つ「き」→「き」ちがい
塩ではなく覚醒剤を振りかけてスイカを喰らう映画『シャブ極道』(96)は、このタイトルが問題視されてビデオ化の際に(一時的に)改題を余儀なくされた。
このいざこざが報じられた際、「じゃあ『気狂いピエロ』はどうなるんだよ!?」と思ったが、あぁ、そういえばこの名作もタイトルが問題になったことがあったっけ。
ゴダールが一部で神と崇められている、そのきっかけを作った映画であろう『気狂いピエロ』(65)の正しい読みかたは「きちがいぴえろ」。
…………………………………………
キチガイとは「気違い・気狂い」とも書くように、精神状態が正常でなくなることや正常でなくなった人、尋常な精神状態では行えない類いの犯行を犯した人を指す。これらはいずれも一時的な現象としての精神の乱れに対してであったが、後に精神障害者や知的障害者にも使われるようになる。差別用語。
これらとは別に、一つのことに非常に夢中になることもキチガイという。この場合、夢中になる対象を前につけ『○○キチガイ(○○キチと略す場合もある)』と言うことが多い。○○に入る対象は釣り、車といった趣味や仕事の他、子供や恋人などの人名、企業名に至るまでさまざまである。
(『日本語俗語辞書』より)
…………………………………………
メディアの自主規制以降に「使ってはいけないことば」とされており、このようなことばはいくつもある。
いくつもあるが。
私見であることを前提にいうと、きちがいほど、「使ってはいけないことばになっているけれど、実際は使っていることば」も珍しいのではないか・・・と思うほど、みんな使っている。
「まるできちがい」
「きちがいみたいに」
「狂ってる」も「クレイジー」も有効だが、みんな敢えて「きちがい」を選んでいないか。
自分もそうで、それはもう、「ちょうどいいから」に尽きる。
「脚好き」とはいわず、「脚フェチ」ともいわず、「脚キチガイ」と自称するのは、他者との差別化を図ってのこと。
モノがちがうんだよ、お前らとは。
脚見ただけで射精出来るんか、お前らは!? みたいな。
なにをえばっているのかって話だが。。。
ともあれ。
これほどまでに使用されていることばが、映画やドラマ・出版物に出てこないほうが違和感ありありで。
そういった抗議の意味もこめて、自分のブログや原稿では過剰なほどに「きちがい」を多用している、、、ものの、これがギャランティの発生するものになると、きちんと排除されてしまうのだった。
ガッデム!!
「この件に悪いヤツなんて居ないよ、キチガイがひとり居るだけだ!!」
「あんなキチガイ野郎、素手じゃ追えませんよ」
黒澤の大傑作『天国と地獄』(63)には、2度ほど「きちがい」が登場する。
うん、うん。
やっぱり、このほうが自然なんだよな!!
あすのしりとりは・・・
きちが「い」→「い」んもらる。
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明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(210)』
塩ではなく覚醒剤を振りかけてスイカを喰らう映画『シャブ極道』(96)は、このタイトルが問題視されてビデオ化の際に(一時的に)改題を余儀なくされた。
このいざこざが報じられた際、「じゃあ『気狂いピエロ』はどうなるんだよ!?」と思ったが、あぁ、そういえばこの名作もタイトルが問題になったことがあったっけ。
ゴダールが一部で神と崇められている、そのきっかけを作った映画であろう『気狂いピエロ』(65)の正しい読みかたは「きちがいぴえろ」。
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キチガイとは「気違い・気狂い」とも書くように、精神状態が正常でなくなることや正常でなくなった人、尋常な精神状態では行えない類いの犯行を犯した人を指す。これらはいずれも一時的な現象としての精神の乱れに対してであったが、後に精神障害者や知的障害者にも使われるようになる。差別用語。
これらとは別に、一つのことに非常に夢中になることもキチガイという。この場合、夢中になる対象を前につけ『○○キチガイ(○○キチと略す場合もある)』と言うことが多い。○○に入る対象は釣り、車といった趣味や仕事の他、子供や恋人などの人名、企業名に至るまでさまざまである。
(『日本語俗語辞書』より)
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メディアの自主規制以降に「使ってはいけないことば」とされており、このようなことばはいくつもある。
いくつもあるが。
私見であることを前提にいうと、きちがいほど、「使ってはいけないことばになっているけれど、実際は使っていることば」も珍しいのではないか・・・と思うほど、みんな使っている。
「まるできちがい」
「きちがいみたいに」
「狂ってる」も「クレイジー」も有効だが、みんな敢えて「きちがい」を選んでいないか。
自分もそうで、それはもう、「ちょうどいいから」に尽きる。
「脚好き」とはいわず、「脚フェチ」ともいわず、「脚キチガイ」と自称するのは、他者との差別化を図ってのこと。
モノがちがうんだよ、お前らとは。
脚見ただけで射精出来るんか、お前らは!? みたいな。
なにをえばっているのかって話だが。。。
ともあれ。
これほどまでに使用されていることばが、映画やドラマ・出版物に出てこないほうが違和感ありありで。
そういった抗議の意味もこめて、自分のブログや原稿では過剰なほどに「きちがい」を多用している、、、ものの、これがギャランティの発生するものになると、きちんと排除されてしまうのだった。
ガッデム!!
「この件に悪いヤツなんて居ないよ、キチガイがひとり居るだけだ!!」
「あんなキチガイ野郎、素手じゃ追えませんよ」
黒澤の大傑作『天国と地獄』(63)には、2度ほど「きちがい」が登場する。
うん、うん。
やっぱり、このほうが自然なんだよな!!
あすのしりとりは・・・
きちが「い」→「い」んもらる。
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明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(210)』