去年の11月、2つ上の友人の結婚式に出席した。
ふたりの出会いはナンパだという。
しかも、いわゆる逆ナン―新婦のほうが新郎に声をかけて付き合い始めた。
馴れ初めのVTRでも、それを隠さずに紹介していた。
ナンパでゴールインまで到達するというのは、なかなかに少ないケースなんじゃないだろうか。
自分のまわりの家庭持ち、その馴れ初めを思い出してみる―。
職場で出会った。
ネットで知り合った。
学生時代からの交際。
友人の紹介。
合コンから交際スタート。
・・・と、こんな順番だろうか。
ネットというのが「いまっぽい」が、まぁそんな自分だって現在のハニーとはネットを介して知り合ったわけで。
さて、ナンパである。
約40年の人生で、5回くらいしかしたことがない。
うち3回は酔った勢いでの複数ナンパ。
ほぼ空振りで、性交じゃなくて成功したのは1度だけ、それも、呑んでバイバイ、、、だったのだけれども。
残り2回が、単独ナンパ。
自分ひとりで、ターゲットを決めて―という形。
ナンパ目的の行動ではなく、たまたま見かけた女子に一目惚れし、声をかけずにはいられなかった、、、というもの。
ひとりは本屋で、ひとりは映画館で。
成功したのは後者で、今回の初体験シリーズではそのことについて書く。
ナンパは漢字で軟派、軟派の対義語は硬派であるからして、ナンパにはいかにも軽薄なイメージがある。
だからこそナンパで結婚までいくカップルが珍しいと思われるのだが、その軽薄なイメージも複数ナンパから生じるものであって、ひとりの男がひとりの女に声をかけるだけだとしたら、「軽さ」というものはそれほど感じないのではないか、、、なんつって。
「ギャグではない」映画におけるナンパシーンというと、それほど浮かばない。
映画ファンが真っ先に挙げるのは『トゥルーロマンス』(93)だろう。
クラレンスとアラバマの出会いを指しているのではない。
クラレンスがバーで女子を口説いているシーン、ここを指してのことである。
プレスリーを信奉するクラレンスがプレスリー愛を散々語ったあと、隣りに座るヴァージニア・マドセン似の女子を映画に誘う。
「映画? どんな映画?」
「『ストリート・ファイター』の3本立て」
「『ストリート・ファイター』? なにそれ?」
「カンフー映画だよ。ソニー千葉が主演してるやつ」
「ソニー千葉? 誰それ?」
「ソニー千葉を知らないのか? カンフー映画のスターだよ」
「カンフー? あたしをカンフー映画に誘うの?」
「しかも3本立てだよ」
「・・・行かないわ、カンフー映画なんて」
「・・・・・」
こうやってナンパを繰り返していることが、アラバマとの会話で判明する創りになっている。
クリスチャン・スレーターくらいの男子であれば、どんな映画だって誘われればOKしそうだけれどね。
馬鹿な女だ、、、と思ったが、これはもちろん脚本家QTタランティーノの妄想である。
QTの妄想イコール、映画小僧の妄想。
こんな風にして女子と付き合いたいなと思った映画小僧は、それこそ星の数ほど居るにちがいない。
自分の場合は映画に誘おうとしたのではなく、映画を観終わったあとの劇場でナンパをした。
館内が暗くなる前から気になっていた子で、そのため映画にも集中出来なかった。
だから明かりが戻ったら、すぐに声をかけようと決心したのである。
つづく。
※『トゥルーロマンス』のハイライトといえば、やはりこのシーン
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(64)』
ふたりの出会いはナンパだという。
しかも、いわゆる逆ナン―新婦のほうが新郎に声をかけて付き合い始めた。
馴れ初めのVTRでも、それを隠さずに紹介していた。
ナンパでゴールインまで到達するというのは、なかなかに少ないケースなんじゃないだろうか。
自分のまわりの家庭持ち、その馴れ初めを思い出してみる―。
職場で出会った。
ネットで知り合った。
学生時代からの交際。
友人の紹介。
合コンから交際スタート。
・・・と、こんな順番だろうか。
ネットというのが「いまっぽい」が、まぁそんな自分だって現在のハニーとはネットを介して知り合ったわけで。
さて、ナンパである。
約40年の人生で、5回くらいしかしたことがない。
うち3回は酔った勢いでの複数ナンパ。
ほぼ空振りで、性交じゃなくて成功したのは1度だけ、それも、呑んでバイバイ、、、だったのだけれども。
残り2回が、単独ナンパ。
自分ひとりで、ターゲットを決めて―という形。
ナンパ目的の行動ではなく、たまたま見かけた女子に一目惚れし、声をかけずにはいられなかった、、、というもの。
ひとりは本屋で、ひとりは映画館で。
成功したのは後者で、今回の初体験シリーズではそのことについて書く。
ナンパは漢字で軟派、軟派の対義語は硬派であるからして、ナンパにはいかにも軽薄なイメージがある。
だからこそナンパで結婚までいくカップルが珍しいと思われるのだが、その軽薄なイメージも複数ナンパから生じるものであって、ひとりの男がひとりの女に声をかけるだけだとしたら、「軽さ」というものはそれほど感じないのではないか、、、なんつって。
「ギャグではない」映画におけるナンパシーンというと、それほど浮かばない。
映画ファンが真っ先に挙げるのは『トゥルーロマンス』(93)だろう。
クラレンスとアラバマの出会いを指しているのではない。
クラレンスがバーで女子を口説いているシーン、ここを指してのことである。
プレスリーを信奉するクラレンスがプレスリー愛を散々語ったあと、隣りに座るヴァージニア・マドセン似の女子を映画に誘う。
「映画? どんな映画?」
「『ストリート・ファイター』の3本立て」
「『ストリート・ファイター』? なにそれ?」
「カンフー映画だよ。ソニー千葉が主演してるやつ」
「ソニー千葉? 誰それ?」
「ソニー千葉を知らないのか? カンフー映画のスターだよ」
「カンフー? あたしをカンフー映画に誘うの?」
「しかも3本立てだよ」
「・・・行かないわ、カンフー映画なんて」
「・・・・・」
こうやってナンパを繰り返していることが、アラバマとの会話で判明する創りになっている。
クリスチャン・スレーターくらいの男子であれば、どんな映画だって誘われればOKしそうだけれどね。
馬鹿な女だ、、、と思ったが、これはもちろん脚本家QTタランティーノの妄想である。
QTの妄想イコール、映画小僧の妄想。
こんな風にして女子と付き合いたいなと思った映画小僧は、それこそ星の数ほど居るにちがいない。
自分の場合は映画に誘おうとしたのではなく、映画を観終わったあとの劇場でナンパをした。
館内が暗くなる前から気になっていた子で、そのため映画にも集中出来なかった。
だから明かりが戻ったら、すぐに声をかけようと決心したのである。
つづく。
※『トゥルーロマンス』のハイライトといえば、やはりこのシーン
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(64)』