。
そりゃそうだ、山口智子の職業はフードスタイリストなのだもの。
フードスタイリストとは簡単にいえば、食の小道具屋さん。
以下の10作品は、フードスタイリストの仕事という点だけで評価すれば、すべて100点満点ということなのだろう。
(1)ハンバーガー、『トゥルー・ロマンス』(93)
愛する女のヒモを射殺した主人公が食べるハンバーガーは、彼曰く「こんなに美味いハンバーガーは、生まれて初めてだ」なんだそうだ。
(2)洋菓子「ヴィーナスの乳首」、『アマデウス』(84)
ディレクターズ・カットにはマスカルポーネも登場するが、最も美味しそうなのは、栗をブランデーで漬けたこの菓子。
モーツァルト夫人が「おかわり!」する気持ちも分かる。
(3)サンドウィッチ、『デーヴ』(93)
「中身は?」
「秘密だ」
ホンモノのファーストレディに、ニセモノの大統領が作ってあげる魅惑のサンドウィッチ。
(4)ドーナツ、『ツイン・ピークス』(89~91)
映画版では目立たないが、このドラマを支えたのはブラックコーヒーとチェリーパイ、そしてドーナツなのである。
(5)漬物、『家族ゲーム』(83)
最後の晩餐や伊丹十三が好きな「ちゅーちゅー出来る目玉焼き」もいいが、冒頭に登場する漬物、あの安い感じが素晴らしい。
(6)???、『コックと泥棒、その妻と愛人』(89)
これは食欲がなくなるという意味で、逆説的な選出。
観たひとであれば、どういう意味か分かってもらえるだろう。
(7)野菜炒め?、『絆』(98)
バツイチの渡辺謙が、部下に「ササッ」と作ってあげる。
部下が「ひとりになってから、料理巧くなったんですか」みたいなことを聞くが、ここらへんがリアル。
(8)薔薇の花びらソースをかけたウズラ、『赤い薔薇ソースの伝説』(92)…トップ画像
公開当時は話題になったが、新しい映画ファンがこれ観ているのかな・・・と疑問に思って選出。
ほのかなエロスを感じて好きな作品、、、ではあるものの、この料理がどんな味なのか、ぜんぜん想像出来ないのだった。
(9)ラーメン、『極道めし』(2011)
現代の映画から、一本選出。
「すべらない話」の食バージョン、といったところか。
刑務所のなかの描写は物足りないが、そのぶん、食への言及は饒舌で楽しい。
(10)フライドポテト、『コブラ』(86)
スタローン夫人だったブリジッド・ニールセンが、ケチャップつけ過ぎでクタクタになったポテトを食べる。
でも、かなり美味そうで憧れた。
自分のファストフードへの幻想も、じつはこの映画から始まっている。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『俳優の凄みを感じたいときに観たい映画』