公開中のドキュメンタリー映画『ホドロフスキーのDUNE』(これ傑作! 笑えて泣けて、おまけに元気が出る!!)を観ると、企画はされたものの実現しなかった「幻の映画」って、
映画小僧の知的好奇心をくすぐるというか、
実現しなかったことは残念ではあるものの、それらアレコレについて想像したりすることにロマンを感じ、これはこれで幸福な映画体験なのだなぁ、、、と思わされる魔力がある。
キューブリックが生きていたとしたら、いまごろ『ナポレオン』は完成していただろうか。
長谷川和彦は死ぬ前に、『連合赤軍』の制作を始めるのだろうか。
異形探偵が活躍する物語『ロニーロケット』は、企画者デヴィッド・リンチが生きているから「可能性はゼロ」というわけではない。
シュワ氏が政界から退いたことで、ポール・バーホーベンによる企画『十字軍』が動き出すことだって「充分、あり得る」と思う。
だが、しかし・・・。
誰がいったか、「構想○年」とか「監督、念願の企画」といった煽りで宣伝される映画は「十中八九、失敗する」なんていうジンクスめいたものがある。
まぁ否定出来ないかな。
「わが神」スコセッシの『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)は、好きだけど成功作とはいえない。
塚本晋也の米国版『鉄男 THE BULLET MAN』(2009)も、そう。
山田洋次の『学校』(93)は寒気のする駄作だが、企画があがった直後に撮られていれば、作品の印象はずいぶんと変わったのではないか。
そうなんだ、時間の経過によって「なにかが」冷めてしまっている。
ただ稀有な例ではあるが、完成までに10年を要した『砂の器』(76)は大成功を収めた。
これは、脚本も担当した橋本忍の気迫が「なによりも」勝ったということか。
これですよ、これ。
この、しびれる賭け―映画小僧はここに、大いなるロマンを感じるのだ。
以下に挙げた5本の映画は、様々な障壁を乗り越え、完成間近? にある作品たち。
もちろんすべての作品の成功を願っているが、映像さえ届いていない現時点でこれだけワクワクさせてくれるのだもの、スタジオに現金書留で入場料の半分を送ってあげたい気持ちになるのだった。
(1)『沈黙』
遠藤周作の代表作を、スコセッシが映画化。
もう自分なんてね、これを10年以上も待っている。待ち続けている。
これ公開されるまでは、なにが起ころうが死ねないよ。
(2)『スターウォーズ』新三部作
9つの物語も、あと3つで終わり。
ハリソン・フォードの骨折により撮影が遅れているみたいだが、小僧は黙って待ちますよ。
でも最終章だけは、ルーカス自身の手で演出してほしい。
(3)『ニンフォマニアック』…トップ画像
10月公開が決定。
「色情魔」をテーマにした、問題児ラース・フォン・トリアーの最新作。
トリアーの鬼演出に主演のシャルロット・ゲンズブールがどう応えたか、そこに興味がある。
(4)『ドン・キホーテを殺した男』
テリー・ギリアム、念願の企画。
撮影現場が洪水に遭う。
主演のジャン・ロシュフォールが椎間板ヘルニアを患う。
などなどの災難がつづき、何度も制作が中断されている。
現在、3度目? 4度目? の制作準備に取りかかっている。
今度こそ!!
(5)『TOKYO TRIBE』
8月公開。
井上三太の漫画を、好調の園子温が映画化。
暴力に満ちた物語だが、ミュージカル調にするらしいので、コミカルな感じになるのかな?
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『国旗より国歌でいこっか』
映画小僧の知的好奇心をくすぐるというか、
実現しなかったことは残念ではあるものの、それらアレコレについて想像したりすることにロマンを感じ、これはこれで幸福な映画体験なのだなぁ、、、と思わされる魔力がある。
キューブリックが生きていたとしたら、いまごろ『ナポレオン』は完成していただろうか。
長谷川和彦は死ぬ前に、『連合赤軍』の制作を始めるのだろうか。
異形探偵が活躍する物語『ロニーロケット』は、企画者デヴィッド・リンチが生きているから「可能性はゼロ」というわけではない。
シュワ氏が政界から退いたことで、ポール・バーホーベンによる企画『十字軍』が動き出すことだって「充分、あり得る」と思う。
だが、しかし・・・。
誰がいったか、「構想○年」とか「監督、念願の企画」といった煽りで宣伝される映画は「十中八九、失敗する」なんていうジンクスめいたものがある。
まぁ否定出来ないかな。
「わが神」スコセッシの『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)は、好きだけど成功作とはいえない。
塚本晋也の米国版『鉄男 THE BULLET MAN』(2009)も、そう。
山田洋次の『学校』(93)は寒気のする駄作だが、企画があがった直後に撮られていれば、作品の印象はずいぶんと変わったのではないか。
そうなんだ、時間の経過によって「なにかが」冷めてしまっている。
ただ稀有な例ではあるが、完成までに10年を要した『砂の器』(76)は大成功を収めた。
これは、脚本も担当した橋本忍の気迫が「なによりも」勝ったということか。
これですよ、これ。
この、しびれる賭け―映画小僧はここに、大いなるロマンを感じるのだ。
以下に挙げた5本の映画は、様々な障壁を乗り越え、完成間近? にある作品たち。
もちろんすべての作品の成功を願っているが、映像さえ届いていない現時点でこれだけワクワクさせてくれるのだもの、スタジオに現金書留で入場料の半分を送ってあげたい気持ちになるのだった。
(1)『沈黙』
遠藤周作の代表作を、スコセッシが映画化。
もう自分なんてね、これを10年以上も待っている。待ち続けている。
これ公開されるまでは、なにが起ころうが死ねないよ。
(2)『スターウォーズ』新三部作
9つの物語も、あと3つで終わり。
ハリソン・フォードの骨折により撮影が遅れているみたいだが、小僧は黙って待ちますよ。
でも最終章だけは、ルーカス自身の手で演出してほしい。
(3)『ニンフォマニアック』…トップ画像
10月公開が決定。
「色情魔」をテーマにした、問題児ラース・フォン・トリアーの最新作。
トリアーの鬼演出に主演のシャルロット・ゲンズブールがどう応えたか、そこに興味がある。
(4)『ドン・キホーテを殺した男』
テリー・ギリアム、念願の企画。
撮影現場が洪水に遭う。
主演のジャン・ロシュフォールが椎間板ヘルニアを患う。
などなどの災難がつづき、何度も制作が中断されている。
現在、3度目? 4度目? の制作準備に取りかかっている。
今度こそ!!
(5)『TOKYO TRIBE』
8月公開。
井上三太の漫画を、好調の園子温が映画化。
暴力に満ちた物語だが、ミュージカル調にするらしいので、コミカルな感じになるのかな?
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明日のコラムは・・・
『国旗より国歌でいこっか』