Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

早引き王

2018-02-06 06:31:04 | コラム
師匠から、誕生日プレゼントに『広辞苑第7版』をいただく。

箔をつけるため? 買おうか迷っていたので、グッドタイミング。


しかし分かってはいたが、分厚いな。
しばらく「めくり」を繰り返して、自分の手に馴染ませる必要があるかもしれない。

そうしないと、早く引けない気がする。


辞書の早引き―かつて、自分が得意としていた芸当? である。

コツなんてなかった。
早く引こうとする意識だってない。

偶然が重なっただけかもしれない・・・とさえ思えてくる。

ただ「ここいらへんだろうな」と辞書を開けば、目当てのことばは次のページか次の次のページにあった。

ということが連日起こり、クラスメイトから「まっき~、すげぇ!」と絶賛されたのである。


「コツは?」
「なんとなく、だよ」(図に乗ってる)


しかしその能力を発揮出来たのも、高校生くらいまでだった。


ただ早引きが出来なくなった代わりに、今度は「万年筆だこ」が出来た。

ずぅーーーーっと、モノを書いていたからね、人差し指に出来た「たこ」は勲章であるかのように誇らしかった。


しかし、そんな「たこ」も35歳あたりでなくなってしまう。

あのころの倍はモノを書いているはずだが、
手書きからキーボード打ちに代わったためである。


早引きは単なる偶然だとしても、万年筆だこは努力の証だと思えたので、なんだか寂しい。

かといってイマサラ手書きに戻すなんていう勇気も湧いてこず、ふっ、現代に取り込まれたな・・・などと自嘲気味に笑うしかないのであった―。



サマセット「―諸君、私には分からない。ここは知の宝庫だ。それにも関わらず、君たちは一晩中ポーカーで遊んでる」

映画『セブン』(95)には名シーンが沢山あるが、これもそのひとつ。

ここで『G線上のアリア』を流すセンスも素晴らしい。



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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(44)岩下志麻』
コメント (2)
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