Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

Tシャツ馬鹿の、お通りだい!

2013-04-09 00:15:00 | コラム
先日―町田の駅前で、しこしこ、しこったま呑んだ。

自宅まで男の脚で20分程度か、それを50分くらいかけて歩く。
しょうがないよ、真っ直ぐ歩けないんだから。

猛烈低気圧が発生する前の話である、だから気温は高いし、そもそも酔っているから身体が火照っている、
というわけで午前2時の町田を、Tシャツ×ハーフパンツという阿呆な格好で歩く39歳男子なのであった。

駅前には、客引きがちらほらと。
条例が怖いから強引な感じではないが、遠慮がちに、ソフトに、「どうですかー、若い子多いですよ」「熟女、多いですよー」なんて声をかけられる。

そのすべてに愛想笑いを返し、なんとか自宅に向かおうとする自分・・・だったのだが。

だったのだが。

イマドキ、、、というか敢えてだろう、この時代にルーズソックスを穿いた若い客引きの女子が自分のほうに近寄ってきて、唐突に「好き」といってきた。

一瞬うろたえたが、その前に発したことばを聞き逃していたようである。

正確には「これ、好き」だった。

自分が着ていたTシャツを指差して発したのである。

あぁ、そういうことか。
ドキッとしたぜ。

その日に着ていたTシャツは、トップ画像でいうと、中央に位置する『バッファロー’66』をデザインしたもの。
白の背景に、ヒロインのクリスティーナ・リッチがポップアート風に描かれたやつだ。

確かにこのTシャツは女子受けが頗る高く、みんな洒落ていると評してくれるので、女子の出席率が高めの呑み会などでよく着用するのだった。

その子は少し酔っているのか、それともほんとうにこのTシャツを気に入ったのか、自分を店に誘うでもなく、Tシャツについていろいろ聞いてくる。

「どこで売ってるの?」
「ネットだよ、ビンセントベガ、スペース、Tシャツで検索すれば出てくるよ」
「いくら」
「ちょっと高いよ。6000円くらいしたと思う」
「高っ」
「ね、じゃあ、これあげようか?」
「えっ」
「ルーズソックスと交換」
「あははっ」

酔っていても、このくらいのジョークはいえるぜ参ったか。

「でもオニイサンのサイズじゃ、ぶかぶか過ぎる。2Lくらい?」
「うんにゃ、アメリカンサイズみたいな感じだから、これでもLだよ」
「へー、じゃあ、あたしはSで充分だ」

「映画、好きなの?」
「なんで?」
「だってこれに喰いついてきたから」
「えっ、これ、映画のキャラかなにかなの?」

あれ・・・って、そうか、それとは知らずにデザインが気に入ったわけね。

というわけで、彼女に映画『バッファロー’66』(98)を薦めておいた。

どんな映画? と聞かれたので、
「立ちションをしたくても、その思いが延々と果たされない映画」と答えておいた。

間違いではないしね。


前置きが全体の8割を占めてしまったが、Tシャツの季節が到来した。

2月生まれだが、寒いのは嫌い。
花粉症だから、春は大っ嫌い。

この時期から秋までが、自分の季節というわけである。

Tシャツで自己主張出来るし、女子が薄着になるっていうのもうれしい。
着て快楽、見て快楽、、、みたいな。

Tシャツコレクションも、ふと気づけば100枚を超えている。

7割くらいはリップサービスだとは思うが、「いつも変わったTシャツを着てくるから、会うのが楽しみ」なんていってくれる女子も居る。

自分はそれを真に受けて、♪ きょうは、なににしようかな~ ♪ なんて気持ち悪い感じで鼻歌を歌いながら、きょうもTシャツ選びに精を出すのだった。

我ながら、しあわせなヤツである。


※バッファローより、レイラのダンスを




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明日のコラムは・・・

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コメント (2)
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