Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(211)

2017-06-24 00:10:00 | コラム
いんもら「る」→「る」ーれっと(ルーレット)

格闘技イベントの取材で、2度ほどベガスに行った。

そのことを周囲に伝えると、きまって「カジノはどうだった?」と聞かれる。

「行った?」ではなく「どうだった?」というのは、「行くことを前提」としており、

「ギャンブル全般に興味ないんでね、行かなかった」と答えると、皆、信じられない、お前はバカだ! みたいな表情をする。


ナニゴトも経験だとは思うのだけれどもねぇ。。。


無知ゆえに、カジノになにがあるのか、どうやって遊ぶのかもよく分からない。

ただ、ルーレットがあることくらいは、米映画の知識で知っている。


「roulette」は英語ではなく、仏語。
直訳すると、「小さな輪」。

自分のようなドシロートに、カジノのからくりを教えてくれる映画『カジノ』(95)にも、もちろんルーレットは登場する。

カジノ=ルーレットみたいなところがあり、舞台設定でカジノが用意されている映画では、「ほぼ100%」ルーレットも登場するといっていいだろう。

『レインマン』(88)に『幸福の条件』(93)、『ラン・ローラ・ラン』(98)など。






カジノできっちり遊んだのであれば、持ち金すべてを注ぎ込んだとしても、それは自己責任であろうし、時間が経てば笑い話にもなる。

しかしこれが「ロシアン」ルーレットとなると、洒落にはならない。

失敗(?)すれば、死ぬことになるのだから。

モノスゴ大雑把にいえば、「運が悪いひとは、唯一の実弾1発を引いて死ぬ」ゲームのこと。

ウィキペディアにあるように、フィクション先行の危険な遊戯であり、実例は極めて少ないそうで。

映画ファンにとっては、なんといっても『ディア・ハンター』(78)だろう。

捕虜にされた米国兵にロシアンルーレットを「強制」する北ベトナム兵の描きかたが「差別的」とされ、議論を呼んだ。

この経験により、クリストファー・ウォーケン演じるニックは精神をやられてしまい、このゲームを「生業」としてしまうのだった・・・。




緊迫感溢れる本作に比べると、北野武が『ソナチネ』(93)で描写したロシアンルーレットは、ちょっと軽い感じがする。

のだが、虚無感「のようなもの」に支配され、舎弟にも「死にたくなったよ」とこぼす主人公の心情を巧く捉えており、




軽いのに、いや軽いからこそ、観るものの印象に残る名シーンに仕上がっていると思う。


※『カジノ』で個人的に最も好きなシーン

『朝日のあたる家』を流すところなんか、さすがスコセッシだと思う!




あすのしりとりは・・・
るーれっ「と」→「と」いれ。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(212)』
コメント (1)
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